米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

12/03 論語にある『過ちては則ち改むるに憚ること勿れ』...

 『論語・学而』に「過ちては則ち改むるに憚ること勿れ。(過失を犯したことに気づいたら、すぐに改めなければならない。)」とあります。過ちを犯したことに気づいたら、体裁や対面などにとらわれず、ただちに改めるべきだという戒めです。


12/03 論語にある『過ちては則ち改むるに憚ること勿れ』...1

そもそも、11月30日のFRB議長講演の解釈が間違い?・・・

強い「11月の米雇用統計」結果を受けて...

 現地時間の2日に発表された「11月の米雇用統計」では、非農業部門の雇用者数が前月比26万3千人増加、伸びは市場予想(20万人)を上回りました。更に、失業率は前月と同じ3.7%、市場予想とも一致しました。

労働市場は依然として堅調、賃金も右肩上がりが続く...

 平均時給は前月比0.6%上昇し、市場予想(0.3%上昇)より強い内容でした。賃金インフレによる物価上昇圧力が解消しなければ、政策金利が高い水準にとどまり続けるのは必然です。

そうこうするうちに、米株が持ち直す・・・

 ダウ工業株30種平均は反発し、前日比34ドル87セント(0.1%)高の3万4429ドル88セントで終えています。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3日ぶりに反落、前日比20.952ポイント(0.2%)安の1万1461.497で終了しました。

塒を巻く(とぐろをまく)、株価が上がって欲しい症候群!

 朝方に発表された11月の米雇用統計が、「依然として、労働市場の引き締まりを示す」との受け止めから株売りが先行しましたが、米長期金利の上昇が一服すると、主力株を買い直す動きが入り、3大株価指数は午後に上げに転じています。


こうなりゃ、行き着く先まで行かねばならない?...

 しかし、売り一巡後は下げ渋る展開となりました。報道によると、「11月の雇用統計の発表を受けても、『米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを減速させる、との見方は変わらない』(グリーンウッド・キャピタル・アソシエーツのウォルター・トッド氏)との声が大勢となり、下値では買いが入って上昇に向けてホイホイと進み始めました。もうこうなったら、『毒を食らわば皿まで』の心境でしょうか?

急騰した「米長期金利」が、次第に下落...

 雇用統計の発表直後、一時は3.63%と前日終値(3.51%)から大きく上昇(債券売り)した「米長期金利」は、次第に上昇幅を縮め(債券買い)始めて、米株の買い直しを誘いました。上図のチャートの如く、利回りの上げ下げが極端に現われたのです。

週明け13日迄、市況データが勝るのか、投資経験則が勝利するのか?

 週明け以降、12月12-13日の連邦公開市場委員会(FOMC)前にして「コメント禁止期間(ブラックアウト期間)」に入るので、FRB高官は固くクチを閉ざして『貝』になります。市場関係者は、「12月FOMCでは0.5%の利上げ幅に止まり、0.75%の引き上げ幅は4会合連続で終了する。」と見ています。

あり得ないが・・・

 万が一、0.25%幅の引き上げに留まれば、米株は急騰・米長期金利は急落、ドル/円の外国為替は1ドル130円以下へ下押しする「円高」を予測します。

MYポートフォリオ

 寄り付きから、米国株の3大株価指数が下落、ダウ平均は下げ幅を350ドル超に広げる場面がありました。予定通り、アマゾン株とブラックストーン株、セールスフォース株への下値限定の指値買いを続けて、買い増しを進めています。グーグル株の100ドル超えは残念ですが...。

世間が言う程に株価下押しの理由はない...

 これら銘柄の過去の株価を引き摺る訳ではないですが、1年程前の往時を知る者としては現株価が激安値に映ってしまいます。私なんぞ、これら銘柄の取り巻く環境は左程変換しているとは思っていないので・・・。


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編集後記

 『過ちては則ち改むるに憚ること勿れ』とよく似た、近い言葉としては、論語が出展となる『過ちて改めざる是を過ちと謂う(過而不改、是謂過矣)』があります。言わんとするところは、「間違えてしまったのにもかかわらず、間違えてしまった原因を改めようとしない、これが本当の過ちである。」という意味です。
 英語版としては、It is never too late to mend.(行いを改めるのに、遅すぎることはない)や、To err is human, to forgive divine.(過ちは人の常、許すは神の心)がありますが、日本語のような「打ち衝けるような語彙の響き」も感じられず、味気ない事ここに至れりです。