米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

1/17 【徒然】同じ理由で下げ続ける相場はない...

 2022年に暦が替わって、1月5日にFRBの12月議事録が公開されてから米国株の下げ相場が続いています。上げ下げを日替わりで繰り返して、先行きを案じるアナリストや報道機関が多く、2022年は何かと【雑音】が先行しているようです。*1月17日(月)米国株式市場は祝日のため休場です。

オミクロン株の鎮静化見込みで株価反転?

 この3連休で、米国本土におけるオミクロン株への捉え方に「変化」が表れて来たのか否か次第だと考えています。私は楽観主義者で反マスコミ指向ですから、今の報道は、商業主義の報道でオミクロン株を煽り過ぎていると考えています。マスコミは商売ですから、時の政権や権力機構を批判すること、富裕層を攻撃すること、社会を殊更煽ること、これらで存在感を打ち出すのがとても大好きな人種達です。
 米国人のブログなどを読むと、米国在住の多数は新型コロナに対してうんざり感満杯でマスクをつけるなど以ての外で外出しまくり、商業施設も何の対策も取らずに通常営業を続けていて、オミクロン株などどこ吹く風の如く、施設は通常の人出となっているとの書き込みが大半です。

仕込みのチャンス到来

 日本で暮らしていると、米国では2年前よりも感染者が多くて、主要都市でロックダウンが再度行われるような緊急事態的な記事が見られますが、『米国人の方にとっては「オミクロン株 = 風邪」の認識が出来上がっている』と解釈する方が、株式投資家としてベターではないかと考えます。
 ここんところは皆さん方と考えの相違があるかもしれませんが、先んじるのが好きで得意の方は、1月18日(火)週は強弱入り混じった1週間になる筈ですから【仕込みのチャンス】到来です。同じ理由でダラダラと下げ続ける相場はありません。

長期金利は実質金利がものを言う

利益率が低下するなら、さっさと値上げする米国企業

 欧米では原材料の仕入れや人件費の増大で、自社の利益率が低下するなら値上げします。企業は営利活動を行っている訳ですから、値上げができずに先行き見通しの悪い赤字営業を続けるぐらいなら、さっさと廃業するのが一般的です。
 【廃業=負け犬】の考えなど毛頭もなく、日本の中小企業のように銀行へ金利をせっせと支払い、利益を稼げない従業員に給与を支給し続けることは、逆に経営者失格の烙印を押されてしまいます。

高PER銘柄への売りは意味をなさない

 FRBが金利を引き上げると示唆しています。1回あたり0.25~0.50%の引き上げが有力で、これを年2回~3回行いたいとの腹積もりらしいです。この示唆を受けて10年物債券利回りが、1.7~1.8%を行ったり来たりしています。そして、高PER銘柄への強烈な売り攻撃が始まりました。
 年利のインフレ見込み率は、これら長期金利を遥かにしのぐ勢いですから、【実質金利=マイナス】の式が成り立つので、今の段階で『高PER銘柄への強烈な売り攻撃は意味をなさない』との結論が導き出せます。しかし、ここでいつもの段階的にインフレが落ち着く6カ月先は別である」との解説が現われるのです。

「株価は6カ月先を読む」は、使い勝手の良い方便?

 投資は未来指向であることは否定しませんが、この【株価は6カ月先を読む】は使い勝手の良い方便として活用できてしまい、6カ月先の見込みや予測が外れても誰からも文句を言われたりしませんし、半年も経てば既に皆が忘れています。これにツラれてお金を失わないようにして下さい。
 よしんば、6カ月先の事が当たっていたとしても、株価はこの先6か月間で上下左右に動きまくりますから、私を含めて普通の方は株価変動に耐え忍ぶことなどできないのです。

私とファイザー株の一例を上げると...

 ここで、トランプ政権時代のワクチン競争を思い出して下さい。米国政府は開発助成金を製薬企業へ支給してまでワクチンの早期製造のハッパをかけました(尚、ファイザー社は助成金を申請せずに辞退しています)。
 その後の展開は皆さんご承知のように、ワクチン開発の進捗・治験や承認申請に至るまで、開発企業の中ではファイザー社が先行していましたが、マスコミでは「ジョンソンエンドジョンソン社」や英国の「アストラゼネカ社」に好意を寄せる記事(頑張れ記事)が幅を利かせていました。目を凝らしてWEBで探さないと、ファイザー社が開発で先行している事実を把握しにくい状況だったのです。


1/17 ファイザー株の2年株価チャート

ファイザー社の一人勝ちの筈が...

 ファイザー株は35ドル台半ばでウロウロしている状況で、私は平均買値約37ドルで「6カ月先を読んで」大量に買い込んだのです。この後、ファイザー社製のワクチンが欧米日に大量に供給されて、ジョンソンエンドジョンソン社製ワクチンはお蔵入り、英国のアストラゼネカ社製ワクチンは難癖を付けられて頓挫してしまいました。
 一人勝ちに近いファイザー株でしたが、株価は40ドルが比較的大きな壁となり、値上がりの兆しが見られない状況が続いていました。これは、ワクチン開発報道後にファイザー社重役が同社株を確か43ドル前後で売却していた事実が明るみになったことが、何か影を落としていたのかもしれません。

最悪の41ドル半ばで売却

 メルク社が経口治療薬を開発中との記事がスクープされ、マスコミ内で「ワクチンより治療薬を...」が声高く叫ばれ始めたころ、私はこれ以上の株価上昇を諦めて、何と今となっては最悪の41ドル半ばでファイザー社株を全株売却しました。その後、同社株価は60ドルにタッチしたことは周知の事実です。
 普通の人(素人)には、6カ月間はホント長い月日です。嫌われ者のファイザー社、これが資産株で名高いジョンソンエンドジョンソン社なら、マスコミやアナリストの取り扱いも好意的になって各種情報も流れて、株価は爆上げしていたことでしょう。

前週の保有銘柄動向

 個別銘柄では「ベライゾン株」が一人負け状態でした。ETFをみると「VTI」「IVV」「VOO」といった名立たるインデックス系ETFが揃って評価額を下げています。「QQQ」はイーブンでした。それだけ広範囲に亘る売りが米国株で生じたという事なのでしょう。
 反面、気を吐いたのは、タバコ銘柄(英国籍、ADRのBTIが顕著)とマスコミ受けが悪くけちょん評価の「AT&T株」、ETFではエネルギーETF「XLE」が断トツでした。

1/18 前週の保有銘柄動向

日本株の売買

 1月17日(月)は週明けでもあり、お気に入り3銘柄を打診買いしています。この3銘柄も大分と株価がこなれてきました。テルモ社の得意分野である、心臓領域への戦線拡大に期待を持っています。6ヶ月後には、見事にドンと爆上げしてくれていますよ^_^。

1/17 日本株の売買

編集後記

 米国の正月休みは1月1日のみです。年が替われば、人は誰しも感傷的になり易く、心を入れ替えるグッドタイミングの時期ですが祝日1日はさすがに短か過ぎます。で、15日から続いた3連休。ここで米国市場の流れは多少なりとも変わって来るのか否か? 私はとても注目しています。

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