米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

3/4 投資家は現預金比率を高め、待機資金を積み上げている...

 米投資信託協会(ICI)によると、3月1日時点のMMF(マネー・マーケット・ファンド)の純資産残高は4兆8937億ドルとなり、3週連続で増加中です。MMFは、証券会社に預け入れられた『株式売買資金の利付き待機場所』ですから、莫大な額の資金が市場へ投下されずに、手元に預け置かれたままになっています。言い換えると、いつでもお気軽に市場へ出回って来れるマネーだといえます。

資金を待機させることを学ぶ投資家たち・・・

 いつ「これが動くのか!」ですが、2月に発表された前月分の経済指標は、市場関係者の予想を上回るものが相次ぎ、FRBによる「利上げの長期化」や「上げ幅再加速」への警戒が高まって、「米金利上昇(債券売り)」と「米株式(株売り)」を引き起こしました。
 手練れのウォール街住人でも、繰り返しの上げ下げを真正面から毎回受けると、学習することを学んで『さすがに待機する』ようになります。

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3日、日本株も突然に上昇して、週末の高値引きとなる・・・

 3日金曜日の週末、日本株において何のキッカケもなく、「先物指数に多量の買い入れ」が出たことで弾みがつき、日経平均は対前日比428.60円高で週末の高値引きとなり、この勢いを維持したまま、日本時間の夕刻に欧米市場が開場しました。

売り方の「損切り承知の買戻し」で高騰・・・

 このあたりから米金利がジリジリと低下、ドル安・円高に向かい始め、日本時間の夜半帯に開かれた米国市場では満を持して「株高へ駆け上った」のです。幸い、「株を買いたい資金」は至る所にたくさんあるので、一度火が点くと「売り方の屍」を踏みつけるが如く、一気呵成に値上がりします。更に、来週は日米欧共に「オプション売買の清算日」を迎えます。今の内にと「損切り承知の買戻し」が売り方から多量に入った結果でしょう。

稲妻が輝く瞬間に市場に居合わせなければならない -「敗者のゲーム」

 株式投資の経典とも呼ばれる「敗者のゲーム」という書籍があります。著者はチャールズ・エリス氏です。この著書の中に『稲妻が輝く瞬間に市場に居合わせなければならない』という大変有名なフレーズが書かれています。このブログでも何度も取り上げていますが、改めて言及します。まず、著書でこれに言及されている部分の引用です。

 S&P500指数のデータを使って過去75年間という長期間分析した結果を見ると、この間の株式リターンの大部分は、上昇率のベスト60ヵ月間(900ヵ月という長期間のわずか7%だが)に達成されているという。

 もし私たちに、これがどの月かを見分けることができれば、その利益ははかり知れない。

 しかし、それはまったく不可能なのだ。私たちが知りうるのは次のような、単純で、貴重な事実である。

 すなわち、もし私たちがこのベストの上昇月を逃したら、まるまる二世代という長期間にわたって蓄積される利益のほとんどを失ってしまうということだ。(敗者のゲーム)

 一行で言い表すと「最大の上げ相場のタイミングを逃さないよう、常に市場へ参加しておくことが大切である。」という意味です。
 長い月日の間には、上がる日だけではなく下がる日、暴落する日も含まれていますから、株式保有者にとって『辛い日々を乗り越えて』、保有株式を増加し続けておくことが何よりも大事なのです。
 著者のチャールズ・エリス氏は、我々素人投資家に対して、個別銘柄株ではなくインディックス指数への投資を強く推奨しています。

これからの重要イベント

  • 3月21〜22日の米連邦公開市場委員会(FOMC)

0.25%の引き上げ幅で株価急騰、0.5%で並行線、0.75%では株式市場は大荒れ?…。

  • 7日、FRBのパウエル議長による議会証言
  • 10日、2月の雇用統計の発表
  • 14日、消費者物価指数(CPI)の発表

 これから発表される統計データが「経済減速を示すのか、あるいは経済活況の再加速を示すのか」によって、FRBの金融政策をめぐる不透明感はいくらか和らいで、大まかな道筋が見えて来ることでしょう。

今年3月で、金利引き上げから丸一年が経過・・・

 インフレ抑制のため、昨年3月にFRBが利上げを始めてから1年が経過します。当時のマスコミ記事を散見すると、投資家やアナリストは比較的「利上げに対して、悠長に構えている」姿勢が垣間見られます。

 
 先行きの利上げ回数や引き上げ率は、ここまで深刻になるとは思いもよらず、短期収束、少なくとも早めの利上げ停止となる見込み、であったことが伝わって来ます。

 米国連邦準備制度理事会(FRB)は3月15、16日に連邦公開市場委員会(FOMC)を開催し、政策金利であるフェデラル・ファンド(FF)金利の現状の誘導目標0.00~0.25%を0.25ポイント引き上げ、0.25~0.50%とすることを決定した。

 2020年3月から続けてきたゼロ金利政策を解除し、量的緩和策も今月で終了することから、今後は金利の引き上げペースと量的引き締めの実施時期に焦点が移る。(ジェトロ 2022年03月17日)

 市場も3月会合での0.25%の利上げを完全に織り込んでおり、0.5%の利上げとなる可能性も想定している。市場は、2022年と2023年に、それぞれ1.3%以上、0.5%程度の利上げを織り込む。(ダイヤモンド 2022.2.15 4:30)

3月4日のトピックス

 ダウ工業株30種平均は3日続伸し、前日比387ドル40セント(1.2%)高の3万3390ドル97セントで終えています。ナスダック総合株価指数も続伸。前日比226.024ポイント(2.0%)高の1万1689.006で終えました。



 前日に一時4.09%と昨年11月以来の高水準を付けた長期金利が3.9%台後半に低下。相対的な割高感が薄れた高PER(株価収益率)のハイテク株を中心に買いが広がりました。
 多量の資金で長期債の買い込みがあり、金利が急降下、ドル売りが外為市場で見られ、最後は米国株式市場で米国株の爆買いがあったのです。
 前日と合わせて、ダウ平均は729ドル上昇となりましたが、詳細な理由は不明です...。

MYポートフォリオ

 保有株式の評価額が1万ドル増加です。GAFAM銘柄だけで5240ドルの増加なので、あっという間でした。週間を通じて、手広く保有額を投資に振り向けました。


編集後記

 巨大な金融機関は、自行が発行した「クレジットカードの利用履歴」を通じて、消費者行動を分析し景気動向の解析に役立てています。そして、短期融資もカード型が多いので、消費者の行動が手に取るように判るらしいです。
 が、しかし、株の売買予測・富の蓄積に「これらデータ類」を当てはめることはできず、優良顧客に『データ分析』と称して販売しているとのこと。何事も矢面に立たず、側面支援に徹することが「金儲けの秘訣」です。では、楽しい連休をお楽しみ下さい・・・。


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