8/31 落ちて来る優良株を拾うのは、楽しからずや...
今日も今日とて米国株は下落・・・。これから益々、昨日・今日のように「株が売られて、株価が落ちて来る」ことでしょう。優良銘柄でも「右肩下がりベクトル」から、金利上昇局面では逃れる術はありません。まぁ、「赤信号、皆で渡れば・・・」は、暫く脇に置いといて、渡った後の事を考えましょう...。
本日、事前見込みは『株価反発』であったが...
米国株式市場では、開場する時間の前、株価動向を把握するのに便利な「プレ市場」と呼ばれる「私的な取引場」がオープンしています。本日、このプレ市場とダウ平均等の先物価格、先んじて開かれている欧州市場の株価動向、これらはプラス指向(ベクトル)で推移していました。米国市場の前日終値を上回る株価先物チャートも形成されていて、誰もが本日の米国市場における『株価反発』を期待したことでしょう。
「早抜け、一抜け」にしてやられた!
しかし、株式市場が開いて数分後には、淡い期待が吹き飛ばされます。「早抜け、一抜け」を目指す投資家が、この時期、如何に数多生息しているかの証が示されたのです。そして、その後の値下がり株価チャートは、ご承知のとおり下図の如く動きました。
米国株の時間外取引
米国株式市場の立会時間は、米国東部時間で9時30分~16時です。これを日本時間に置き換えると、通常:23時30分~翌6時、サマータイム:22時30分~翌5時(3月第2日曜日から11月第1日曜日)となります。
更に、米国株式市場では、上記立会時間前の1時間30分を「プレ・マーケット」、立会時間後の4時間を「アフター・マーケット」と称し、『時間外取引』を行うことができます。
米国株の時間外取引は、ブローカー同士の私設市場である電子商取引ネットワーク(ECN)を通して、オークション方式で行われています。日本の証券会社でこれに対応しているのは、マネックス証券だけです。
連日、株価下落した事由は?...
『朝方発表の7月の米雇用動態調査で、非農業部門の求人件数が前月比で市場予想以上に増えたことが、米労働市場の引き締まりがインフレ高止まりにつながるとの見方を誘い、米長期金利が一時3.15%とほぼ2カ月ぶりの高水準を付け、株式の割高感が意識された』と市場関係者の談があります。まさに、理屈付けとしては「蟻の入る隙間もなく」盤石です。
勇んで、毎日やって来る。ミスター・マーケット君...
【彼(ミスター・マーケット、以下同じ)】は頼んでもいないのに、買値(売値)を引き下げて、【貴方・貴女】に『株式を買いませんか?』とやって来ます。
【貴方・貴女】が無視して、何も買わなくても、【彼】は怒ったり、拗ねたりもしません。実の所、【彼】は【貴方・貴女】に株式を売りたくはないのです。
何故なら、【彼】が売った瞬間、株価が上がって悔しい思いをしたくないからです。それでも、毎日【彼】は【貴方・貴女】の元へ、新たに値付けしてはやって来るのです。『株式を買いませんか?』と・・・。
上記の比喩は、「バリュー投資の父」「ウォール・ストリートの最長老」とも呼ばれる米国の経済学者ベンジャミン・グレアム氏が著書において擬人化(ミスター・マーケット)した寓話のホンの一部分です。詳細は、下記のサイトで確認して下さい。
『投資家は市場に参加することではなく、市場の愚かさから利益を得るべきである』と戒めたものです。私などは、落ちて来た株式を投網で掬い過ぎて、後悔だらけですが...。
8月31日のトピックス
- ダウ工業株30種平均は3日続落、前日比308ドル12セント(1.0%)安の3万1790ドル87セント。
- ナスダック総合株価指数も3日続落、前日比134.533ポイント(1.1%)安の1万11883.136とほぼ1カ月ぶりの安値。
- S&P500種株価指数は44.45ポイント(1.1%)安の3986.16、ほぼ1カ月ぶりに4000を下回る。
米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めが長期化し、米景気を冷やすとの懸念が強まった模様。本日も景気敏感株を中心に幅広い銘柄で売りが優勢となりました。皆、一斉に走り出しています。
なお、OPECプラスの減産可能宣言による先物価格上昇の効果が消滅して、米国原油先物相場が大幅安となり、石油大手のシェブロンも売られています。なお、ダウ平均は午後に一時451ドル安まで下げ幅を広げました。
MYポートフォリオ
残念ながら、預金を20年放置すると「相続財産」へ移行するのは確実なので、今般2/3程の預金を質権設定融資の形態で金融機関から借り入れ、米国株の「配当取りへ」回すことにしました。
本日、得た新たな投資資金を投入して、権利落ち前の分配ETFを購入しています。(なお、この時期の新規投資は為替差損発生の危険性が強いです。しかし、日米の利回りの差は如何ともし難く、日米の利回り差異で中期的に解消されるのでは見ています。要は、末の結果は誰にも分からないという事です。)
月々の平均手取り額(税引き)が60万円を超えた…
本日付で『外国税 + 国内税』を合わせて概ね30%の源泉控除(分離課税)後の、「配当額 + 分配額」の月々平均手取り額(税引き)が、初めて60万円を超えました。「米国の金利引き上げ」と「為替相場の円安」のダブル効果で順調に育っています。
・「配当額 + 分配額」の月額見込み額(税引き) $4,338.42
・「配当額 + 分配額」の月額見込み額(税引き、円) 602,086円
・「配当額 + 分配額」の年間見込み額(税込み) $74,372.95
・「配当額 + 分配額」の年間見込み額(税込み、円) 10,321,478円
編集後記
株価ベクトルが下向きになって来ると、時間が経つのが遅く感じたり、イライラ感が募って来たり、精神衛生上キツイものがあります。その時は、寺院の静謐に身を委ねることも一興です。幸い、ネット環境下で居ながらにして、有名寺院へ拝観も可能な便利な時代となりました。
京都市山科区にある「勧修寺(かじゅうじ)」。真言宗山階派の大本山の寺院です。彼の明智光秀の最後に向かった地(勧修寺の周辺、諸説あり)としても有名です。*武家伝奏とし信長との交渉にもあたった勧修寺晴豊が残した『天正十年夏記』には「明智くひ勧修寺在所にて百姓取候て出申候」と記されています。
その勧修寺に掲げてあるのが次の言葉です。麻生太郎さんがよくお使いになっていらっしゃいましたが、出典不明で昔からある言葉だそうです。 日蓮宗から出たもの...との説もありますが、定かではありません。
弱り目に祟り目
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