米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

1/24 【考察】GAFAMの株価推移と展望...

 掲載しているのは、1/21株価の終値をベースに「52週の株価チャート」をGAFAM企業別に表した対比グラフです。1年前の株価を100として1年後の1/21終値がどのように変動しているのか、更に他のビックテックと比較するとどのようなウェーブを描いているのかを表わしています。※ 売買を推奨している訳ではありませんので、ご注意下さい。

GAFAMとは

 GAFAMとは、IT企業の雄である5社(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)の頭文字を取った呼び名のことです。5社の株式時価総額は、日本の東証全体の時価総額を軽く上回っています。広がり続ける宇宙論と掛け合わせ、拡大し続けるGAFAMのその先には何が待ち受けているのか、果てしない夢が広がっていることこそが、株価が高価格帯へ押し上げられた事由の1つです。

今、GAFAMの株式が買い易くなっている?

 今回GAFAMを取り上げたのは、世界を席巻するGAFAMへの投資には「お金がかかる」のが必定で、マネーの持ち合わせがない方はGAFAMを含んだETF(上場投資信託)に甘んじるしか手立てがなかったところ、今回の市場騒乱でGAFAM株の直接保有の実現が手許に近づいて来ているからです。
 幸いなことに、米国株は【1株単位で指値売買】が可能なので、期日指定で予約売買を入れておけば、深夜帯の株価チェックが不要です。株価が指値に届けば、自動約定します。
 ここまで巨大にアメーバーの如く枝葉を伸ばしたGAFAM企業を、株式市場の既存の物差しやテクニカル指標で推し量ること等できません。唯一可能と思えるのは、次の対比論で決断を下すことだと見ています。

  1. 今の株価が過去の株価と比べて、どの位置づけにあるのか。
  2. 他のGAFAM企業と比べると、どのような推移を辿っているのか。


1/24 グーグルの52週チャート


1/24 アマゾンの52週チャート


1/24 メタの52週チャート


1/24 アップルの52週チャート


1/24 マイクロソフトの52週チャート

どの様な世相になろうとも、GAFAMの牙城は揺るがない

 我々個人投資家とGAFAMの活動範囲や業務内容は立ち位置が大きく異なるので、彼の企業たちの将来の展望・分析・検討しても左程意味を成しません。あなたが今まで生きて来た生活空間に彼の企業がどのように位置しているのか、今後はどのように係わっていくのかを考えた方が納得のいく判断になるのではないでしょうか。
 人は食物を取り入れて排泄する行為を決して変えることができないのですから...。故田中角栄氏は『人間は木の股から生まれてくるのではない。人には歴史がある。』と、後輩議員によく諭されていたと聞いています。

メタ(旧名Facebook)

 例えば、メタ(旧名Facebook)は世界中に30億人以上の登録ユーザーを抱えるSNSの王者です。このソフトウエアを安定的に動作させるために、同社は莫大なITインフラの投資・維持を行っていますが、それにかかる費用を大きく上回る収益を上げ続けています。その収益の基になっているのは「出稿する企業からの広告費」です。個人間の利用を無料にして、広告を希望する企業から莫大な収益を得る構図です。

FacebookとLine

 私はFacebookの登録IDを持っていますが、利用したことはありません。SNSはLINE一本です。LINEは無料通話や写真送信も可能なので重宝していますが、表示されるバナー広告をクリックしたことは1度もありませんし、感化を受けたPRバナーも皆無です。よくまぁ、無料で使わせ続けさせているなと感心しています。もちろん、同社の株主でもありません。このような私の実体験から、Facebookの年間収益が数十億ドルにも上ると聞いてもピンとこないのです。
 企業収益を実感できない企業の株式を保有しても、長続きするはずはありません。右肩下がりの株価変動が起れば、すぐに手放してしまうことでしょう。結論として、私にとってのメタ(旧名Facebook)株は【試買】の範疇を決して超えることはないです。予期せぬ企業拡大が将来をバラ色に染めることがあるので無視はしませんが、メタ株への想いは試買いの範囲内に止まり続けます。

アルファベット(グーグル)

 Android (オペレーティングシステム)でスマホ業界を牛耳っているアルファベット。私にとって、アルファベット社の企業活動は深くベールに包まれていて、とある宗教団体のようです。同社の収益もGoogle検索に登場する「出稿する企業からの広告費」ですが、メタ社と比べると広告収益への依存比率は低いことが決算内容から伺われます。

エンドユーザーから利用料を徴収しない基本姿勢

 同社は最終のエンドユーザーから料金を徴収するのではなく無料化して、エンドユーザに向けて収益を目論む企業・団体・事業主から料金徴収を事業の骨格に据え、システム化を成し遂げた稀有な企業です。ウォーレン・バフェット氏から『グーグル株に投資しておくべきであった。』と残念がらせた企業です。*今からでも買えるのに、何故か悔やむだけで買わないバフェット氏です。彼の真意は分かりますね?

強い企業がますます強くなるのが、欧米流の資本主義

 世間ではGAFAMと一括りで呼んでいますが、これら5社は熾烈な競争を繰り広げている企業群です。『共に手を携えて市場を守っていきましょう』などと悠長なことを考えてはいません。欧米企業ですから【1社総取りが基本戦略】です。
 成功モデルが直ぐ隣に位置していて、自社の基本インフラから容易く越境できてしまい、隙あらば虎視眈々とシェア横取りを狙って日々活動しています。強い企業がますます強くなるのが、欧米流の資本主義なのです。

編集後記

 米国株投資を続けていくなら、【GAFAM】株への対応をはっきりと自分自身で定めておかないと、中心軸を持たない駒の如く回り続けることができません。外部から批評・賞賛するだけではなく、一度、1株でも自前資金を出して実株を所有してみることも一計です。
 一般的に言って株式を所有すると、当該企業への見方・考え方をより深く掘り下げるようになります。但し、考え方は投資家それぞれ異なるので、距離を置きたい方にとって株式保有は、デメリットの面が強く出過ぎるのでご法度です。
 今回、メタ株とアルファベット株だけに短いコメントを付しました。その他3社に関しては割愛しています。


1/24 【考察】GAFAMの株価推移と展望...