12/17 下らない物価水準、高インフレ率に苛立つFRB首脳...
米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合が開かれるたび、0.75%の金利引き上げが実施されました。これなど尋常の処置ではなく『異常』であることは論を待ちません。12月のFOMCでも、引き上げ幅が下がったとはいえ0.5%の金利引き上げが発表されました。
しかし、過去から米国を知る人は、この程度の金利引き上げが実施されたとしても、経済活動への支障がほぼ見られないであろうことは、至極当然の結果として認識されていることでしょう。米国の懐は、物心両面で深いからです・・・。
米国民の強い購買力が「物価高の真相」・・・
昨日も指摘したように、米国民の強い購買力が「物価高の真相」であって、「アメリカ国民は値上げに怒っているものの、買い物を減らすほどではなく、むしろ買い物し続けることによって更なるインフレを招いているのではないか」の論が幅を利かせます。
根底には『新型コロナ』が、で〜んと横たわる・・・
こう見ると、米国の根底には『新型コロナ』が横たわっています。つまり、新型コロナ対策費が人々の懐を潤したこと、行動範囲が限定されたこと、広い国土に広い家を持ち、貯蓄率が低いこと、これらが総合的に合わさって、米国内で需要が急拡大した反面、海外を含む供給が制約されたこと。
『働かずに消費すること』が、尊ばられる?
膨大なコロナ離職者は手厚い給付金に守られて、高待遇・高賃金の職をゆったりと目指し、人手確保に赤信号が点灯し続け、今なお引きずっていることです。長く続く、中国の対コロナ対策の影響も多分にあることでしょう。そう、何もかも新型コロナが物心両面から変えてしまったのです…。
SF連銀総裁、ピーク金利で11カ月以上据え置く可能性を示唆...
サンフランシスコ連銀のデイリー総裁は、「インフレ対処の任務達成まで、引き締めを続ける。」と断固とした姿勢を示し、「(FRB当局者)誰もが、2023年は金利を据え置くという考えだ。」と強調しました。
インフレを巡り「市場が楽観的である」理由がわからない...
米連邦準備制度理事会(FRB)は、「物価安定目標にかなり遠く、インフレリスクは依然上向き」と主張。必要とあれば、「11カ月かそれ以上、ピーク金利を据え置く用意がある」と力説し、更に『インフレを巡り、市場が楽観的である理由がわからない。』と言い切った様子です。
NY連銀総裁、「労働市場の逼迫が利上げを正当化する」・・・
TVインタビューで、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は、「労働市場で需要が供給を上回っているという明確な兆候がある。」と述べ、労働市場の逼迫により物価圧力は高い状態が続く公算が大きく、当面の高金利が正当化されるとの見解を示した模様。更に、引き上げられる政策金利が最終的に5.1%を超える可能性も示唆したようです。
燃えさかる火中へ「多量のガソリンを注ぎ続ける」が如く・・・
こうもFRB高官たちが、あちらこちらの取材等で『やると言ったらやるんだ。』的持説を披露すると、さすがに「株価浮上へ、強気派も意気消沈する」のは止むを得ません。売られた株式を買い上がる人がいなくなり、株価は浮上するキッカケすら掴めなくなるからです。暫く、大人しく鎮座しておくことが正解です。FRBのメンツを潰さないように・・・。
米国株、ダウ続落し281ドル安 景気懸念の売り継続...
ダウ工業株30種平均は3日続落し、前日比281ドル76セント(0.8%)安の3万2920ドル46セントで終了。ナスダック総合株価指数も3日続落、前日比105.112ポイント(1.0%)安の1万0705.414で終えています。
次は、景気敏感銘柄への潜在的な売りが待ち構える・・・
昨日に続き、米連邦準備理事会(FRB)の「利上げ継続の強い意志」が、一段の景気悪化を招くとの懸念が根強く浸透し始め、消費関連を中心に幅広い銘柄が売られました。ダウ平均の下げ幅は一時500ドルを超えました。FRB高官の相次ぐ「金利引き上げ発言」が、こうもつづくと株価が下がるのが自然です。
そして、11-12月にかけて買い上げられた景気敏感銘柄に対する「潜在的な売りパワー」が未だ見られていません。隠れた時限爆弾のように株式市場を狙っています。
MYポートフォリオ
GAFAM銘柄を主体として、買いを入れました。さすがに、ここまで株価が下がって来ると、下げペースが鈍って来ています。
編集後記
値下がりが続いているように見えても、主要銘柄の株価は「これは!」と思う価格まで下がり切っていません。よって『保有銘柄を増やそう』とは踏ん切れないのです。平均株価が高すぎる範囲まで買い上げられていることが主因です。これは、株式市場が安定するまで、まだまだ道のりが遠いこと、時間が掛かることを意味します。
では、ごゆるりと土日連休をお楽しみ下さいませ・・・。
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