米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

8/01【番外編】株式投資は「稀有な他人の真似」をしても儲からない...

 公開されているブログや書店で並べてある株式投資書籍には、読者の射幸心を煽るようなタイトル名が所狭しと並んでいます。一例を挙げるだけで、次のようなものです。

  1. 「無敗の株式投資」
  2. 「5億円稼いだ勝つ極意」
  3. 「貯金30万円が株式投資で1億円」
  4. 「株で10万円を1年で1000万円に!」

 真っ当な方なら、次のように考えることでしょう。

再現性がない金儲け手法を『ギャンブル』と呼ぶ...

 例えば、1回目は元手100円を握って、二人双方で「じゃんけん」をして勝った方が負けた方から掛け金を受け取る、全国民参加の『(仮称)第一回全日本じゃんけん大会』が開かれたと仮定して下さい。負けた方は勝者に100円を渡して即退場です。2回目は元手200円、3回目は元手400円と延々と続きます。

 この勝負を1分1回の頻度で行っていくと、27回連続で「じゃんけん勝利」した方は最後の勝者となり、何と100億円を軽く超える優勝賞金(税込み)を手にするのです。

決まって、講演会の開催や攻略本の出版を始める悪い癖...

 この優勝者は歓喜の声を上げ嬉々として、主要都市で有料講演会を開催することでしょう。講演内容はそのものズバリ『27回連続でじゃんけんに勝つ方法』や『負けない、じゃんけん必勝法』です。また、次のような書籍も逐次刊行します。

  • 『じゃんけんは、学歴不要の安心投資』
  • 『30分足らずで、元手100円を100億円へ増やす方法』
  • 『実践、100円を100億円へ増やす投資を紹介』

例えるのは、これぐらいでいいでしょう。

再現性のない投資モドキは「博打」である...

 私は何もふざけている訳ではありません。普通の感覚であれば、この種の講演会や書籍に興味を持つ方はいないでしょう。何故なら、これは一切【再現性がない】からです。「狙い澄まして、27回連続でじゃんけんに勝利する確率」と、金と時間を費やしてまで「勝ち続けられると、言い切れる筈のない勝負」から、一体何を学ぶというのでしょうか?

8/01【番外編】株式投資は「稀有な他人の真似」をしても儲からない...

勝者が誕生する勝ち抜きゲームの類...

 世間は広いようで狭苦しい処なので、この勝負が実現したなら、ハマる方が続出することでしょう。「じゃんけん勝負」は、丁半博打やルーレットの白黒と同じく射幸性が高く、勝敗が一瞬で決まるからです。
 そして、ここがミソ(大事)なのですが、上記の例え話としてお話しした全国民参加の「1億人じゃんけん大会」では、最後の勝者が毎回一人誕生して、100円を元手に30分程で100億円をゲットできてしまうのです。

全国宝くじと同様、じゃんけんも「ギャンブル」...

 これは、1等賞に当選する確率がメチャ小さいながら億万長者が出現する『宝くじ』と同じ仕組みです。これらは全て「ギャンブル(博打)」に分類されます。純投資とは違い、学習・勉強方法など一切ありません。所詮、余暇の範囲内で楽しむもの。よって、上記A〜Dの書籍など、ギャンブル解説本に該当するのです。

少数派「博才ある人」は、生まれ持った何かが違う...

 株式投資で買った銘柄がすぐさま値上がり、倍々ゲームの如く保有資産が増加する方もいます。それも何度でも、値上がりを的中させてしまうのです。勝負事に無類に強く、他の追随を許さない人です。これなど、一子相伝の如く、真似することすらできません。しかし、幸いにも「真似をしない限り、あなたに破産は訪れない」のです。
 悲惨な結果を招き易い「ディトレ」は、長くやればやる程に危険性が高まります。勝ち負けが1/2の確率で現れるとなると、均等に売り買いすることは投下資金の先細りを意味するので、トレード自体に金額の軽重をつける必要があります。ここからバクチ性が高まるのです。世間には上手く立ち回る術を備えた方(博才ある方)がいらっしゃるが故に、稀有な他人の真似はご法度なのです。

株式投資は時間差を利用するのが、必勝の秘訣...

 結局、株式投資は投資する時間差を活用することが、万人向けに株式長者となる秘訣です。バフェット氏がアマゾンのオーナーに言い切った「(私のように)ゆっくりお金持ちになりたい人はいないよ。」を反面教師にして、将来へ向かう時間を味方に引き込み、資産増加を実践する事に尽きます。

編集後記

 いつものことですが、賭博は「経営者の胴元」が一番儲かり、二番目に儲かるのは「賭け金を高利で貸す貸元」です。これを兼ねると、賭博場経営は「濡れ手で粟」の儲けとなります。因みに、三番目に儲かるのは「賭博(場)を案内する解説・紹介者」です。逆に、一番損するのは「場の張り手(客)」と、古から決まっているのです。

弱り目に祟り目


7/31【番外編】米国株価上昇。今、買いなのか? 見送りなのか?...3