米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

2/25 海外市場で強烈な円安、1ドル =136.47円が出現...

 米国で発表された「1月の個人消費支出(PCE)物価指数」を受けて、円相場が一晩で1ドル2円程値下がり、凡そ2か月ぶりの1ドル=136円台半ばへ急落しました。
 前月の個人消費支出の伸びが市場予想を上回ったことを受けて、幾度なく言われていた『インフレが長引き、利上げが長期化する』との見方が、金融市場で固まったようです。

行き着く先は、3月1日発表の「2月の米国雇用統計」待ち?

 次週も重要な指標の発表が相次ぎますが、最終的には3月1日の「2月の雇用統計」次第でしょうか? 今や、米短期金融市場では3月、5月、6月の利上げを織り込み、7月の利上げさえ織り込み始めた可能性もあります。なお、市場雀の間では「ピーク金利を5.41%」とする見込みが強くなっています。

日本の長期金利0.5%は、果たして維持可能なのか?

 こうなると、誰が考えても「日本の金利を0.5%付近で維持し続けることなどできない」でしょう。怖いのは、金利の引き上げに対して『免疫力がない日本人』が大多数であること。一旦、利上げ基調に世の中が入ると、少々の事では止まらないことかもしれません。このような難局時、金利の舵取り役である新しい日銀総裁が注視の中で就任します。

このままでは、1ドル=140円台が到来?・・・

 新総裁が金融緩和策を継続するなら、140円台の円安が再来する可能性が高まります。『脱コロナ化政策』で中国経済の回復と共に「原油、天然ガスの価格上昇」が想定される中、電気料金等のインフラ料金上昇がもはや止まらないニッポン。
 弱体した野党と馴れ合い自民党の統一地方選挙を舞台にした攻防戦...。次の日銀総裁である植田氏の途中辞任(放り投げ)がないことを願います。日本丸の行き着く先は何処???


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 市場関係者は「日銀の黒田総裁の後任候補の植田和男氏が衆議院議院運営委員会で行われた所信聴取で『金融緩和の継続が適切だ』などと述べたことも円売りの材料となった」と話しています。

1月の米個人消費支出(PCE)物価指数が上昇・・・

 「変動幅が大きい食品とエネルギーを除く」コア指数が、前年同月比4.7%上昇した。伸び率は前月(4.6%)から更に加速し、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(4.4%)も上回りました。
 この有様では、市場関係者が待ち望む「FRBの利上げ停止、利下げ局面」など、夢また夢になりそうです。強烈なドル高が出現して、米債券市場で長期金利が上昇、前日比0.09%高い3.97%まで債券が売られました。

当面、日米の金利差の拡大が縮まることはない?・・・

 このようなこともあって、『日米の金利差の拡大が縮まることはない』との認識を新たにした「円売り・ドル買い」が一斉放火の如く燃え広がりました。米国側としても「しばらく、ドル高が収まることはない...」との認識が強まったことでしょう。そして、さすがの米国の多国籍企業も、収益悪化が懸念されるのでは?

米国の利上げが長期化、景気が冷え込む懸念?・・・

 このため、ダウ平均株価は一時、500ドルを超える大幅な値下がりとなり、終値は前日に比べて336ドル99セント安い3万2816ドル92セント、IT関連銘柄の多いナスダックの株価指数も1.6%の大幅な下落でした。
 週末でタイミングよく『ガス抜き』となったので、次週を考えるとラッキーな部類に入るんじゃないでしょうか^^。

2月25日のトピックス

 ダウ工業株30種平均は反落し、前日比336ドル99セント(1.0%)安の3万2816ドル92セントで終えています。これは、昨年12月中旬以来の安値です。ソフトウエアのマイクロソフトとスマートフォンのアップルが2%安となった程でした。
 ナスダック総合株価指数は3日ぶりに反落、前日比195.459ポイント(1.7%)安の1万1394.942と、約1カ月ぶりの安値となりました。ネット通販のアマゾン・ドット・コムやネット検索のアルファベットなど主力株が総じて売られています。


最後の最後に、とどめを刺される・・・

 この日の朝方、発表された「1月の米個人消費支出(PCE)物価指数」は、市場予想を上回りました。好調な経済が依然として続いている証ですが、この『好調さ』を断ち切りたいFRBとしては「利上げで対応する」のは必然なので、関係者へ暗い影を落としました。
 投資家としても、この数値を目の前に付き出されては、「インフレの高止まりが続き、米連邦準備理事会(FRB)による利上げ停止の時期が遠のく」警戒感が充満し、幅広い銘柄に売りが出るのは当然です。ダウ平均の下げ幅は一時500ドルを超えました。

クリーブランド連銀メスター総裁の講演・・・

 朝方、クリーブランド連銀のメスター総裁が「インフレ圧力を弱めるには積極的な金融引き締めが必要だという見方は変わらない。」と述べたと市場へ伝わった。改めて、利上げ停止が先送りされるとの見通しが強まり、債券売りが広がりました。
 金融政策の影響を受けやすい2年債の利回りは、前日比0312%高い4.82%で終えています。一時、昨年11月上旬以来の4.84%まで上昇しました。


【 債券 】           前日比       高値    安値
* 2年債利回り      4.81   +0.11     4.84    4.67
*10年債利回り   3.95   +0.07     3.97    3.85
*30年債利回り   3.93   +0.05     3.96    3.85
*日米金利差     3.44   -0.44


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MYポートフォリオ

 今日のNY市場は「GAGAM銘柄への狙い撃ち」に終始しました。今年に入っての上昇分を全て吐き出した感があります。これら銘柄は時価総額が大きく、多方面に与える影響度も高いので、今日の下落は痛手です。この回復までは少々の時間が必要となることでしょう。


日本株も少々の取り組みから、今や随分と拡大しました。

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編集後記

 世界の株式市場はしばらく低迷が続く見込みです。基調が崩れてしまって、株式の仕込みは先延ばしされたような雰囲気が出てきましたから、値段の安いこの時期にでも「旅行へ出掛けること」等をお勧めします。
 温泉に入りに行くなら、掛け流しの湯量豊富な処へ…。老舗だけでは、片手落ちかも知れません。

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