4/19 米株は「企業決算と金利のハザマ」で膠着状態が続く...
現段階で主要企業の第一四半期決算は、大手銀行決算が「想定外のビッグサプライズ」となるなど、業績の下振れが想定されていたものの、比較的堅調さを保っています。
傾向がハッキリしないことから、決算発表を受けて個別で値動きが出る銘柄はあるものの、相場全体の方向感を引っ張る程の決め手に乏しく、膠着状態が暫く続きそうです。
FRBの5月利上げは、既定路線へ・・・
期待空しく、公表された経済データからは「5月利上げは既定事実」として投資家は動き始めています。2年債の利回りは前日と同じ4.20%、10年物債券利回りが3.5%を超えて推移し、『ドル価一強体制』が外為市場で随所にみられるようになりました。「ドル高」が多国籍企業決算に大きく作用して、利益水準等が「前年度以下、良くて前年度並み」程度で落ち着きそうです。
こうなりゃ、主力企業の決算が出揃うのを待つさ!!
米株アナリスト達の想定以上に『株高』の状態が続いていることもあって、ここからこの時期に更に高値に向かって駆け上るのには、かなり勇気がいることでしょう。『こうなりゃ、主力企業の決算が出揃うのを待つ』的な安全姿勢を維持することになりそうです。
FRB高官の発言もスルー、無視される現状・・・
アトランタ連銀のボスティック総裁は18日、米CNBCのテレビ番組で「米連邦準備理事会(FRB)の利上げはあと1回想定している」と述べました。アナリストの間では「発言に新味がない」とスルー、無視されてしまい、金融市場で全くと言っていい程『反応が見られない』状況になっていました。
外為のドル/円相場も、1ドル134円台に張り付く?
セントルイス連銀のブラード総裁は、「政策金利を5.5%から5.75%まで引き上げる(現行4.75%~5.00%)ことを支持する。」と述べました。この発言は更なる金利引き上げを容認するとの意味ですが、いかんせん、株式市場の材料とはならず、為替市場でドル/円が134円台を維持するのに使われたぐらいです。
虎視眈々、『金融銘柄の売り』を待ち続けるハイエナ達・・・
ボスティック総裁発言も然り、市場参加者はFRB高官達の発言内容より、これから続くであろう『地銀の決算報告』に矛先が移っています。もちろん、ズタズタの決算報告を『期待している』ことは論を待ちません。虎視眈々と彼奴らは『金融銘柄の売り』を手ぐすね引いて待っているのです・・・。
4月19日のトピックス
ダウ工業株30種平均は小幅に反落して、前日比10ドル55セント安の3万3976ドル63セントで終えました。ナスダック総合株価指数も小幅に反落。前日比4.312ポイント安の1万2153.412で終えています。
GSとJ&J、共に決算が振るわず、株価下落・・・
本日の決算発表を受け、金融のゴールドマン・サックス(GS)と医薬・日用品のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が下落し、三大株価指数を小幅ながら押し下げました。投資家から「一事が万事(いちじがばんじ)」と捉えられたようです。
MYポートフォリオ
地銀の決算報告を切先に、売り方が「地銀株の売り倒し」を待ち構えているなら、やっていただきましょう。このように待ち構えている「輩」も多い筈なので、シリコンバレー銀行破綻の騒動から概ね1カ月後、売り倒しが功を奏するのか、見ものです。
編集後記
米国の「引き続く利上げとビジネスマンのオフィス回帰の遅延」が重なって、「米国都市部における商業不動産への融資焦げ付き懸念が高まっている」と、マスコミは取り上げ始めました。勿論、この種の不動産融資は「地銀の独断場」であることを知っていての話です。
融資焦げ付きともなれば、株価を下げつつ、該当しそうな地銀探しがおこなわれること必定ですし、株価大暴落と並んで、格好の景気下押しネタです。某財閥の陰謀説やトランプの呪い(?)等も入り混じって、読者も大喜びでしょう。
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