米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

12/29 中国のコロナ禍、急拡大を世界に隠し切れず...

 朝、ブルムバーグ紙の記事に接して「2023年度の悪い予感」が急速に頭を擡げました。それは、古くて新しい【新型コロナ禍】です。

 まず、体裁を繕う中国が「恥も外聞もかなぐり捨てて」コロナ抑え込みを放棄・諦めたという事実です。従来の気高い中国であれば、海外に向けて飛び立出させる国民には事前検査を行って、陽性の事実を悟られない事に終始したことでしょう。


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  イタリア・ミラノの保健当局は28日、中国からの航空便2便の乗客のほぼ半数が新型コロナウイルス検査で陽性だったと明らかにした。

  これを受けてイタリア政府は中国から到着する航空便について、全乗客の検査を義務付けることを命じた。


  ミラノ地域保健当局の責任者は記者会見で、北京発と上海発の航空機でそれぞれ到着した乗客の検査を空港当局が実施したと説明した。

  イタリア保健省は、この検査結果のゲノム解析を行っていると発表。そこで新たな変異株が検出されれば、中国からの渡航に厳格な制限を課す可能性があるという。 


  中国では、新型コロナウイルスを徹底的に抑え込む「ゼロコロナ」政策を政府が突然撤回して以降、感染が急拡大している。 


  ミラノ到着便の陽性者のほとんどは無症状だという。ただ地元メディアは、中国からの新たな変異株出現を巡る懸念が保健当局の間で高まっていると伝えた。(日経 2022年12月29日 6:35 JST)

 が、しかし、今や上記の「ブルムバーグ」にもあるとおり、航空機に乗車している半数の中国人たちが、コロナ陽性者である事実が世界に発信されてしまいました。
 国民の大半が陽性者であって無症状。感染国のレッテルが張られてしまったも同然です。

  • 独仏は状況注視
  • 伊は検査でEUに合意要請
  • 米は陰性証明義務化

 新たな、「感染力の強い変異株」であれば、中国からイタリア、欧州全域、北米、日本へのルートが想起されてしまいます。そして、堂々巡りとなるのか、大変注目です。

12月29日のトピックス

 中国での新型コロナウイルスの感染の急拡大が世界経済を減速させることへの懸念から、売り注文が増え、ダウ平均株価の終値は、前日に比べて365ドル85セント安い、3万2875ドル71セントでした。ナスダックの株価指数も1.3%下落、終値として、今年の最安値を更新しました。


まず、株売り・債券売りで投資家は反応した・・・

 米長期金利の上昇で、高PER(株価収益率)のハイテク株に相対的な割高感を意識した売りが出ました。中国での新型コロナウイルスの感染拡大が伝わったのも投資家心理を冷やし、相場を押し下げたのです。
 市場関係者は「中国からほかの国を訪れる観光客などが新型コロナウイルスの感染を広げて世界経済を減速させることにも警戒が強まり、当面のリスクを避けようと、ひとまず株式を売る投資家が多かった」と話しています。
 もう少しすると、『株売り・債券買い(金利低下)』の現象が見られる事でしょう。これに至るまで、本格的な「市場売り」ではありません。

米国長期金利

 米長期金利が3.87%と前日終値(3.84%)から上昇。いつもの如く「ハイテク株売り」を誘いました。ドル・円の外国為替も134円台まで下落したのです。

優良銘柄が総売り状態・・・

 アップル株は、3%安とダウ平均構成銘柄では下落率が最大となり、「最優良銘柄の下落が相場の先安観につながり、投資家心理を冷やした」(ミラー・タバックのマシュー・マリー氏)との見方が強く出ていました。

  • アップル株は、中国の新型コロナウイルスの感染拡大で、iPhone(iアイフォーン)の中国生産が停滞すると懸念されたこと。
  • 28日、中国でコロナ感染が深刻化していると報じられたこと。
  • 中国経済の回復に時間がかかるとの懸念が強まっていること。
  • 欧米の金融引き締めの長期化、世界景気への警戒感の高まり等で、株式の買い持ちを手じまう動きが広がったこと。
  • ダウ平均構成銘柄において、アップル以外にも中国生産や販売比率が高い銘柄が売られました。スポーツ用品のナイキ、化学のダウ、映画・娯楽のディズニーなどです。

MYポートフォリオ

 総売り状態であったハイテク系優良銘柄をコツコツ拾いに徹しました。今の時期は、これから耐え忍ぶ銘柄を選好する時であること、資金配分にも気を使ってNISA利用も視野に入れる事を優先しなければいけません。
 実際、今日から2023年版のNISAが始まったので、買い手数料が無料である「ETF」をコツコツと集めました。

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編集後記

 「複数のウィルスが同時並行で感染が広がることはない」これは、医療現場で昔から言い伝えられていることです。日本においても、新型コロナの感染力が強い時、インフルエンザウイルスは消えてしまったかのようでした。

 しかし、今年は日本で流行の兆しを見せています。ワクチン関連企業は、「これで一安心」とため息をついていることでしょう。反面、新型コロナ関連企業の苦々しい顔つき、彼奴等の巻き返しにも注視しています。
 これ、防衛産業に似通ったところもあって、敵がいなきゃマネーが落ちないので生活できなくなるし。医療機関の関係者にとっても、なんだかんだと言ったところで、「生活の糧」を得なきゃ生きていけないですから、それが仕事なんで・・・。


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