米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

6/2 ダイモン氏、経済の「ハリケーン」に備えよ!!

 この言葉は、経済界で尊敬を集める米銀JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)が、『金融政策引き締め』『ロシアのウクライナ侵攻』といった、前例のない課題の組み合わせに経済が直面する中、投資家へ警告を発したものです。


6/2 ダイモン氏、経済の「ハリケーン」に備えよ!!


 更に、彼は「そのハリケーンはすぐそこまで来ている」とし、「それが小型なものか、『サンディ』のような超大型の嵐なのかはわからない。身構えた方がいい」と述べました。

過去には、5月23日に「大きな暗雲」発言...

 5月23日、同行主催の投資家デーでジェイミー・ダイモン氏は、米国の「力強い経済に、大きな暗雲がある」と述べ、「暗雲と呼ぶのは、それが消える可能性があるからだ」と続けました。
 米国経済はこれまで金融・財政刺激策に支えられてきたが、それを打ち消すような高インフレや米金融政策当局の量的引き締めが過去に例のない組み合わせをもたらしていると指摘。『リセッション(景気後退)入りの可能性はあるが、経済に及ぼす各状況が異例の組み合わせになっているとして、過去の景気後退とは異なるものになる』と述べています。

具体的に「備える」「身構える」とは? しかし、何も思い浮かばない…

 命の次に大事な「資産」を守る術は、個人投資にとって、実はそれほど沢山ある訳ではありません。真っ先に思い浮かべるのは大手銀行へ預金預け入れでしょう。100万円を預金すれば、いつでも100万円を引き出すことができるからです。寄らば大樹の陰の譬えもあります。紙幣が減価しない限り安全です。
 次に、預け入れた大手銀行の株式を保有する方法はどうでしょうか。万が一、紙幣価値が1/2になるハイパーインフレが発生した時でも、株券が持つインフレ耐久力で資産価値の保存が可能とみられています。
 一般的に、不確実性が高い時は「換金性が高い商品」への買い入れに限定することでしょう。土地、マンションなど相対取引への投資は抑えることが必要です。結論としては、やってくるであろう惨劇を【どの程度まで想定して動くのか】によって対応が異なるのは已むを得ませんが、何事も控えめにすることです。

1.新規資金を株式市場へ無下に投入しない

 今後の投資環境への不透明感を慮り、「インデックスETFへの定期積立」に投資手法を限って、コツコツと投資額を増加させる方がいらっしゃいます。これはこれで、過去の前例から資産増加に寄与して来たのは事実です。しかし、平均株価が下落している最中に「新規資金で定期買い入れ」を行う意味が、「将来は必ず株価が戻り上昇する」という事と同義語であることを忘れてはいけません。
 尤も、世の中でこのように動く投資家がいるからこそ「株価戻り」が実現するのは事実です。いないと、いつまでたっても株価は上昇しないのですが、我々は傍観者の立場でOKです。

2.何が何でも、借金をしない

 定番ながら、持論である無借金運営をお勧めして、ここを締めたいと思います。株式取引に「借入金を投下する」など論外です。ベクトルが下向きの時期は株式レバレッジを断固として拒絶しなくてはいけません。
 浪費に散在する消費型カードローンも然りです。パチンコ、競馬、競輪、競艇、宝くじ等のギャンブルは身を崩すのがオチです。尤も、このように乱費する行動に出る人々がいることで「マネー創造+景気回復」が実現するのは事実です。いないと、いつまでたっても社会にお金が回りませんが、我々は傍観者の立場でOKです。
 最後に、楽しい我が家を実現する住宅ローン、借りている方は随時返済を利用して極力残高を減らし、借りようとしている方は借入時期をもう一度検証すること。借入金利が安くても、物件が高いこともありますし・・・。

6月2日のトピックス

 ダウ工業株30種平均は続落、前日比176ドル89セント安の3万2813ドル23セント(速報値)で終えました。ナスダック総合株価指数も続落し、前日比86.931ポイント安の1万1994.460(速報値)で終了しました。兎に角、アピール度の少ない、ダラダラとした1日であったように思います。関西弁で申し上げると「おもんない」一日でした。

