米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

1/4 年始の売り方は、アップル株とテスラ株に襲いかかる...

 1月3日、年始の取引開始の日です。早速、スマートフォンのアップル株と電気自動車のテスラ株が大幅に下げまくって、投資家心理をメチャクチャ冷やしました。この2銘柄は、前年に大きく躍進した「華の米国優良銘柄」と称された企業です。


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アップル株(出来高 : 111,569,660株)

 アップル株は4%強下げる場面もあり、昨年来安値を更新しました。これにより、同社の時価総額は2兆ドル(約261兆6000億円)を割り込んだ模様です。嘗て、3兆ドルを超えたこともあるのですが…。

需要動向が低迷気味...

 今回の売りは、中国におけるアイフォーン生産の問題が横たわっていて、同社にとって最も重要な時期である「ホリデーシーズンの売上高」が大きく落ち込む、との懸念が広がっていることが背景にあります。
 また、報道されるところでは、『需要鈍化を受けて、アップルが複数のサプライヤーに対し、「エアポッド」や「アップルウオッチ」、「MacBook(マックブック)」を含む一部製品の部品生産を減らすよう伝えている』とも報じています。早い話が「部品メーカーに生産縮小を要請した」というものです。

長期資金で買い込むこと...

 暫く、アップル株は株価低迷を余儀なくされることでしょう。しかし、アップル社製品の代替製品(ライバル)が世界に存在しないので、いずれユーザーが戻ること必須です。このような時は、長期に寝かせられる余裕資金で株式を買い込むことが正しい選択です。


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テスラ株(出来高 : 229,858,708株)

 テスラ株は一時15%安と急落しました。前日に発表した2022年10~12月期の販売台数が市場予想を下回り、米中の販売伸び悩みを警戒する売りに押された模様です。「値引き販売も強化された」との報道もありますし…。
 同社CEOのイーロン・マスク氏がツィツター社に掛かりきりとなっていることで、緩んだワキを狙われたように思えます。加えて、ツィツター社支援でテスラ株のさらなる売却を余儀なくされるとの見方も、テスラ株にとって重しとなっています。

株式時価総額は、約3890億ドル(約51兆円)...

 2022年に65%という記録的下落を演じたテスラ株ですが、2020年と2021年の華々しい値上がりにより、株式時価総額は約3890億ドル(約51兆円)と、トヨタ自動車とゼネラル・モーターズ(GM)、ステランティス、フォード・モーターの自動車メーカー4社を合わせた水準を上回る程になりました。これが上げ過ぎの「バブル」なのです。

投資家は自問自答する

 テスラ社の12カ月先ベースのPERは24倍余りですが、GMとフォードは5-6倍程度です。「なぜ、これほどのプレミアムで取引されているのだろう」と自問自答している投資家の姿が目に浮かびます。

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依然、12カ月先の目標株価は現株価を大きく上回る...

 モルガン・スタンレーは、同社の目標株価を330ドルから250ドルに下方修正しましたが、依然として現株価の2倍もあります。そして、投資判断は「オーバーウエート」のまま据え置きです。このことは、同社の目標株価が正しければ、テスラ株が「今から、2倍以上に値上がりすることを示唆」していることになります。     

1月4日のトピックス

 ダウ工業株30種平均は小幅に続落し、前営業日の12月30日に比べ10ドル88セント安の3万3136ドル37セントで終えています。ナスダック総合株価指数は続落。前営業日比79.497ポイント(0.8%)安の1万0386.985で終えました。


週内に重要イベントを控えて…

 繰り返しになりますが、スマートフォンのアップルと電気自動車のテスラが大幅に下げて、投資家心理を冷やしました。更に、「12月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨」や「12月の米雇用統計」の発表など、週内に主要な米経済指標の発表など重要イベントを控え、様子見ムードが強かったです。またまた、金利引き上げ動向の推理大会が始まります^ ^。

アマゾン・ドット・コムに「買い推奨」が点灯...

 なお、アナリストが買い推奨のリポートを出したネット通販のアマゾン・ドット・コムは2%高で終えています。ほんの少し前、年末の「売り推奨」は何処に行ったの? また、映画・娯楽のウォルト・ディズニーも高く推移しました。

アメリカ議会開会も下院議長選出されず、100年ぶりの異例事態に...

 アメリカでは、去年の中間選挙を受けて野党・共和党が下院で多数派を占める新しい議会が開会しましたが、共和党が党内をまとめられず、下院議長が選出されない異例の事態となっています。
 共和党は、「親トランプ派」と「その他派」に分裂した方がすっきりしそうです。新年早々、ガチャガチャするなら、中間選挙前に「トランプ前大統領」を切るべきでした。

アメリカ議会開会も下院議長選出されず、100年ぶりの異例事態に...

MYポートフォリオ

 下落幅の大きかったアップル株を35株買い入れています。私にとってテスラ株は興味が乏しく、未だ嘗て参戦していません。また、原油先物価格が急落したことで、資源銘柄全般が下げていたこと、その中でも配当落ちで大きく下げていた「PBR ペトロレオ ブラジレイロ ADR」を544株の大量買いしています。
 ブラジルの農業関連銘柄である「AGRO アデコアグロ」と同じくブラジルの銀行銘柄である「BBD バンコ ブラデスコ ADR」をそれぞれ、13株と100株を手に入れました。


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編集後記

 電気自動車銘柄であるテスラ株の購入は、今までありません。テスラ車両の品質に関しては何も知らないからです。株式投資は「美人投票の側面が強い」と言われていますから、結果が広く知れ渡る前に、株価を高騰させる同社株は最も理想的な仕手株でしょう。
 欧州や日本のビッグ自動車メーカーが電気自動車市場へ殴り込んでいるのも、それほど時間がかかるものでもなく、そろそろ「狼煙」程度は見える頃でしょう。

自動車は直線だけ走るものではない・・・

 云わずと知れた自動車性能。自動車は高速でコーナーリングを自在にコントロールできて一人前です。もちろん、ブレーキ性能も大事ですし、10年以上の長きに亘って性能維持ができる耐久力も必要です。
 既に投資家が知っているように、テスラ車両はこんなバックボーンが何もないのです。日・欧より優れた自動車性能を持ち合わせているなら、同国の雄であるGMやフォードが世界を覆い尽くしていることでしょうに・・・。