米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

11/28 週間動向(市場・投資分析)他...

南アフリカ発の新型コロナの変異株報道

 『南アフリカで新たな新型コロナ変異株が出現・・・』。今週は最後の最後でメガトン級の激震が世界の金融市場を直撃して、資産価値を大きく棄損させました。
 私は、金曜日未明、配信記事を目にした時、ここまでの騒動を全く想定できませんでした。何故なら、変異株は至る所で都度発生しており、この変化はウィルスの習性であるからです。しかし、WEBで情報を収集すると、本件の変異株は次の懸念事項で大ブレイクする要素があったようです。

  • この夏以降、南アフリカではデルタ株が蔓延。未だデルタ株が残っている状況下で、新変異株(名称 : オミクロン株)が置き換わる形で急速に広がっていること。結果、より感染力の強いことを示唆している?
  • 世界保健機関(WHO)は「従前の変異株と比べ、一度コロナにかかった人が再感染しやすい可能性がある」と示唆したこと。

 週明けの29日(月)以降も、暫くは激震が世界中に拡散して幅を広げることでしょう。しかし、これで世界が滅びゆくことはなく、貴方の資産もしっかり残ったままですから、ご安心の程を・・・。

今週の週間動向

11/28 週別の投資状況分析リスト他...

ETF銘柄の週間動向

 エネルギーのXLE以外は全滅でした。XLEも大きく伸びたということではなく、『前週のパフォーマンスよりはマシであった』という程度です。今まで牽引し続けていたQQQ、VTI等の人気ETFが見事マイナスに沈んでいます。言わずと知れた「南アフリカ発の変異株報道ショック」によるものです。
 今、押し目買いを狙うのか否か、投資家自身の考え方に大きく左右されますが、追加購入を考えているのなら、下がった時に思い切りよく「買い」に出るべきです。安値であったのか否かは、後々しか分かりませんので・・・。買ってショックを受けるか、買わずにショックを受けるか、貴方はいずれを選びますか?

個別銘柄の週間動向

 データ的には、通信銘柄のパフォーマンスが辛うじてプラス圏を維持できていますが、これも前週までが悪すぎたことによるものです。ベライゾン株に期待感を込めて臨んでいますが、なかなか50ドルを割らないので買い増しもままならず困ったものです。また、今週も引き続き、嫌われ者の「タバコ銘柄」のパフォーマンズが冴えません。その分、追加購入がとてもし易く有り難いです(笑い)。

週末のドル/円為替相場と米国債10年利回り

11/28 円/ドルチャート

 何と、騒動が起こって24時間程で「2円の円高」が出現しました。上図の赤色エリアのすさまじい事。これを後押ししたのが、下図の「米国債10年利回り」の低下です。まさに、利回り曲線とリンクするが如く円高(ドル安)が現われて来ているのが見て取れます。


11/28 米国債10年利回りチャート

WTI原油先物相場と天然ガス先物相場

 WTI原油先物チャートは、各国で渡航制限が強化されるとの警戒から、期待していた「ジェット燃料」の消費拡大が一時的にせよ途切れる懸念で「WTI原油先物」がパニック売りとなったことを如実に示しています。1バレルあたり10ドル近い下げ幅はここしばらくお見掛けしない数値です。これは、新型コロナ禍の最中、原油先物価格が「マイナス価格」となったトラウマによるものと推測しますが、私などはここまで売り込むこと等、性格的にとてもできません(笑い)。


11/28 WTI原油先物相場

 下図は天然ガス先物相場チャートです。ここは逆に上昇で週末を終えました。それも半端ない上昇度です。欧米は天然ガス不足で価格高騰になっていることは周知の事実で、ロシアが供給増を拒否するなどゴチャゴチャしています。
 「脱炭素」が叫ばれ、理想を追い求める姿勢とこの主導権を握りたい欧州では、原油などの地下資源への投資が縮小していますから、おいそれと地場で増産などご法度なのです。


11/28 天然ガス先物相場

 国際エネルギー機関(IEA)によると、太陽光や風力発電など再生可能エネルギーへの投資は2020年に約3590億ドルで、前年より7%増えた。

 一方で、原油やガスの開発・生産などへの投資は約3260億ドルと前年より3割減った。コロナ禍で需要が減ったことに加え、脱炭素の流れが増しているためだ。

 コロナ禍がいったん落ち着き経済が回復するなか、米国や中国などでエネルギー需要が急増。太陽光や風力発電などでまかないきれなかった需要はガスや石油に向かい高騰した。(朝日新聞デジタル 2021年11月26日 8時00分)

週間の売買状況

 下図の左辺が週間売買状況、右辺が月間売買状況のリストです。例の如く、全株を売却した銘柄はリストから除外しています。
 個別銘柄では「BTI株」、ETFではエネルギーETFの「XLE」がダントツの追加購入で週末を迎えました。この結果、XLEが初期取引額でインデックスETFの「VTI」を抜いて最大銘柄となりました。なお、高配当銘柄であるBTI株の買い増しは、受け取り配当額の増加を目指した取り組みの1つです。


11/28 週間の売買状況

今週に新規買いした銘柄

 次の3銘柄を新規購入しています。煙草銘柄1種類とクレジット銘柄2種類です。共に、株価が下落傾向となっていたところを落ち穂拾い的にすくい上げたものです。
 なお、ディスカバー株はコアな投資家が巣食っているらしく、時にボラリティが非常に高い銘柄に変貌します。成り行き売買では予期せぬ価格で成約してしまい、ビックリ仰天する事が多々あります。企業規模からすると珍しいです( ´△`)。

  • アメリカン エキスプレス AXP
  • ブリティッシュ アメリカン タバコ ADR BTI
  • ディスカバー ファイナンシャル サービス DFS

米国株セクター別の構成比率グラフ

11/28 米国株セクター別の構成比率グラフ

 手元資金から個別株への投資を増やしたことで、個別株の占有率が前週の16.77%から19.20%へ上昇しています。

番外の日本株

 保有する日本株は、木曜日の引き値で一旦全株売却しています。そして、株式市場が崩れた「金曜日の後場引き値」でお気に入り銘柄9種類を新規買いしました。

  1. 1578 上場225M
  2. 4519 中外製
  3. 7267 ホンダ
  4. 8316 三井住友
  5. 8630 SOMPOHD
  6. 8725 MS&AD
  7. 8766 東京海上
  8. 9432 NTT
  9. 9433 KDDI

最後に

 南アフリカ発の変異株「オミクロン株」を巡る騒動はなかなか収束せずに、このまま不安を抱えた状態で冬本番に突入すると見ています。来年早々、中国で冬季オリンピックが開催される予定ですが、人権問題もあり西側諸国の「政治的ボイコット」が囁かれている中で、この「オミクロン株」が突如として現れました。時期の延期を含めて、この先が読み難くなりました。
 さぁ、次週の半ばで暦が変わり12月を迎えます。例年、年末に向かえば米国株式市場はより活況になる傾向が強く、更なる株価の一段高も見込まれます。しかし、今や心理的に守り姿勢が強くなって、期待感が萎みつつある事が残念です。奮起を期待して・・・。

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