米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

8/24 ようやく、米長期金利の急上昇が一服し始めた...

 23日に発表された「8月の米購買担当者景気指数(PMI)」が50.4(好不況の境目は50)に低下して、半年ぶりの水準に落ち着いたことで、米金融引き締めが長引くとの過度の懸念が和らいだようです。
 結果、米10年債への売りが一服して、米長期金利の急上昇が収まり、一時、前日比0.14%低い(債券価格は高い)4.18%に低下しました。なお、前日には4.36%と「2007年11月以来の高水準」を付けていました。

再び、ハイテク株が全般に焦点が移る・・・

 こうなると、金利上昇局面で強まった株式の相対的な割高感が和らぎ、スマートフォンのアップル株や顧客情報管理のセールスフォース株、ソフトウエアのマイクロソフト株、検索のアルファベット株など、高PER(株価収益率)のハイテク株が買われます。


8/24 ようやく、米長期金利の急上昇が一服し始めた...

半導体銘柄のエヌビディア、5~7月の純利益が前年同期比9.4倍・・・

 ダウ平均の非構成銘柄ですが、半導体の雄であるエヌビディア株が3%あまり上昇しました。市場終了後、同社決算発表が予定されているので、投資家が決算発表を前に買いを入れていたようです。明日以降、「同社決算が相場の方向感を左右する」との見方が強いです。

今後、市場規模が急拡大の兆し...

 市場終了後、同社の5月~7月決算が発表され、純利益が前年同期比9倍、8〜10月期の売上高見込みも160億ドル前後で市場予測を上回ったことから、同株は時間外取引で終値から一時約8%上昇していました。明日以降、人工知能(AI)関連銘柄の業績期待が再び高まる兆しが濃厚です。

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 独調査会社スタティスタによると、AI向け半導体の市場規模は「2028年に2021年比で12倍の1278億ドルに急拡大する見込み」との報告がありました。

データセンター部門の売上高は2.7倍...

 業績急拡大の背景にあるのは、AIに使う主力の画像処理半導体(GPU)の売り上げが急伸していることです。生成AIはデータセンター上のサーバーを使って開発・運用するのが通例ですから、今後の急拡大が見込める有力な市場なのです。
 投資家が、資金需要が高くて金利高が不利なハイテク銘柄に買いを入れ続けるのは、ここにあります。

エヌビディア社の半導体、争奪戦の様相...

 米マイクロソフト、米グーグルや米メタ、米アマゾン・ドット・コムといった巨大テック企業がAIシフトを急ぎ、スタートアップ企業も「独自の対話型AIや画像生成AIを開発」し始めています。開発や運用に必要不可欠なエヌビディア社の半導体は、これら企業間で取り合いの様相となっています。

8月24日のトピックス

  • ダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反発、前日比184ドル15セント(0.5%)高の3万4472ドル98セントで終えました。米長期金利の急上昇が一服したことが好感された模様です。
  • ナスダック総合株価指数は3日続伸しました。前日比215.160ポイント(1.6%)高の1万3721.033で終えています。

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MYポートフォリオ

 エネルギーインフラストラクチャ会社「キンダー モーガン(KMI)」を売却して、ディフェンシブ銘柄へ再投資を行っています。


編集後記

 今日の東京市場において、エヌビディアショック(利益が対前年同期比9倍)がどれ程みられるのかが焦点になりそうです。堅調な東京市場の動向が、欧州から米国市場へ再上陸する兆しも伺われます。そうなれば、日米金利差も縮まって、円安は多少とも落ち着くことでしょう。


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