米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

12/25 【XLE】ETFと現状の日本企業株について

 12/24は米国株式市場が休場、欧州の株式市場は開いているんですが、何故かアメリカの市場は祝日で休みとなっています。で、米国市場の動向を伝えきれないので、年末ということもあり、ここいらで『【XLE】ETFと現状の日本企業株について』を自分なりに纏めました。これはあくまでも自分向けの資料なので悪しからず・・・。

金融セレクト セクター SPDR ETF (XLF)

 このETFはMyポートフォリオの中で最も古くからとり込んだ部類に入ります。「金融セレクト・セクター指数」(S&P500®指数における金融セクターのパフォーマンスを計測する指標)の値動きに、経費控除前ベースで概ね連動する投資成果を追求するETFです。要は「S&P500種に組み入れられた金融関連企業の平均値をなぞった指数と同じ動きをするETF」という意味です。これを保有するだけで、米国金融機関を所有するに等しいものです。

組入企業TOP10(ファンドの組入上位10銘柄 2021年12月23日現在)

  1. Berkshire Hathaway Inc. Class B 【保有株数18,695,318】 【組入比率12.57%】
  2. JPMorgan Chase & Co. 【保有株数30,168,298】 【組入比率10.83%】
  3. Bank of America Corp 【保有株数73,519,780】 【組入比率7.45%】
  4. Wells Fargo & Company 【保有株数40,702,950】 【組入比率4.49%】
  5. Morgan Stanley 【保有株数14,653,947】 【組入比率3.32%】
  6. Goldman Sachs Group Inc. 【保有株数3,465,574】 【組入比率3.05%】
  7. BlackRock Inc. 【保有株数1,457,961】 【組入比率3.04%】
  8. Charles Schwab Corporation 【保有株数15,347,022】 【組入比率2.98%】
  9. Citigroup Inc. 【保有株数20,256,136】 【組入比率2.78%】
  10. S&P Global Inc. 【保有株数2,460,037】 【組入比率2.66%】

Berkshire Hathawayは金融セクターに分類されている

 まず誰でも驚くのは、ベスト1位があのBerkshire Hathawayであることです。そう、バフェット氏の会社です。「Berkshire Hathawayの分類が金融セクターとは?」って感じですか。金融会社は、流通マネーの創造ができる国家公認の営利団体なので、お金儲けにスキのない彼がガッチリと腰を据えているのが頷けます。

BlackRockとCharles Schwab

 BlackRockは世界最大の資産運用会社であり、運用資産額は8兆ドルを優に超えています。Charles Schwabは、オンライン取引を中核とした証券会社で金融持株会社でもあります。

互いに株式の持ち合いが行われている

 上位企業10社だけでも錚々たるメンバー構成ですが、これらは全て株式会社なので支配する株主が牛耳っている訳です。例えば、資産運用会社のBlackRockの筆頭株主は10年以上前のデータでメリルリンチ(バンク・オブ・アメリカの子会社)が34.1%、バークレイズが19.9%という具合です。透明性など微塵もありません。
 記事によると、『オービス(Orbis)というデータバンクが保有する2007年のデータでは、大手多国籍企業43,000社を調査の対象とし、内1,318社が全対象企業の80%を支配していることが判明した。』とあります。この時期はリーマンショック以前のデータですから、2008年の金融危機以降、更に株式持ち合いが強化されていることでしょう。

ピラミッドの頂点

 つまり、我々ひ弱な個人投資は彼らの掌の中で「ああだ、こうだと喚きながら」踊らされ、一生を終えるのです。そして、これら株式持ち合いピラミッドの頂点には、彼の特定ファミリーが鎮座しているのは疑いのない事実です。

戦前の財閥企業、平成バルブ期の日本企業は米国資本に解体された

 ここいらで思い起こすのは、教科書でも学んだ日本における「戦前の財閥解体」と欧米ハゲタカファンドが暗躍した「バブル期の銀行を中心とした株式持ち合い解消」です。
 誰の手で強制的に解体、解消に向かわされたのか?そして、放たれた株式を誰が手中に収めたのか?言わずもがなですね…。私は日本人として生を受けた以上、少しでも買い戻したいとの想いで【XLE】をコツコツと買い増ししています。

