米国株 -『正しいものは美しい』

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9/25【番外編】栄枯盛衰、あの銘柄は今・・・

 栄枯盛衰とはよく言ったもので、あれだけ騒がれ、未来はこのテクノロジーが覆い尽くすと言われたのも、今じゃ過去の話となってしまったようです。


9/25【番外編】栄枯盛衰、あの銘柄は今・・・01

「未来のGAFAM候補」

 例えば、次の1~4の銘柄など赤字企業で企業決算など無きに等しいものです。結果として新型コロナ禍の特殊な時期が、これら銘柄の株価を持ち上げた訳ですが、渦中にある時はそんなことなどお構いなく、株価は高騰し続けました。もちろん、無配継続の企業群です。
 『買うから株価が上がる。株価が上がるから買う』の繰り返しが続き、アナリストや雑誌、報道機関は「未来のGAFAM候補」として、ケツを持って煽り続けたのです。

  1. Beyond Meat, Inc. (BYND)
  2. Zoom Video Communications, Inc. (ZM)
  3. Teladoc Health, Inc. (TDOC)
  4. Shopify Inc. (SHOP)

1/3や1/4に株価下落...

 熱狂度を表す「株価」が、1年前と比べて1/3や1/4に落ち込んでいるのは当たり前、ここが底値かと問われても、誰も答えられないのが事実です。この種の銘柄には、明確な株価基準となる指標そのものが、はなからないのです。
 次の株価チャートは直近12カ月です。綺麗な右肩下がりになっているがお分かりいただけますでしょうか? まだまだ、底値と断定された訳ではありませんが・・・。


Beyond Meat, Inc. (BYND)

Zoom Video Communications, Inc. (ZM)

Teladoc Health, Inc. (TDOC)

Shopify Inc. (SHOP)

「次のGAFAM候補」

 次の銘柄は、企業決算書が整っていただけに余計に始末が悪くなっています。これらは「未来のGAFAM候補」から「次のGAFAM候補」という修飾語が取って代わっただけで、高価格帯の株価へ駆け上り、挙句の果てには1年足らずで下落の憂き目に遭っています。
 もちろん、配当金など出せる余裕はなく、無配企業のまま生涯を過ごす可能性が高いです。今でさえ、復活を信じて継続投資を進めている投資家が存在し、連日に亘って数百万株を超える取り引き高を誇っています。ここまで来ると、宗教の教義に近いものがあります。

  1. DocuSign, Inc. (DOCU)
  2. Block, Inc. (SQ)
  3. Netflix, Inc. (NFLX)
  4. Salesforce, Inc. (CRM)

株価は、半分程度まで下落調整...

 これら銘柄は、9/22のような「株価急落時」でさえ、もはや大きな影響を受けることもなく、独自路線を邁進中です。株価など、投機家が思うに任せて操っているが如きです。
 次の株価チャートは直近5年間です。元の位置に戻っているのがお分かりいただけますでしょうか? 平均株価の上昇が始まると共にこれら銘柄の株価も駆け上がり、平均株価の下落と共に朽ちていくのです。


DocuSign, Inc. (DOCU)

Block, Inc. (SQ)

Netflix, Inc. (NFLX)

Salesforce, Inc. (CRM)

PER(株価収益率)など、頼りにならない...

 適正な株価を計る物差しとして、有名な「PER(株価収益率)」がありますが、そもそも企業設立の浅い、利益率を無視した発展経営(赤字経営)を続けている企業ほど、PERが高騰、あるいは計測不能(N/A)となるので、砂上の楼閣で終わることの方が多いのです。

 PERは、1株当たり純利益(当期の予想数値)の何倍の株価が付いているかを見る投資尺度で、低い方が株価は割安と判断されます。

PER(株価収益率)など、頼りにならない...

 なお、一般的に『利益成長の高い会社ほど、将来の収益拡大の期待が株価に織り込まれるため、PERは高くなる』傾向があります。

「バイ・アンド・ホールド」は、時と場合による?

 「一旦株式を購入すれば、長期に亘って持ち続ける」戦略は「バイ・アンド・ホールド(英語: Buy and hold)」と呼ばれており、これを遂行できる素人投資家には、【美徳】という賛辞の言葉が投げかけられるのが普通です。が、しかし、図に乗って推し進めると「どエライこと」になってしまいます。

成功する・しないは、銘柄選びに尽きる...

 バイ・アンド・ホールドは、うまくいくと大きな利益をもたらしてくれますが、失敗すると大きな損失を被ることになります。まさに「諸刃の剣」で、投資リスク自体は何ら変わりません。究極『どの銘柄(企業)に投資していたか、どれに投資するのか』に尽きます。

編集後記

 米国には、古くからの商権をガッチリと持った由緒ある名門企業が数多く存在しています。この【商権】が企業の存続を確実なものにしてくれる「不可侵の権利」として働くのです。欧米や中東では日本以上に強く作用しています。ダウ平均採用銘柄などは、この商権を持つ企業群で構成されているのです。
 なお、Salesforceは超高PERのままダウ平均の構成銘柄に選ばれてしまっています。エクソンモービルの除外で…。まぁ、株高の高揚感がそうさせたのでしょう、鬼の攪乱か?

砂上に建てられた楼閣...

 しかし、伝統的に米国では【新進気鋭】が尊ばれる社会でもあるので、割合的に低くても彼ら・彼女らに門戸を開けています。それに喰らい付いているのが、上記で紹介したIPO企業群です。しかし、賞味期限は短く、入れ替えも激しいのが特徴です。
 「次のGAFAM候補」や「未来のGAFAM候補」は、砂上に建てられた楼閣の如き脆さを持っているので、投資にはくれぐれも用心しなければいけません。

こんな記事に、騙されてはいけない!

Amazonの日本語サイトがオープンした日に株を「100万円」買っていたら、今いくらになっている?
 こんな記事に騙されてはいけない。いつもの「じゃんけん大会」と同じで、何でもかんでも買っていたら、いつかは必ずヒットするのですから・・・。


9/25【番外編】栄枯盛衰、あの銘柄は今・・・02