米国株 -『正しいものは美しい』

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2/11 ロシア、原油生産を3月から日量50万バレル減産...

 原油先物価格が1バレル80ドルを下回って安定化しているのも束の間、ロシアのノバク副首相は10日、「原油生産を3月から日量50万バレル減らす」との方針を示しました(インタファクス通信の報道による...)。


2/11 ロシア、原油生産を3月から日量50万バレル減産...

ロシア生産量の5%程度に相当・・・

 これは、日米欧がロシア産原油に上限価格を設定したのに対抗したもので、原油供給を絞ることで揺さぶりをかける狙いです。日量50万バレルは、ロシア生産量の5%程度に相当する量となります。

石油輸出国機構(OPEC)プラスは、穴埋めせず・・

 なお、石油輸出国機構(OPEC)プラスの関係者は同日、ロシアの減産を穴埋めする考えはないことを明らかにしています。さてさて、これからどうなるのか...。

ロシア、石油生産は日量約1090万バレル・・・

 米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、2023年1月のロシアの石油生産は日量約1090万バレルで、過去最高だった2022年2月(同約1100万バレル)に迫る勢いです。一方、販売では苦戦中。ロシアのウラル原油の1月の平均価格は1バレル50ドルを下回り、国際相場より大幅に安い水準での取引を余儀なくされているとのことです。
 ロシア政府の歳入のうち、石油・天然ガス収入は1月、前年同月比46%減少した。軍事費の支出も増加しており、2022年12月から2カ月連続で財政赤字となった模様です。

WTI原油先物

 ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は反発。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の3月物は、前日比1.66ドル(2.1%)高の1バレル79.72ドルで取引終了。ロシア産原油の供給が減り、需給が逼迫するとの見方から買いが優勢になっています。
 中国では経済正常化が進み、原油需要が増えるとみられている。市場では「ロシアの減産で需給は引き締まった状態になる = 価格が上昇」との見方が優勢です。

編集後記

 日米欧がロシア産原油に上限価格を設定し、ロシアはこれら諸国には販売しない事を宣言しています。よって、減産が即、原油流通量の絶対不足とはなりません。あくまで、世界総生産量の減少に止まります。
 しかし、極東の日本では「ロシア産原油・天然ガス」の購入もままならず、高値の原料購入を余儀なくされています。これからの電気料金等のインフラの値上げ・高騰は暫く続き、挙句の果てには、このまま『高値で定着』するものと思われます。


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