米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

12/16 3大株価指数が上昇、拍子抜けの宴の後・・・

 ダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反発、前日比383.25ドル(1.1%)高の3万5927.43ドルで終了。ナスダック総合株価指数も3営業日ぶりに反発して、前日比327.943ポイント(2.2%)高の1万5565.583で終えました。結果的には、今日は爆上げと呼ぶに等しい上げ相場でした。


12/16 3大株価指数

12/16 3大株価指数-2

「株式の新規買い」と「売り方の買戻し」で株価が急騰

 米国現地時間の午後2時頃、FRBがFOMC結果を公表しました。ほぼ株式市場が想定していた内容と大差ない結果と受け止められ、想定外の出来事もなく無事にFOMCを通過した安心感から株買いが徐々に優勢となり、取引終了の間際、「株式の新規買い」が「売り方の買戻し」を引っ張り込み、3大株価指数が一気に急騰して終了しています。ここ数日間の株式売りは一体何だったのか、さっぱり分からない展開で一日の幕が閉じました。

金利と為替はさほど変わらず

 金利動向は10年物米国債券がほとんど反応を示さなかったことで、想定内の動きでした。もう少し上がってもよさそうなものですが…。ドル/円為替も114円台には乗せましたが、全く勢いは感じられず、いくぶん円安に振れた程度。これでは「FX業者も意気消沈」の事でしょう。ボラリティが現われず、ロスカットが生じていないので儲け損ねましたね、ご愁傷様です。

金融緩和策の終焉であることは、間違いない!

 何だかんだと言っても、市場予測どおりであっても、『新型コロナ禍を克服するFRBの金融緩和策の終焉』であることは、間違いありません。この点、投資家は決して忘れてはいけないことです。ややもすると、これが飛んでしまい、市場の勢いに流されて、ふと気づくと、既に引き返せない所まで行ってしまうことがあります。今は目に見えなくても、徐々にボディブローが効いてくるので、用心し過ぎることはありません。

米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果内容

 米連邦準備理事会(FRB)は、FOMC結果を次のとおり公表(要旨)しました。事前の市場予測と大差ない内容とのことです。声明内では『インフレ率が2%を超える中で労働市場が完全雇用に戻るまで、現行のゼロ近辺の政策金利を維持することが適切である。』としました。

  1. 来年1月から新規の資産購入額を月300億ドルずつ減らす方針を決定、来年3月に終了見込み。減額幅は11月に決めた月150億ドルから2倍に拡大した。
  2. 来年の利上げ(基本0.25%)回数を従来の1回から3回に増やす予想を示したが、利上げ時期については明言を避けた。
  3. 高インフレの長期化を受けて、「物価押し上げ要因は一時的」との表現を声明内で削除した。

12/16 3大株価指数が上昇、拍子抜けの宴の後・・・

Myポートフォリオ時価等

 株式評価総額は947,025.93ドル(107,983,684円)、手許資金と合わせ977,238.64ドル(円貨換算額111,428,659円)でした。株式評価損益額は前週末から▼7,287.28ドル減、前月末から15,675.68ドル増、年始からみると139,067.47ドル増の165,531.04ドル(円貨換算額18,874,511円)でした。ポートフォリオ内のETF構成比率は75.75%、為替相場(円/ドル)は114.02円/ドルでした。

12/16 Myポートフォリオ時価等

本日の取り引き状況

 通信銘柄と煙草銘柄の「個別銘柄買い」とヘルスケア銘柄とグロース銘柄の「ETF売り」、今日も基本的にこの構図は変わりません。なお、声明公表前、原油先物価格が大きく下がっていたので、ETF「XLE」を買い増しています。

売却

 バンガード 米国ヘルスケア ETF (VHT)23株、S&P 500グロース株式 ETF (SPYG)28株、ポートフォリオ S&P500 ETF (SPLG)54株、トータル ワールド ストック ETF (VT)48株を資金確保のため、成行売却しました。

買い増し

 ブリティッシュ アメリカン タバコ ADR (BTI)55株、ボーダフォン グループ ADR (VOD)87株、AT&T (T)15株、ベライゾン コミュニケーションズ (VZ)3株、エネルギーセレクト SPDR ETF (XLE)16株を追加購入しています。

12/16 本日の取り引き状況

【番外編】日本株の購入

 予定どおり、整理売却を実施して現金化を進めました。スッキリと晴れ渡った感がします。なお、通信銘柄のソフトバンク(9434)20株を買い増ししています。

12/16 【番外編】日本株の購入

Myポートフォリオ構成比率分析グラフ

 すったもんだの末、米国の金融政策が大まかに決まったようです。市場参加者は不確定を最も嫌いますから、枠組みが示されて、更に想定していた内容と大差ないことで「買い」で反応したのでしょう。
 但し、このリアクションが一瞬の反作用ということも考えられので、調子こいて、突き進むと市場から『ちゃぶ台返し』の洗礼を受けるやも知れません。何事も常識の範囲内で取り組まれることをお勧めします。

FOMC結果が想定内でも油断せずに・・・

 FOMC結果が想定内であったと言っても、FRBは真水資金を市場へ投入しないと宣言したこと、市中金利をジリジリと引き上げる(引き上げを容認する)姿勢に転換したこと、更に「次年度は3度の節目で目安とする市中金利を示す」と暗示までしたのですから・・・。

原油価格のしっぺ返し?

 近く、原油価格の上昇が再びやって来るのか?コロナ禍で原油関連企業の仕事が激減し、人員整理も大分進んだようです。赤字垂れ流しで操業していた「コロナ禍前」、操業を止めると再開するのに莫大な費用が掛かるので、痛し痒し状態だったのは、ハヤ昔話になったが如くです。規模縮小のまま操業しているにも拘らず原油価格上昇で利益は数倍、双子の赤字であった天然ガスは更に価格が上振れてウハウハです。
 原油採掘企業は生産規模を維持するだけで利益率が倍増、消費国は脱地下資源、脱排出炭素を声高く叫んでいるので、調子を合わせて生産規模の拡大は御法度です。メンテナンスの設備投資さえも抑えて利益率を高め、よしんば老朽化で原油・天然ガス生産量が下がれば、更に商品価格が上昇する『カラクリ』を身をもって体験してしまったのです。こうなると、油まみれで仕事するのが、バカらしくなって来ることでしょう。


12/16 Myポートフォリオ構成比率分析グラフ-1

12/16 Myポートフォリオ構成比率分析グラフ-2

12/16 Myポートフォリオ構成比率分析グラフ-3

編集後記

 今日のトピックは「ヘルスケア銘柄の爆上げ」でした。今、このタイミングで「なぜ?」って感じですが、これが市場の総意なので納得しなくてはいけません。
 しかし、何とか無事にFOMCが過ぎ去ったようです。過去には、声明の発表後に株価や為替、金利が一瞬ですが、上下に大きく振れて価格が激変することが多々ありました。今回も再来の可能性があったので、そのタイミングで『引っ掛け成約』を狙った指値発注を多数入れましたが、全て無駄になってしまいました。設定作業の疲れだけが残っています。

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