米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

11/24 「近々、利上げ幅が減速」 FOMC要旨(11月)で判明...

 23日、米連邦準備理事会(FRB)は11月1日~2日に開催した「米連邦公開市場委員会(FOMC)」の議事要旨を公開しました。予想されたとおり、高インフレ収束には懐疑的な意見が多数を占めた一方、大多数の参加者が「近いうちに、利上げペースを減速することが適切になる可能性が高い」に賛同したとあります。
 これは、これまでの「金融引き締めの累積効果」をみながら、『最終的な政策金利の到達点を探る局面に入った』ことを示唆するものである、との解説が主流になっています。


【おさらい】

 11月1日~2日の会合では、4会合連続となる0.75%の利上げを決定しています。これで、短期金利の指標であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標は3.75~4.00%となりました。

米国内インフレへの参加者の認識は...

 参加者においては、米国内での足元の高インフレについて、「収束する兆しがほとんどない」との認識ですが、それでも利上げの減速が必要になる理由については、次のとおりです。

  1. 金融状況が十分に引き締まった状態に近づいていること。
  2. 金融政策の効果が、どれほどの時間差で実体経済に影響を及ぼすかが不確実なこと。

 これらを挙げています。特に2に関しては懸念材料で、やり過ぎれば景気減退が大きくなるので、サジ加減が難しいところです。

利上げ到達点のみ・と・お・し

  • 利上げペースを減速させたうえで、高インフレが長期化した場合は、「利上げの回数を増やして最終的な政策金利の到達点を想定より高くすること」が見込まれています。
  • 今回のFOMCでも多くの参加者は、利上げの到達点は「これまでの想定より、やや高くなる」と指摘しました。
  • FOMC参加者が9月に示した「2023年末の政策金利見通しの中央値である4.6%」を、利上げ終了時に上回ると示唆しています。

所感

  • 経済減速への考慮も十分なされた会合であったこと。
  • 但し、インフレ対策最優先の姿勢は変わらず、
  • 「利上げ幅を抑え」て、高インフレが続く場合は「利上げ回数で調整」すること。
  • 結果、利上げの到達点は従来予測から高まることが想定され易いこと。

11月24日トピックス

 ダウ工業株30種平均は反発、前日比95ドル96セント(0.28%)高の3万4194.06ドル。ナスダック総合株価指数も反発、前日比110.91ポイント(0.99%)高の1万1285.32。S&P500種総合も反発、前日比23..68ポイント(0.59%)高の4027.26で終了しました。


11月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨

 午後に公表された11月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨では、多くの参加者が利上げ減速を支持していることが判明しました。
 この結果、金融引き締めへの警戒感が後退、株買い優勢になっています。しかし、米国株は高値付近にあるので、今後の怪異は不明です。

12月FOMCでは「利上げ幅が0.5%」に縮まる?

 公開された議事要旨によると「かなり大部分」の参加者が、「利上げペースの減速が間もなく適切になる」と判断したとのこと。
 これは、ほぼ予想通りの内容なので、12月13日~14日開催予定のFOMCで、利上げ幅が0.5%に縮まるとの見方が改めて意識されたようです。

MYポートフォリオ

 ここまで上昇・回復した米国株。買戻しではなく、一旦株式売却にスタンスを落として臨む方がベターなのでしょうか? 2023年を見据えて、米国株への強弱が入り混じっているので、判断がとても難しいです。

『困った時のGAFAM頼り』

 嘗て『困った時のGAFAM頼り』なる言葉がありました。下げ続ける株価、その渦中にあって「GAFAM銘柄の株価反発」から息を吹き返した米国市場...。覚えていますか? 今や、株式分割もあって買い易くなったGAFAM銘柄、少し注目してみるのも面白いかも・・・。


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編集後記

「株買い」「株売り」のきっかけを探しまくっている投資家達。11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨もアナリストの考え次第で『斜め読み』することも可能ですから、素人の我々は「FRBの偉い方は、腹の内を読ませない」ことを認識すべきです。

株価維持も目線に入れ始めた?

 利上げを続けて落ち込む経済にも目配りし、成長減速をも避け、高インフレから低インフレへの移行を進めるうえで、「株価維持も目線に入れ始めたこと」は事実でしょう。

寒波到来