米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

10/18 そろそろ限界? 株式市場に「売り飽き気分」が充満...

 金利を引き上げても、下がり難い「インフレ」「物価高」に対して『業を煮やし始めた米国株式市場...』といったタイトル記事が、難なく書けそうな一日の動きでした。

「銀行決算が好調」の株高事由を挙げた市場論理...

 株価が上がった事由は、「銀行決算が好調であった」とあります。FRBに歩調を合わせて貸出金利引き上げを進めている米国の主要金融機関、既借入企業や個人は一部返済するさえままならない「やんごとなき初期状態」なので、暫くは何が何でも支払い続けるでしょう。
 しかし、年明け以降は、① 支払いを渋る、② 借入金を減らす、③ 利率交渉を進める、④ 倒産・破産件数が増える、等が増加することは必然で、狙ったとおりの収益を確保し難くなります。

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煽られていた「ドル高による企業業績の悪化説」は何処に消えた?

 米国企業の優位性は、基軸通貨ドルをベースにした多国籍貿易と商圏にあります。よって、「ドル高」よりは「ドル安」の方が、企業利益が安定するのです。それがため、今回の「ドル高独歩」を背にして、盛んに米国企業の利益減少を煽っていたマスコミは、好調な銀行決算を受けて、お得意の「手のひら返し」です。
 しかし、このドル高の中で、本当に安定した利益水準(製品価格の引き上げ、製造原価の引き下げ)を確保できたとしたなら、【米国企業は、しばらく敵なし状態】です。

英トラス政権は大型減税案のほぼ全てを撤回...

 世界の債券市場を混乱に陥れたとされる「英トラス政権が公表した大型減税案、ほぼ全てを撤回」との報道が、「英国の金融市場の混乱が米市場に波及するとの懸念が後退し、投資家のリスク選好につながった」との解釈がまかり通る事態になっています。

トラス女史は、組閣前に退陣?

 噂によると、トラス女史、何と組閣前に退陣らしいです。世界の経済紙上を騒がせた「英国年金基金25兆円の損失」は、トラス女史の責任が半分はあるでしょう。
 一体全体、弱小国イギリスが掲げた長続きしない減税政策が、どれ程影響を米国株式市場へ与えたのか釈然としません。適当な下落理由づくりに使われただけだと思います。

株式市場には、飽き飽きした「売り飽き気分が充満」している?

 私が思うところとしては、「景気よりもインフレ抑止」を錦の御旗にして、盛んにFRBが金利引き上げを煽っています。
 米国だけではなく主要国の金融引き締めが、2023年頃まで続きそうな流れに対して、株式市場が醸し出す閉塞感をを踏まえて今日の相場を言い表すと、「売り飽き気分が充満、陰が極まったところで相場が爆転した感じ」でしょうか?

『売られて泰然、買われて浮かれず』姿勢で臨む...

 株式市場やその周辺産業で「飯を食っている」人はかなりの規模で存在します。上場企業が四半期毎に株式市場へ払い出す配当額や自社株買い、製品PRに使用する「業務普及費」は、日本円で数兆円の規模となる程に莫大な金額となるためです。

凪(なぎ)状態が続いてはダメ・・・

 何か他人と異なる才覚さえ持ち合わせて、それを高く評価して、取り上げてくれる人さえいれば、市場の片隅や末端まで十分に「分け前が届く」規模です。
 そのためには、風が一時的に吹きやんだ『凪(なぎ)』状態が続いているとダメで、時に、人為的な嵐を引き起こすなど、無駄に思えるような出費をさせることも必要なのです。

10月18日のトピックス

 ダウ工業株30種平均は急反発、前週末比550ドル99セント(1.9%)高の3万0185ドル82セントで終えました。ナスダック総合株価指数も大幅に反発し、前週末比354.413ポイント(3.4%)高の1万0675。801で終了しました。


決算内容への安心感が強まる...

 報道によると、米主要企業による決算発表が本格的に始まり、業績が警戒するほど悪くないとの見方から買いが入った模様です。英政府による減税策の撤回発表を受けて金融市場の混乱が落ち着くとの見方もあって、米株の買い安心感につながった。とあります。

ドル/円為替と10年物米債券利回り

 米長期金利が4%台に上昇したことで、ドル高/円安にも拍車が掛かり149円台が簡単に出現してます。何事も「急激な変動は・・・」でなければ許容する日本政府ですから、次の為替介入、海外勢の用意万端な対応で効果半減ともなれば、金融担当者の責任問題ですから...。慎重の上にも慎重にならざるを得ません。失敗すれば飛ばされるのがオチです。

WTI原油先物

 何としても価格を引き下げたい輩がNY市場の時間中、チャートを見る限り2度ほど仕掛けたようですが、全て撥ね返されています。ドル高、金利高の中、価格的に頑張っている感じがします。

MYポートフォリオ

株価チェックだけに止めました。傍観状態です。


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編集後記

 日本国内では「外国人、特に東アジア系の爆買いに期待」が大きいですが、所詮『俄か玄人』で、今じゃ日本人が買いそうにもないフィギア等の買占め、母国へ持ち込み、転売を目論んでいる輩です。日本人や日本企業の輸出攻勢が不十分な結果であって、単にアジア市場は隙間だらけなのじゃないでしょうか? 
 日本の株価へ多大な影響を与えるには不十分だと見ています。1カ月ほど前、化粧品の「資生堂株」を少し買ったりしてみましたが、煽られていても株価上昇は初期の数日間だけでした。製造企業は販売店に儲けさせるよりは、自社直販へ切り替えた方がより利益が上がるので、関税の壁はありますが、過去の再来はないと見ています。

日本の生活レベルは、北朝鮮並み?...

 どの国にもお金持ち階層は存在します。今や「円安」の恩恵は凄いですが、全般的に『ドル高』が強いこともあって東アジア諸国も「自国通貨安」、それを防ぐ意味からも「金利高」となっています。よって、新型コロナ前と比べて「誰も彼も、訪日へ向かう」とはならないのではと・・・?  日頃から、思うところを述べてみました。

徴税、社会保険料だけは「高い」日本だが...

 が、しかし1ドル149円は「為替放置の国、日本」の面目躍如たる円安で、嘗て明治維新後に廃仏毀釈が吹き荒れ、仏像や錦絵等の国宝級が海外へ流出した時と状況が似ています。異国人に土足で家に上がられても喜んでいる始末。売れるものは何でも売り払えの姿勢は、規律も何もあったものじゃない。もはや世界の笑われ者・・・。こんな国に誰がした?


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