3/15【番外編】アリババ株が米国上場廃止? ソフトバンクG株の凋落...
近く、米国市場でアリババ株の上場廃止がある?
米国市場に上場する中国株の中でも「アリババ株」はもっとも著名で人気銘柄です。私も大好きな銘柄の一つですが、今や、「中国とロシアとの関係」と「米国市場での上場廃止の懸念、つまり国有化懸念」の渦中にあります。
昨日のNY市場でも急落しました。取引高は何と7千万株に迫る勢い、総売りに近い状況です。以下の図は5日間のチャートです。嘗て、アマゾン株に追い付け・追い越せの勢いがあった「過去の栄光」など、完全に消え去っています。
アリババ株は、本日3月15日の香港市場でも引き続き下落して72.15HKDでした。これは、対前日比▼8.75HKD、率としては▼10.82%の大幅下落を記録しています。10%強の株価下落を阻止できる術はなく、今夜(3/15)のNY市場でも株価下落する可能性が高まっています。
下段に、1年間チャートも掲載しますが、何と、1/3までに株価が下落しています。私も幾度となく買いを入れては、即売を繰り返しました。しかし、ここまで下がるとは、誰にも想定できない事でしたね。さすがは5千年の悠久の歴史を持つ大中国です。
- 中国企業273社に「米上場廃止」リスク、時価総額1.1兆ドルが危機 | Forbes JAPAN
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- ファンドマネジャーの中国株離れ進む-高値から75%下落でも敬遠 - Bloomberg
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ソフトバンクG株の凋落が現実味...
電子商取引(EC)大手のアリババグループが7月27日、米国証券取引委員会(SEC)に2020年の年次報告書(Form 20-F)を提出した。
報告書によると、ソフトバンクグループは依然としてアリババの筆頭株主で、持ち株比率は24.8%。
アリババグループの副会長の蔡崇信(ジョセフ・ツァイ)氏は、同社の普通株式3億688万3064株を所有し、持ち株比率は1.4%。アリババの取締役および経営幹部が保有する同社の普通株式は合計4億9745万7680株で、持ち株比率は2.3%。
ソフトバンクGは、何とアリババ株の24.8%を所有する実質的な「オーナー」です。そして、これらアリババ株の大半は、借入金の保証担保として抵当に入っています。そして、今や【獅子身中の虫】の如くになってしまいました。
ご存じの方ならピンとくるでしょうが、担保物件の評価額が下がると【追証】として、借入元から矢のような「追加資金の提供」あるいは「借入金の返済」の督促が舞い込みます。欧米人でさえ、追証の英語「マージンコール」には恐れ慄く位ですから、孫氏もアリババ株の下落は気が気ではないでしょう。
究極の『アリババ株 = ソフトバンクグループ株 = ソフトバンク株』という、三すくみの図式が頭を過りますので、我々投資家は十分に留意しましょう。何が起こるか分からないのが市場です。
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編集後記
ロシアのウクライナ侵攻と米国を主としたロシアへの経済制裁の実行に伴い、世界の株式市場に大きな転換期がおとずれています。特に、名もない新興企業へ先行投資を「借入金」で行っているファンド達は窮地に立たされています。
具体的には、投資した資金が消えてなくなる現実がヒシヒシと迫って来ているのです。これは、【ナスレバ(レバナス)】へ投資されている方に生じている悲惨な話題と同様です。レバレッジ(借り入れによる投資)は、逆回転すると利用している者の身ぐるみを剥がしにかかります。まさに、進むも地獄、引くも地獄…。
今回は、特に日本と中国の著名な企業を取り上げて、気になる点を紹介しました。当たるも八卦、当たらぬも八卦、判断して対応するのは貴方自身です。では...。
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