米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

11/04 FOMC後2日目、長期金利が一時4.216%まで上昇...

 11月1日~2日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)が終了して今日で2日目。今回の利上げで、フェデラルファンド(FF)金利の「誘導目標レンジは3.75-4.00%」となりました。これは2008年以来の高水準な数値です。

投資家が懸念した、FRBパウエル議長の発言...

 投資家が期待していたFRBパウエル議長からの「景気を慮るソフトライディング的な言及」が、FOMC後の記者会見内容に含まれていなかったことで、一時上昇していた米国株は急落して終了。今日、2日目の動向が注目されていたところです。

 FRBは1-2日に開いたFOMCで、FF金利の誘導目標を0.75%ポイント引き上げ、3.75-4.00%とした。

 声明ではこれまでに実施した「金融引き締めの累積効果」を考慮し、今後の利上げ幅がより小規模なものになる可能性を示唆したが、パウエルFRB議長はその後の会見で、利上げの「一時停止を考えるのは非常に時期尚早だ」と発言。

 金利をどの程度まで引き上げる必要があるかについては依然としてかなりの不確実性があるとし、FRB当局者が前回9月の会合で予想した水準を超える可能性が十分にあるという認識を示した。(ロイター 2022/11/04 01:45)

3月までに、政策金利5%超へ到達?...

 フェデラルファンド(FF)金利先物市場は、米連邦準備理事会(FRB)が2023年3月までにFF金利を5%超に引き上げ、23年中はほぼその水準を維持するとの予想を織り込みました。
 3日の市場で、米連邦公開市場委員会(FOMC)は12月と2月に0.5%ポイントの利上げを行った上、3月にも少なくとも0.25%ポイントの追加利上げを行い、政策金利を5.00-5.25%にするとの見方が織り込まれた模様です。

  • 12月FOMCで、0.5%の利上げ
  • 2月FOMCで、0.5%の利上げ
  • 3月FOMCで、0.5%の利上げ

 また、政策金利が5.25-5.50%、年後半には5%をやや下回る程度になる確率も50%とみられています。

今、高PER銘柄、特にGAFAM銘柄へ売りが集中...

 『長期金利が上昇すると、高PER銘柄が下落する』と解説されることが多いです。事実、最近のGAFAM銘柄のように『売り対象』になっているものが多数出始めています。

株価に意味を持たせようとして解説すると・・・

 要するに、金利が上昇すると『支払い利息が増加する』ことに他なりません。株式は、将来の企業価値を現在の「株価」に置き換えている訳ですから、株価の理論値を求める場合、「利息=0」からスタートします。
 FRBは、0.75%の金利を毎月引き上げていますから利息分が複利計算されて、『1年後、2年後・・・10年後等、増加した利息を組み込んだ株価を形成する先々の株価理論値が減少』します。

 特に、PER(現株価は、当該企業の1株利益の何倍まで買われているか?の指標)が高い企業は、投資家が将来の成長性を過分に見込んで、積極的に買い込んでいるので、ワイワイと騒がれるのです。

「利息相当部分」=「貨幣価値の毀損」

  この理論には、『インフレ抑制 = 金利引き上げ = 通貨価値の下落』の第3の部分である【通貨価値の下落】がずっぼりと抜け落ちているのです。極論すると、「利息相当部分」は「貨幣価値の毀損」で差し引き0(ゼロ)に近づきます。

GAFAは、『高収益企業=現金創出能力が高い企業』の雄である...

 直近数カ月のGAFAの株価動向をグラフ化してみました。ハッキリと右肩下がりの傾向が顕著になっています。株価を強く引き下げる意思がないと、ここまではできません。
 勿論、『空売り』主体で、一般的な投資家達の「泣く泣くの損切り」を巻き込んで、一儲け企んでいる連中の仕業です。空売りは、長くても数カ月後には必ず買い戻しされます。

GAFAは、ここ1週間前後で10%程の株価下落…

 高PER銘柄が軒並みやられています。特に、四半期決算報告以後、売り方は売り対象としてGAFAに的を絞ったようです。日本からは円安で買い難かったGAFA銘柄のバーゲンセールが始まったのです。

 買っても買っても下がるので、気も滅入りますが、辛抱して買い続ける事です。ここから更に下がっても、下値は限定的である上に、相場の戻りはそれ程長く待たされないと見ています。平均株価上昇と共に、爆上げしてくることでしょう。

今や、GAFAは投げ捨てられた銘柄?

 あのリーマンショック時のことを思い出してみましょう。2008年9月15日にリーマン社が倒産。米国株式市場は、年始から崩れてどうしょうもない状態でした。リーマンショック時以降、拍車が掛かって転がり落ちるんですが、翌2009年2月には株式の下げ止まりが見られたのです。最大の金融爆発から半年ほどで底打ちとなりました。

GAFAが崩れ始めた今、ここがチャンス?

 今回の株価下落はリーマンショックの時のような「金融崩壊」などではなく「急激な金利の引き上げ」によるものです。好景気を維持しながら、各国の中央銀行が自国経済を制御できている状態です。株価下落が始まって半年以上たってから、GAFAが崩れ始めた今、ここが取り組むチャンスと考えても間違っていないのではないかと思います。


GAFAは、『高収益企業=現金創出能力が高い企業』の雄である...1

GAFAは、『高収益企業=現金創出能力が高い企業』の雄である...2

11月4日のトピックス

 ダウ工業株30種平均は4日続落し、前日比146ドル51セント(0.5%)安の3万2001ドル25セントで終えています。ナスダック総合株価指数は4日続落し、前日比181.856ポイント(1.7%)安の1万0342.941で終えています。ネット通販のアマゾン・ドット・コムや検索サイトのアルファベットなど主要ハイテク株への売りが目立ちました。


4日朝、発表の「10月米雇用統計」に注目・・・

 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の2日の会見を受け、金融引き締め長期化への警戒が強まりました。ただ、4日朝に発表される10月の米雇用統計を見極めたいとのムードから午後にかけては下げ渋り、持ち高調整の買いで小幅に上昇する場面もありました。

MYポートフォリオ

 値下がり傾向のGAFAをコツコツと買い増ししています。リーマンショックの時も景気底打ちの6カ月前辺りから、株価が底打ちしたデータがあります。


11/04 FOMC後2日目、長期金利が一時4.216%まで上昇...2

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編集後記

 明日、発表予定の「10月の米雇用統計」では、雇用者数の伸び率が9月から鈍化すると予想されています。発表を受けて「株式相場、債券市場、為替市場、原油市場」が上下に大きく動く可能性もあり、毎日、何かと話題が尽きない株式投資です。11月8日の中間選挙の結果次第で、株式市場は今年最後の波乱がある事でしょう。


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