7/31【番外編】米国株価上昇。今、買いなのか? 見送りなのか?...
そのものズバリ、過去最高値へ到達(年始)してから20%程下落した「S&P500種」の株価回復も顕著です。これが「株価の底打ち」と判断するなら、買い再開を待ち望んでいる方にとっては朗報であり、下落中の一時的な反発と判断するなら、見送りが正解です。
12カ月チャートを眺めてみると...
青色はS&P500種、赤色は日経平均、緑色はドル/円を現わしたものです。共に、12カ月前を0%として、以降のデータ上げ下げを折れ線グラフ化しています。
12カ月単位でみると、既にS&P500種の下落幅は5%付近まで改善されていること、日経平均に至っては12カ月前の株価と差異がなく、これからの円安消滅が現われると「下げを待つ」段階に来ている?ことを連想させる不安を覚えます。
為替のドル/円は、何と20%超の上昇(ドル高、円安)となっているので、更に、ドル/円の下落(円安)は考え難いかな?ってな具合ですね。このチャートを見る限りは・・・。
「思案六法」で、悩み多き個人投資家達・・・
ここんところが、投下資金を小脇に抱えて「思案六法」する個人投資家の苦しい胸の内です。8月入りの米国株式相場は、短期的にはもう一段の高値トライが現われるのではないかと捉えています。これは、ドル高が幾分是正されつつあるので、多国籍企業の業績にプラスになること、そして、これを囃し立てる輩が多いからと踏んでいます。
売りは考えなくていいのか?…
以前買った銘柄が少しぐらい値を戻したからといって動揺するぐらいなら、はなから買わなけりゃ良かったわけで、売り払うなら売りたい時が売り時です。
売り買いが目的ではなく、売り買いを行って保有銘柄を入れ替えるのは、株価下落時に最も検討・実行すべきことです。但し、何をどれと入れ替えるのか、考え方の違いもあるので人それぞれです。
株式流入は、「米10年物債券の空売り買戻し(清算)」資金?...
昨今の株高ベースが「米10年物債券売りの買戻し(清算)」+「米国株売りの買戻し(清算)」にあることは論を待ちません。米国株空売りポジションの解消(買戻し)で売り株が減少、そして債券売りのポジションの解消で『米国株買い』へと資金が流れているのですが、これらは【根雪】となるようなゆったりとした滞留資金ではないので、『米株で利が乗った』段階で「売却し撤収される」のが関の山です。
円高反転で、利が乗った日本株売却に拍車がかかる...
ドル高+円安効果による「日本株へ海外資金流入」が盛んに持ち上げられ、事実堅調な日本株ですが、昨今の為替巻き戻し(ドル安+円高)で、さしもの好調な東京市場も優良銘柄の売却が盛んとなるは必定では?と見ています。一旦、株価を落として日本の投資グループを振り払い、再度の為替変動時に購入再開を狙う算段ではないでしょうか?
もちろん、株式売却後の円資金は、株式購入時の「円売り予約」で既にドルを手配済ですから、米国市場へ回遊されることでしょう。これも米国株上昇への資金に替わりそうです。
最後は、米国個人投資家の胸三寸に掛かっている?...
付和雷同して追随した米国個人投資家(の投資資金)が、次の株安時に「耐えて、米株式市場を見限らない」ことになれば、株価下落が微調整の範囲に止まって、一旦の底打ちが認められ、ジリジリと本格的な株価上昇へ向かうのでは?と見ています。理由は米国内に資金が溢れ返っているからに他なりません。
そして、大事なことは・・・
株式市場を「株式売買以外で稼いだ資金を預ける場所」と考えている方なら、GAFAMを含むグロース株を買い進むことは止めた方がベターです。
依然として、米国のインフレは収まっていないので、今後も利上げが続きます。ロシアのウクライナ侵攻も先が見えずに続くことでしょう。エネルギー問題も厄介なまま放置されています。このことは、しっかりと頭に入れて置きましょう。
編集後記
最後の最後は、このブログをお読みになっている個人投資である皆さん方の腹積もりに掛かっています。従前から、このような投資環境に直面したりすると、決まって定期・定額購入推奨派の大御所が現われます。この方の論を借りるならば、「中・長期保有で米国株を捉えると『買い』であるからして、コツコツと積み立てすることに勝るものはなし」となるでしょう。
効率化を求める故、向上心が芽生える
いずれの場合であっても「株式市場以外で獲得した資金」を株式市場へ長年投資し続けることは、負け難い投資スタイルを築くこと、強化することに繋がります。これが究極の『株式投資』であることは間違いありません。
しかし、人間というものは何がしかの「効率化、効率性」を求める動物であること、そしてこの投資姿勢を持ち続けているが故に『向上心』が磨かれる、これもまた事実なのです。
弱り目に祟り目
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