米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

8/03 市場では「ドル/円」投機で、ひと儲けを企んでいる?...

 『FRBの大幅利上げ観測再燃!!』とばかり、NY市場では米10年債利回りが2.76%台まで上げ幅を拡大して「ドル買いが再び継続」しました。ドル/円は133.12円まで上値を伸ばしています。

 台湾を巡る米中情勢の緊迫が外国為替市場を揺らしている。円相場は2日の東京市場で、一時1ドル=130円台半ばまで大幅に上昇した。130円台を付けるのは6月6日以来で、2カ月ぶりの円高・ドル安水準となった。

 米景気の減速に地政学的リスクの高まりという新たな火種が加わった。ペロシ氏の台湾到着後には、2日のニューヨーク市場で132円台まで下落するなど値動きが激しさを増している。(日経新聞 2022年8月3日 1:10)

ペロシ米下院議長の訪台騒動...

 ひと騒動となっている「ペロシ米下院議長の訪台」。3日には蔡英文総統と会談する予定とのことです。一方、中国政府は、軍が対抗措置として、台湾周辺の6カ所の空・海域で実弾射撃を伴う軍事演習を、8月4日から7日に実施すると発表しています。

何日も前から下準備して…

 ペロシ米下院議長の訪台に絡めて、何日も前から米ドルが売られ、米10年物債券が買われ、米国株式市場が上げ・下げしなきゃならないのか、普通人の感覚では理解し難いですが、何か事がなければ相場が動かないからです。逆にみると、事があれば相場が動くのです。ここに「それじゃ、動かして見せよう」と豪語する者が出て来る始末です。
 後追い記事として、日経新聞に次の記事が掲載されていました。このような事態になると、途端に現われる記事の類です。まさに、株式ファミリーなのです。

 円高・ドル安が進むなか、円安再燃論がくすぶっている。足元の円高の原因は米景気の後退懸念が強まっていることに加え、ペロシ米下院議長の台湾訪問計画により米中関係の緊張が高まったためだ。

 ただ、市場では一時的との見方が多い。日米の金利差は高水準であり、円買い取引のコストが増加。円を保有する動機は乏しい。円の上昇余地は限定的との声もある。2日の東京為替市場で1ドル=130円台と1週間で6円ほど円高が進んだ。(日経新聞 2022年8月2日 23:08)

ドル/円の24時間の推移

 では、為替動向をみて見ましょう。次のチャートは「ドル/円の24時間の推移」ですが、数時間で強烈なドル売りが起っています。それも、NY市場が開いた時を狙ってです。


8/3 ドル/円の24時間の推移

ドル/円の1カ月の推移

 次は、ドル/円の1カ月チャートを掲載します。よくぞここまで短期間で値を落としたものと感心します。さてさて、何処まで「ドル/円」を戻せるのか、興味津々です。右端の長く伸びた『下髭』が印象的です...。


8/3 ドル/円の1カ月チャート

いつもの『噂で買って、事実で売る』が現われた...

 ペロシ米下院議長が台湾に到着後、『噂で買って(売って)、事実で売る(買う)』を地で行くが如く、巻き戻し売買が強まっています。ドル売り・円買いが再び騰勢、FRBの大幅利上げ観測が再燃、との「市場のお囃子(はやし)声」が高まっています今、米国では「サマーラリーの真っ最中」、超短期の投機グループが暗躍でもしているのでしょうか?

8月3日のトピックス

 ダウ工業株30種平均は続落、前日比402ドル23セント(1.2%)安の3万2396ドル17セントで終えています。ナスダック総合株価指数も続落。前日比20.218ポイント(0.2%)安の1万2348.758で終了しました。



 ① ペロシ米下院議長が2日に台湾を訪問したことで、中国が強く反発して軍事演習を開始。米中間の緊張の高まりを懸念した株売りとなったこと。
 ② 関係者がインフレ鎮静化するまで、継続的に金利を引き上げるべきであるとの発言が相次ぎ、米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを緩めるとの見方が後退したこと。
 これらのことで、NY市場では「株売り」を強く誘った模様でした。何か、出来事を欲している輩にとっては久々に売り込める話題となったようです。

FRBの利上げ減速観測の後退

 2日、サンフランシスコ連銀のデイリー総裁はインフレ抑制に向けた政策運営について「終わりは程遠い」と述べ、同総裁以外にもインフレ警戒を改めて強調するFRB高官が相次ぎ、「断固としたタカ派姿勢」が再確認された。更に、米債券市場で利回りが急上昇したことも株式相場の重荷となった模様です。いわゆる、ここ数日間、囃し立てられた『株高、金利低下』が否定されたという事です。

MYポートフォリオ

 前日のPhilip Morris International Inc.(PM)配当金に続き、2日には「AT&T」「ベライゾン コミュニケーションズ」の2社から配当金が入金されました。概ね半月遅れです。これで8月の配当金・分配金の入金総計が2,681.85ドル(税引き)となります。

配当金の再投資を実行

 昨日、本日と米国株式市場が下落したこともあって、主に「JEPI JPモルガン エクイティ プレミアム ETF」28株の配当金による買い増し(再投資)を実行。新規銘柄としては「INTC インテル」24株を拾い上げました。インテル株は8月4日(木)が配当の権利落ち日ですが、株価36ドル台は比較的安値と判断しました。
 入金された配当金をここ2日間で全て使い切っています。資金はいくらあっても「アッと言う間」に無くなりますね...。


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編集後記

 日本株で「東証REIT(不動産投資信託)指数」の上昇が目立っているとの報道がありました。東京都全体の不動産価格高騰で「いよいよ値下がりが...」と思っている私にとって、これは意外な出来事です。6月中旬につけた安値から約120ポイント(6%)戻しとなっていて、更に、渦中にいるのは何と『2年振りの個人の買い越し』とのことです。珍しい...。

弱り目に祟り目

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