米国株 -『正しいものは美しい』

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12/21 日銀の不埒な悪行で「ヘッジ誘発」による円高の可能性が高まる...

 日本銀行は、20日の「金融政策決定会合」で長期金利の上限引き上げを決め、日米金利差縮小の思惑から実質金利の上昇に先んじて、外国為替市場で「円貨が急騰」する緊迫した状況が生まれました。何にも増して、ドル・円等の「円高」や「円安」は、我々の家計や企業活動に大きな影響を及ぼすのです。

実需のドル・円需要から派生する「為替ヘッジ取引」が深刻化する...

 ブルムバーク紙が報じるところによると、『日本銀行の突然の政策調整は、日本の投資家に対して「外貨建て資産でのヘッジを促す圧力を強める」と、ソシエテ・ジェネラルは指摘した。こうした「為替ヘッジの動きは一段の円上昇につながる」可能性があるという。』と論じています。具体的には、次のような考え方です。


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  1. 明日にでも、再び日本銀行は0.25%を超える長期金利の上限引き上げを行う可能性がある。今回の引き上げは金利高騰の序曲であり、終盤ではない。
  2. 突然の引き上げに対応する動きは、新規の外債投資や外債既投資に向けているドル、ユーロ等の「ヘッジを促す圧力を強める」ことになる。
  3. ドルやユーロから円に戻す実需以外、万が一、円が急騰した時の損失補填となる「為替ヘッジ」が相当数組み込まれる可能性が高くなっている。
  4. この結果、為替ヘッジを巻き込んで、2倍以上の円買い実需が発生、円が急騰する可能性も囁かれています。
  5. 更に、思惑込みで狙われるのは『年末の薄商いの中』が有力で、なす術もなく浮き沈みが行われて、海外市場で円が弄ばれる危険性が高まっています。

編集後記

 大なり小なり、為替ヘッジは利益を減少させます。ヘッジする期間が長ければ長い程、費用がかさむからです。考え過ぎて投資額全てに為替ヘッジを行ったため、利益が吹っ飛ぶことも有り得ます。
 もちろん、為替ヘッジは「デリバティブ取引」の一種で、投資家がすり減らした利益の付け替え先は、組成した金融機関、末端販売の個人や組織です。


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