米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

7/18 「ナンピン(難平)買い」について

 今回のブログでは私の実体験に基づく、私の独断を次に述べさせていただきます。

ナンピン(難平)買いについて

 「ナンピン(難平)買い」の是非は、投資諸本で必ず取り上げられる項目の一つです。比率的には、2対8位の比率で『誤った行動』と結論付けられているようです。まず、事の是非は後回しにして、言葉の定義をはっきりさせておきましょう。
 ここで言う「ナンピン買い」とは、『追加購入を想定していないのにも拘わらず、株価変動や買値平均値に踊らさられて、株式を買い増ししてしまう行為』と定義付します。

 追加購入を想定していた時、つまり分散購入を事前に計画していた場合は「買い下がり」として、ナンピン買いと区別しています。なお、蛇足ですが、「買い下がり」の反対語は「買い上がり」です。


株式投資は『資金管理』が最も大事

 上の定義付の行動を是とするか否か、大概の方は『否定』されることでしょう。であれば『誤った行動』なのです。何故なら、想定していない追加購入を行えば資金繰りに穴が開くことになります。株式投資は『資金管理』が最も大事なのですから...。
 無謀にも突き進む(信用取引、借入金を含む)と更なる株価下落時に『株式を持ち堪えられなくなる』のです。詰まるところ『ぶん投げて投了』、そして『金輪際、株はやらない』で終わりです。ここまではよろしいでしようか。次に、じゃぁ、どうするの? です。

評価損を消すには...

 株式を購入して評価損が発生したなら、これ(評価損)を消すにはどうすればいいのか。通常、株式を購入される方は銘柄選定して、買ってもよい株価を弾きます。運よく成約した時は、小躍りする筈です。
 買値に買い手数料が加算されて、約定日当日から『評価損が発生』するのが常です。明日には、明後日には、明々後日には..の望み空しく下げ続ける株価がそこにあります。日々、評価損額が増加していく毎日。
 投資諸本では『損切りラインを定めて売却すべき』を勧めています。株価反転を狙って買い出動したのにも拘わらず、株価が下げ続けるのは『あなたの考えが間違っていたからだ』となります。この葛藤でナンピン買いの発想が頭によぎって来るのです。誰しも損を確定したくないですから・・・。
 よって、評価損を消すには『損する』こと以外に確実な方法はないということになります。しかし、これでは丁半博打と同じです。投資ではなく投機に近いシロモノです。


評価損を甘んじて受け入れる??

 では、株価が値下がり評価損が日々大きくなっても、当該株式を保有し続ければどうなるのか、を見ていきましょう。
① 5%内外の評価損であり、当該銘柄の配当率が同程度あれば、持ち続けるだけで実質プラスマイナスを維持できます。
 上記①以外では、お金を捨てたものとして忘れる(塩漬け)と、一流企業でさえどこまで株価が下がるのかを見てみます。

新日本製鉄(現、日本製鉄)を例に...

 リーマンショック前(~2008年9月15日)の春先の世界経済好況時、新日本製鉄の株価は優に700円を超えていました。しかし、落ちるところまで落ちると100円割れとなったのです。もちろん、配当は減配に次ぐ減配でした。


 ここで注意が必要です。当時の新日本製鉄は1000株が単位株でした。100株を単位株に切り替える際、10対1の株式併合を行っているので、現株式に置き換えると、当時の株価700円は7,000円、100円は1,000円となります。もちろん、住友金属工業との合併前です。

 なお、2021/07/16の株価は1,843円(旧株価換算では184円30銭)でした。余談ですが、平成バブル時は、この比ではなく更に株価が高騰していました。

結論

 当ブログでは、『ナンピン買いを悪手』と結論付けます。悪手ですが、藤井2冠のように終盤の大逆転で勝利することまでは否定しません。
 そして、これを言っちゃ身も蓋もないですが、ナンピン買いを迫るような金融市場の凋落のある国の株式を購入しないことです。株価上昇が半ば義務付けられている米国のような株式市場と比べて、日本の株式市場は貧弱さが際立っています。英語には『売るに売れない状態の株式のことを表す単語(日本語では塩漬け)は存在しない』と聞いています。

7/18 「ナンピン買い」について