米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

12/19 週間動向(市場・投資分析)他...

まずは、週間動向を例の図とリストでチェックしてみましょう。

12/19 週間動向(市場・投資分析)他...

個別株

 今週の動向は、前回(12/12)に書き記した「・・・通信銘柄(T、VZ、VOD)はマイナス幅が拡大している銘柄もありサッパリでした。ハイテク系銘柄買い + 通信銘柄売りの構図が見て取れます。」と全く逆の展開となりました。即ち、ハイテク系銘柄売り + 通信銘柄買いの構図が出現したのです。

どこまで行っても通信銘柄は『土管事業』?

 ここまで如実に数字として現われることは珍しく、どれほど急激に株価が逆回転したのかが伺い知れます。逃げ遅れた投資家が大勢いらっしゃった事でしょう。しかし、どこかの時点で再度の逆回転が自然発生的に生じるので、ここは暫くの辛抱です。何故なら、ハイテク指向の投資家は、通信銘柄をしょせん『土管事業』そのものと取らえているので、いずれ再攻撃(売り浴びせ)してくることでしょう。そして、その時が買い増しのチャンスです。

ボーダフォン グループ ADR (VOD)株の買い増し

 ベライゾン、AT&Tに続く通信銘柄としてボーダフォン グループを買い増ししています。週間では372株、5千6百ドル強をつぎ込みました。米国内第三位の通信会社のTモバイルは既にPERが高く、株価も高価格帯になっているのでパスしています。5G展開の基盤が整備されているとのこと、かのバフェット氏がベライゾン株と併せて購入している銘柄ですが、他国資本が米国の通信業界に食い込むことは国防上も何かと問題が生じる筈だと考えます。
 それもあって、英国資本で高配当銘柄の通信企業であるボーダフォン グループに指触を伸ばしました。日本では残念ながら既に撤退(ソフトバンクに売却)しましたが、世界の通信企業の中では、米国以外の最も多くの国々で事業展開を行っている多国籍企業です。

ボーダフォン グループ ADR (VOD)年間チャート

 次の年間チャートは、ボーダフォン グループ ADR (VOD)の株価推移を現したもので、対比しているのは「黄色 : AT&T株」「緑色 : ベライゾン株」です。落ち込んでいるVOD株はベライゾン株やAT&T株よりも年初頭からの動向では上回り、ようやくベライゾン株が追い付いてきているのが見て取れます。改めてチェックするとビックリです。
 AT&T株の右肩下がりが何と顕著なことでしょう。いゃ~驚きです。AT&Tは第2四半期決算発表での「配当引き下げ宣言」が尾を引いています。更に、来年度にはワーナー等をスピンオフする予定もあって兎角批判され続けていますので、今やAT&T株の適正株価が見えなくなっています。


12/19 ボーダフォン グループ ADR (VOD)年間チャート

ブリティッシュ アメリカン タバコ ADR (BTI)株の買い増し

 世界最大手のフィリップモーリス株、米国内専属のアルトリア株に続くタバコ銘柄に英国籍のブリティッシュ アメリカン タバコ株を選考して、ここ数週間、買い増しを続けていました。しかし、突然に株価が底打ちして反転、株数的にもう一歩のところで立ち止まらざるを得ない状況となりました。
 BTIは日本でもタバコ事業を展開していて、紙巻きたばこの「ラッキーストライクやケント」、加熱式たばこ「glo」が有名です。なお、日本たばこ産業(JT)も多国籍企業の立派な一員で、収益の50%以上を国外で売り上げています。しかし、収益の基盤である日本市場での見通しと配当金支払いにタガをはめたことからパスしました。

12/19 週間売買状況

ETF

 ディフェンシブ銘柄として名を馳せている「ヘルスケア銘柄」。時価総額の上位製薬企業を網羅したヘルスケアETF(VHT)は、月間及び週間ともにプラス圏内を唯一維持(Myポートフォリオ内限定)できています。たいしたものです...。

ファイザー株の激しい株価変動

 オミクロン株の蔓延記事が出るたびに、ファイザー株等への買いが集まり、翌日には下落し、次の日には再び上げ基調となる連続が繰り返され、言葉が悪いですが、所謂「オモチャ」にされています。しかし、株価はジリジリと高値圏へ上って来ているので要チェックです。

エネルギーETF「XLE」の買い増し

 最も激しく週間で価格が下落したのはエネルギーETF「XLE」。株式市場が始まる前に原油先物価格が値を下げてスタンバイOK。寄り付き後の30分~60分間で激しく売り込まれて買い方の損切りを誘い、次に急激に値を戻す展開が見られました。Myポートフォリオではこれを読み切って94株の買い増しを行っています。

エネルギーETF「XLE」年間チャート

 次の年間チャートは、エネルギーETF「XLE」の株価推移を現したもので、対比しているのは「紫色 : エクソンモービル株」「赤色 : シェブロン株」です。XLEは優良企業のシェブロン株よりも年初頭からの動向では上回り、更にエクソン株がそのXLEを超えていることに、いゃ~驚いています。


12/19 エネルギーETF「XLE」年間チャート

「VHT」「VT」「SPYG」「SPLG」の一部売却

 週初めに個別銘柄の資金確保のため、「VHT」「VT」「SPYG」「SPLG」の一部売却を行いました。米国市場の取り巻く環境が徐々に変わりつつあるのを感じるようになったためです。
 具体的には、いままで重宝されてきた「高PERの黒字化していない企業の株」が、ものの見事に半端ではない下落率を伴って売られているのを見ると、何かが変わり、何かがおかしい印象です。日本の証券会社が用意しているWEBページでは感じませんが、米国YAHOOなどでは瞬時にこの状況を閲覧できます。

米国株セクター別の構成比率グラフ

12/19 米国株セクター別の構成比率グラフ

 個別銘柄の構成比率が前週の22%から今週は25%を超えてきました。これは個別株の買い増しと株価上昇、ETF価格下落の3重奏によるものです。INDEX + S&P500 + NASDAQの計が50%を下回ったのは今年初めてで、当分、この傾向が続くものと思います。

(参考)個別銘柄の構成比率グラフ

12/19 (参考)個別銘柄の構成比率グラフ

(参考)ETF銘柄の構成比率グラフ

12/19 (参考)ETF銘柄の構成比率グラフ

編集後記

 痛ましい大阪市内の心療内科クリニック火災で多数の罪のない方々が亡くなり、心が暗くなっている時に、突然、神田沙也加さん急死の報が飛び込んできました。何ともコメントのしようがありません。