米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

9/01 バフェット氏、BYD株を4700万ドルで一部売却する...

 ロイター電の報道によると、『ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイは、中国の電気自動車(EV)大手、比亜迪(BYD)の香港上場株式133万株を約3億7000万香港ドル(4715万ドル)で売却した。』とあります。


9/01 バフェット氏、BYD株を4700万ドルで一部売却する...、バフェット ビルゲイツ

投資環境の最悪時期に(2008年)、名もない中国企業へ投資...

 更に、驚きは次のくだりです。『BYDの年次報告書によると、バークシャーは2008年にBYD株2億2500万株を2億3200万ドルで取得。30日時点ではその価値は約75億ドルにまで膨らんでいた。』にある【2008年に同株式を取得(正確には2008年9月)】という箇所です。

14年間保有して、32倍強のリターンを得る...

 リーマンショックが2008年9月15日に発生していますので、この前後にBYD株の取得交渉がまとまったと思われます。ここで皆さん方にお聞きしますが、今から14年前の2008年、中国のEV大手比亜迪(BYD)の存在をご存じでしたか?
 EVなどは遊園地内を走る回るシロモノとの認識でした。電池容量の問題でガソリン車と比べようがなかったからです。

バフェット氏の「眼力と胆力」に脱帽・・・

 BYD株を1株8香港ドルで2億2500万株を取得しています。地の果ての中国の名もない自動車製造会社へ投資するより、サブプライムショックで株価下落している米国企業へ投資した方が「リターン」が確実に見込める筈です。何も、冒険する必要がないのです。
 が、しかし、彼は当時のBYD株を「安値の株価」との判断を下して、最悪期(2008年)であっても堂々と純投資を実行したのでしょう。

美味しい果実は、最悪の環境下で育つ...

  14年間、黙々と辛抱して同社株式を保有し続けたバフェット氏に拍手です。まさに、【美味しい果実は、最悪の環境下で育つ】を自身で体現したのです。マネーが潤沢にあったとしても凡人にはマネできません・・・。

所謂「バフェット銘柄」を保有する際の留意点...

 貴方・貴女が、良いこと尽くめに思える「バフェット氏(バークシャー社)が保有する、通称『バフェット銘柄』」を狙って買い出動する時、保有済み銘柄がたまたま後からバフェット銘柄となった時、次のような注意すべきことがあります。
 大口投資家は四半期ごとの保有銘柄開示が義務付けられていますが、バフェット氏(バークシャー社)は米当局公認の特例措置によって、一カ月遅れの公表となっています。

  1. 新規投資や追加投資が公表された銘柄は、必要以上に株価が上昇する(している)ことがある。
  2. 一部売却や全株売却が公表された銘柄は、必要以上に株価が下降する(している)ことがある。
  3. バフェット氏(バークシャー社)は、決して全ての銘柄において「長期保有者」ではなく、必要に応じて超短期及び短期取引を織り交ぜている。
  4. バフェット氏(バークシャー社)は、アンチデリバティブの言動や振る舞いが垣間見られるが、決して排除することはなく適宜織り交ぜている。

一部マニアによる俗説を紹介すると・・・

 伝聞ですが、「バフェット氏(バークシャー社)が保有した後に売却した銘柄は、その後の株価パフォーマンが芳しくない」との出所が定かでない、一部マニアによる俗説が流布されています。
 例えば、散々貶した「IBM株」や持ち上げて落とした「ベライゾン株」、コロナ禍前までの「エクソンモービル株」らしいですが、私は検証したことがないので紹介だけに留め、コメントは差し控えます。

9月1日のトピックス

 ダウ工業株30種平均は4日続落し、前日比280ドル44セント(0.9%)安の3万1510ドル43セントで終えています。ナスダック総合株価指数も4日続落して、前日比66.933ポイント(0.6%)安の1万1816.203で終了しました。まさに、右肩下がりの弱気シグナル全開です。


行きつく先は、表層の雪がスベリ落ち根雪が残る...

 前週末の米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の講演の余波が依然として続いています。本日もFRB高官から「タカ派寄りの発言」が幾度となく聞かれ、その都度、株売りが止まらなかったです。表層に積もった雪はスベリ落ちるのは宿命の常で、根雪として固まるか否かは投資家の心意気次第です。

簡易に、8月の総括として・・・

 8月のダウ平均は月間で1334ドル70セント(4.1%)安と2カ月ぶりに下落。最後の4営業日で1781ドル35セント下げており、月前半の強気相場が終盤に暗転しています。ナスダック指数は、8月の月間では574.485ポイント(4.6%)下がり、下落は2カ月ぶりでした。
 株式市場では、「金融引き締めの長期化が景気後退を招きかねない」との警戒が広がって、景気敏感株の売りを誘っている模様です。FRB議長が自身の言葉で「物価抑制のためには、景気後退も止むを得ない」と表明しているので仕方ないです。耐えるのも相場です。

FRBの資産圧縮、9月から2倍速に...

 米連邦準備理事会(FRB)は、国債などの保有額を減らす「量的引き締め(QT)のペースを9月から2倍に速める」見込みです。市中に出回る余剰マネーを回収して金融環境を引き締め、インフレの抑制につなげる狙いです。株式や仮想通貨などに逆風が強まると市場では警戒感を強めていることでしょう。

MYポートフォリオ

 8月31日付で最後の分配金が入金されました。次の8種類のETF銘柄です。全て運用会社が同一です。8月分配金は税引きで996.31ドルでした。これで8月は終了し、トータルが税引きで6,316.20ドル。もちろん、過去最高額の更新です。

  1. DJIA グローバルX ダウ30 カバード コール ETF
  2. QYLD グローバルX NASDAQ100 カバード コールETF
  3. XLE エネルギーセレクトセクターSPDRファンド
  4. XYLD グローバルX SP 500 カバード コール ETF
  5. QRMI GlobalX NQ100リスク管理ETF
  6. QYLG グローバルX NASDAQ100 カバード コール 50 ETF
  7. XRMI GlobalX SP500リスク管理ETF
  8. XYLG グローバルX SP 500 カバードコール50 ETF

 米国株式は、原則的に年4回の配当金・分配金の支給を行いますから、次は11月になります。配当再投資の威力が冴えて、再び11月に過去最高額の更新となるのか、今から楽しみです。なお、直近の配当・分配率は7.69%でした。


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編集後記

 何事もなかったように月替わりとなりました。株式市場では、忌み嫌われる「夏枯れ」の8月が過ぎ去ったのです。今年も例年に違わずに、いろんなことが市場で起りました。
 欧米の株式トレーダーにおいては、8月を丸々休みにして1カ月以上も夏休みを取得、株式市場を空にする強者もいるそうで、嫌々「これが真っ当なトレーダーなのだ」との評もあったりします。
 彼ら・彼女らは、市場参加者が減少する「夏枯れの8月」にトレードしない方が運用成績が向上する生データを、長い経験則から持っているのでしょう。通年に亘って『中長期的な視点に基づく仕込み株』の大事さを痛感します。

弱り目に祟り目


 このような記事は至極当然の結果です。ここで問題となるのは、この事実を共産党中国の報道機関がプレスしていることです。欧米日のマスコミが知らなかったのなら已むを得ませんが、この記事を読む限りは「業界の常識」のように思えてなりません。マスコミの仕事は事実の公表とその解説であって、世論操作の一端を担ぐことではないのです・・・。

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