XLFの2年間の株価推移(チャート)

「ピンク色 : ナスダックス、紫色 : S&P500種、黄色 : ダウ平均」

12/25 XLFの2年間の株価推移(チャート)

 2年間で眺めると、3大株価指数に大きく差をつけられています。金貸し企業が莫大な利益を上げるのは健全な経済ではありませんので、止むを得ないチャート図です。どん底に落ちた「新型コロナ騒動」以降、ハイテク系のナスダックが率先して株価をリードしたのは頷けます。

XLFの1年間の株価推移(チャート)

「ピンク色 : ナスダックス、紫色 : S&P500種、黄色 : ダウ平均」

 1年間で眺めると、逆に「XLF」のパフォーマンスが3大株価指数を上回っています。出遅れ銘柄への資金流入もあって、春先からグイグイと株価がのし上がって来ているのが伺われます。
 企業利益から自社利益を得るのが金融機関ですから一歩もニ歩も遅れるのです。そして、不況に向かい始めると真っ先に株価が下がり始めるのも金融機関です。しかし、何も心配はいりません。不況を利用して屍を乗り越え焼け肥るのは、過去の例からして、それはいつも金融機関だからです。

組入業種比率

  1. 銀行 【組入比率37.07%】
  2. 資本市場 【組入比率28.14%】
  3. 保険 【組入比率17.00%】
  4. 各種金融サービス 【組入比率12.57%】
  5. 消費者金融 【組入比率5.22%】

その他のファンド情報

  • 基準価額 : $38.60(米)、2021年12月22日現在
  • 設定日 : 1998年12月16日
  • 総経費率 : 0.12%
  • 分配頻度 : 四半期毎
  • ファンドの配当利回り : 1.65%
  • 組入銘柄数 : 67
  • 株価純資産倍率(PBR) : 1.67
  • 予想株価収益率(PER) : 13.47

現状の日本企業株について

 最近は日本株もコツコツと蒐集し始めています。特に理由はないですが、放置されてる銘柄も多く、「高配当率で低PER企業」や「チャートが右肩下がりで売られ切っている老舗企業」の株式を主にポートフォリオに組み込んでいるのです。決して大きくは勝負せずに、MYETF的な扱いに留めています。

日本株の主銘柄

 主銘柄は次のとおりです。通信企業が過半数を占め、金融部門が40%弱、その他企業の構成となっています。総額的には7000ドル強と小さな塊に過ぎません。但し、配当率は頑張って4.74%と効率を誇ります。

日本株の総保有銘柄

 少数株式を含む全日本株の概要は次のとおりです。1株に留めている銘柄もありますし、200株を超えている銘柄も存在します。原則、評価益が出ている銘柄の追加購入は行いません。評価損が拡大している銘柄に的を絞って、買い増しを行っています。
 なお、新規銘柄の取捨選択は、四半期決算発表時に大きく売られた銘柄にほぼ限定していますが、BAD報道で大きく株価を下げた銘柄を拾い上げたりもしています。

編集後記

 週5日間、米国市場をウォッチし続けるのは体力的にもチトきつい感じがしてきています。米国株式市場は日本市場と異なって出来事が多過ぎます。今週のように1日間でも米国の休日が挟まると、ある面で楽です。振り返りもできるので重宝しています。
 ここで問いを一問、『米国株式が大きく下がった時、決して行なってはいけない事は何でしょか?』回答は、① 売っ払ってしまうこと。② 積み立てを停止すること。③ 買い向かわないこと。がベスト3です。
 分からなければ不貞腐れて放置する方が、安く買い戻そうと動き過ぎるよりマシです。但し、これは米国株式に限り、過去の裏付けがあるから言い切れる訳で、日本株は対象外です。何故なら、日本株では回復が投資家の寿命より長くかかる場合があるからです。では、週末をお楽しみください。

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