米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

2/6【番外編】配当王と配当貴族について...

 米国株には、【配当王】と称される「配当金の増配を50年間続けている上場企業銘柄」【配当貴族】と称される「配当金の増配を25年間続けている上場企業銘柄」が存在します。これは米国人気質を具現化した最たるもので、個人投資家が虎の子の資金を投入した株式市場で、雪だるま式に資産額を増大させるのは【長期間に亘る配当金】であることを公言したものに他なりません。
 経営者及び従業員にとっても、何があっても配当金の支払いを止めること無く、増配し続けるのは並大抵のことではありませんし、社会から尊敬のまなざしを受ける企業群でもあります。

連続増配の基準

 連続増配の基準は、毎期の会計年度ごとに増配を行っていることで、1セント単位の増配でも何ら問題ありません。この勲章は挫けると元の木阿弥になるので、世の中に対する当該企業へのPR効果を考えると、もはや【意地と根性】で続けていると言い切っても過言ではないでしょう。

投資家は、配当金支払いに目を転じるべき?

 続けている目論見の内容は別にして、投資家にとっては安定経営の最たるものです。数十年に亘る投資効果を享受できる素晴らしい制度で、リタイヤ後の老後資金を捻出するには最適です。
 昨今、ややもすると株価の値上がり益だけに目を奪われて、毎期(米国企業は四半期ごとの支払いが多い)の配当支払いを軽んじる投資家と企業が日米とも数多く見られるので、自戒を含めて戒めたいです。

2/6 配当王

平均配当率は2%を下回る

 配当王及び配当貴族の2月4日終値の株価に対しする配当率を算出すると、共に2%を少し下回り、米国10年債利回りと比べて少し高いぐらいです。株式は、株価の値下がりリスクがあるために、配当利回りは10年物債券利回りと比べると高くなるのが一般的です。
 今後、米国長期債券の利回りが上昇して来ると、これら銘柄の配当率を超えるのは必定です。すると、どうなるのか?誰もが思うことは【当該株式の株価下落】です。株価が下がると、配当額が同じであれば配当率が上昇するからです。

近々、長期金利は上昇へ

 教科書的に言うと、長期金利が上昇するのは産業界で資金需要が高まるからで、先行き景気が良いことへの証です。「企業売上額」と「利益額」の増加で、配当金の増配率が高まる相乗効果が期待できます。しかし、今回の【利上げは当局側主導】であるため、一時的には株価は下げて応じるやも知れません...。こればかりは「出たとこ勝負」です。

2/6 配当貴族

編集後記

 このリストを作成していて驚いたのは、何気なく株式の売買を行っていた当該企業がこれらリストに名を連ねていたことです。
 「パッと出の新参企業」の印象が強かったので、ハッと気づかされました。これが、第一次世界大戦、第二次世界大戦ともに国土が戦場とならなかった米国の真骨頂発揮とでもいうものでしょうか?いやいや、私は米国人の魂のなせる業だと感じでいます。
 【個人投資家=労働者】のスタンスの違い、自分の未来は自分で切り開く、個人で切り開かせるDNAの違い、【投資】に対する日米の育ってきた環境の違いがなせる業なのです。


2/6【番外編】配当王と配当貴族について...