米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

11/11 米国株式市場、溜まりに溜まったマグマが噴火する...

 現地10日に発表された「10月の消費者物価指数」が市場予想を下回ったことで、『利上げのペースが減速する』との見方(株式市場は好感)が強まり、3大株価指数は大きく上昇しました。ダウ平均株価は1200ドルを超える強烈な値上がりとなった他、外国為替市場では1ドル=140円台前半まで円高が進みました。

10月の消費者物価指数

 前年同月と比べて7.7%の上昇となりました。上昇率は8か月ぶりに8%を漸く下回り、市場ではこれまで続いてきた「記録的なインフレ」が、幾分和らぐのではないかとの期待感が急速に高まっています。
 上昇率は、前月の8.2%より縮小して今年2月以来、8か月ぶりに8%を下回って、7.9%程度を見込んでいた市場予想をも下回っています。更に、変動率の高い『食品やエネルギーを除いた物価指数』も、前年同月と比べて6.3%の上昇で、前月の上昇率より縮小しました。

3大株価数が大幅に上昇...

 ニューヨーク株式市場では、発表された先月の消費者物価指数が8か月ぶりに8%を下回り、且つアナリスト達の市場予想も下回ったことで、記録的なインフレが和らいで、米国の『利上げペースが減速するとの見方が強まり』ました。
 このため、幅広い銘柄で売り方の買戻しを巻き込むかたちで買い注文が膨らみ、ダウ平均株価の終値は前日に比べて1201.43ドル高い3万3715.37ドルで終了しています。1日千ドルを超える上げ幅は、2020年4月以来、およそ2年7か月ぶりです。IT関連銘柄の多いナスダックの株価指数も7.3%の大幅な上昇でした。


ドル・円貨では、円が急騰・・・

 外国為替市場では日米の金利差の縮小が意識され、ドルを売って円を買う動きが強まり、円相場は一時、ことし9月初旬以来となる1ドル=140円台前半まで値上がりしています。消費者物価指数の発表前と比べて一時、5円以上円高が進んだ計算です。為替介入の規模どころの比ではありません。
 市場関係者は「インフレが収束に向かっている『兆し』と受け止められ、ドル売り円買いや株価の上昇につながった」と話しています。

利下げではなく、利上げペースを減速する程度の話・・・

 株価の爆上げは、米国株式市場で溜まりに溜まったマグマが噴火するが如くです。しかし、利下げを督促する悲観的なデータではなく、今後の利上げペースが減速する程度の話です。ここに注意しておかないと、株価の戻しがあり得るので、余り買い進まない事です。
 市中では依然として、深刻な人手不足を背景に賃上げを行った企業が人件費の増加分を物価に転嫁する動きが続いており、物価の上昇率は高い水準にあります。

12月の連邦公開市場委員会(FOMC)に注目が集まる・・・

 米国の中央銀行にあたる連邦準備制度理事会(FRB)は、12月13日~14日に連邦公開市場委員会(FOMC)を開きます。今回の統計データを受けて利上げペースを減速するのか否か、政策判断が注目されます。下図は、単純な市場操作の仕組みを表わしたものです。


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MYポートフォリオ

 年内の徴収税の戻し絡み、3千万円程度の現金化の必要もあって、保有銘柄の売却を進めています。ドル換算で株高、円高で円貨換算安となっていたこともあり、「VZ ベライゾン コミュニケーションズ」と「T AT&T」の整理売却を進めました。


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編集後記

 世界の投資家達のイライラ感が今にも伝わって来そうです。利上げに次ぐ利上げで、悶々と暮らしていたことでしょう。で、単に『次期FOMCで、利上げペースの減速が想定される』だけでこの始末です。利下げが始まれば、三社祭以上の盛り上がりとなるは確実です。
 私としては、11日(金)週末の市場動向に注目しています。そして、ドル・円動向ですね。145円/ドルはキープしてほしいのが本音です。円高になればなるほど、外国人から日本市場へ売り圧力が高まるからに他なりません。米株が上がれば、日本株は売られます。

FTX破綻、不気味な仮想通貨市場動向・・・

 『世界の暗号資産(仮想通貨)の時価総額が、10日までの2日で約32兆円消失』
 私が未だに踏み入れたことのない「魑魅魍魎な世界」である暗号資産(仮想通貨)業界。
 何故、数十億ドルの資金不足が起るのか? 単なる投機ミスなのか? 不正があったのか? そして、ここでも名前が出て来たのが、我が「ソフトバンクグループ」です。

サム・バンクマンフリード氏


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