継続される市中金利引き上げ、原油先物価格が115ドル超の不安

 1週間程続いた株価反発はここいらで一端終了ぽいです。米長期金利もほぼ2週間ぶりに2.9%台に上昇したことで、ドル/円が130円/ドル台まで落ちていますし...。6月~8月の3カ月で、0.5%×3回=1.5%の金利引き上げが、再び強く意識され始めました。これ、回り巡って1週間前のスタンスに戻りました。

前代未聞、47カ国がウクライナに軍事支援

 5月23日、ロシアの侵攻を受けているウクライナへの軍事支援を協議する国防大臣レベルの関係国会合が5月23日、オンライン形式で行われ、47カ国が参加したようです。2回目の会合で、本会合を主導する米国のロイド・オースティン国防長官は会合後の記者会見で、約20カ国が新たな軍事支援策を表明したと明らかにしました。

Myポートフォリオ

 海外へ投資する、した場合、ドル変換後はひたすら『ドル高』を心の中で叫び続けた方が理に適っています。ここ数日間、再び、ドル/円が軟化し始めて、今や130円/ドルまで下落しています。

日々、特に円換算評価益が増加中・・・

 米国の株価戻しと相重なって、日々、何とポートフォリオ内では100万円単位で円貨換算額が増加中・・・。ここ1週間で、中古の投資用ワンルームマンション1室を楽に購入できてしまう位のインパクトが生じています。(もう、不動産投資はしませんけどね...。)

偏屈者が財を成す

 何事も他人と同じことを行っていては儲けが少ないのです。よって、逆説的に物事を見て、考えることが重要です。資産運用会社オークツリー・キャピタル・マネジメントの共同創業者ハワード・マークス氏は、強気心理に歯止めがかからなくなった金融市場の「行き過ぎ」が今回の下降局面で調整されつつあり、バリュー投資家にとっての機会は改善していると指摘しました。


資産運用会社オークツリー・キャピタル・マネジメントの共同創業者ハワード・マークス氏

掘り出し物に喰らいつく

 彼(ハワード・マークス氏)は、米国以外の中国や他の外国・新興市場など、他社が敬遠する地域に価値を見いだしています。「私はこの50年、他の人が投資不能と言う対象に投資するのを『なりわい』にしてきた。」とし、「中国は投資不能との発言を聞くと、投資不能というのは私にとって、他の誰もがその分野を避けているなら幾分の掘り出し物があるかもしれないという意味になる。」と話しています。
 ここで日本の「茶聖」と称される千利休が詠んだ句をご紹介して、締めたいと思います。


人の行く裏に道あり花の山 いずれを行くも散らぬ間に行け

編集後記

経済学者ケインズ

 第一次世界大戦後、戦勝国は敗戦国ドイツに対して過激な賠償金を課すなどして「二度と立ち直れない制裁」を行いました。これをみた経済学者ケインズは、1919年12月に「平和の経済的帰結」を著して、これを批判したことはよく知られています。
 ソ連邦の崩壊後、ソ連本丸を「北大西洋条約機構(NATO)」と「欧州連合(EU)」へ加盟させていれば、大きく未来が変わったことでしょう。ソ連も乗り気で現実味のある取り組みだったわけですが、いつものことながら「儲け損ねる抵抗勢力」が頑強に反対にまわるのです。

村八分にして、阻害する悪弊が繰り返される...

 大国を弾き・阻害して片隅に追いやって村八分にすると、後々大きなツケとなって跳ね返って来ることが、今回も生じたようです。そしてこの次も、この次のその次もこれが起こるのです。欧州の悲しい歴史は、常にこれの繰り返しで成り立っています。

豊臣秀吉「本能寺の変を事前に知っていた」説

 諸説のある「本能寺の変」から「天下人まで登り詰めた秀吉」の軌跡、その中でもあり得ないとまで言われている「中国大返し」。それは、秀吉が中国地方の毛利氏攻略のため布陣していた備中高松城(岡山県岡山市)から、光秀との決戦の場となった山崎(京都府大山崎町)までの常識を超えた高速の行軍であった・・・。

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