米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

1/21 FRB理事が「次回FOMC、0.25%の利上げを望む」と発言...

 20日午後、ニューヨーク外交問題評議会(CFR)の講演で、米連邦準備理事会のウォラー理事は「次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、0.25%の利上げを支持する」と発言。前回FOMCの0.5%の利上げ幅からの縮小を明言したことで、米国市場で株買いを促した模様です。口を開けている待っている野獣にエサを投げたのですから、ハイテク株が買い戻されるのは至極当然です。

ウォラー理事は0.25%の利上げを支持・・・

 更に、ウォラー理事は「入手されているデータを踏まえると、今後の波乱はほぼないもようで、現時点では1月31日~2月1日に開く次回会合で0.25%の利上げを支持する」「それ以降については、当局の2%インフレ目標に向け、まだかなりの道のりがある。金融引き締めの継続を支持する見通しだ」と述べました。FRB首脳から『0.25%引き上げプラン』が述べられたのは初めてです。


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ハイテク銘柄へ資金が集中した模様...

 前日の夕刻、四半期決算の発表を受けて動画配信のネットフリックスが急伸、ハイテク株を中心に買いが優勢となりました。更に、1万2千人の人員削減を発表したグーグルの親会社、アルファベットも買われました。
 これらのこともあって、ハイテク株を中心に買いが優勢となった模様です。ハイテク株比率が高い「ナスダック総合株価指数」は、3営業日ぶりに反発しました。

中国の経済活動が正常化、原油先物へも買いが波及...

 ようやく、厳格な新型コロナウイルス感染対策「ゼロコロナ」政策の解除に伴って、中国における経済活動の正常化が始まった模様です。「原油需要が回復するとの観測」を受けた買いが連日で入っています。

 今週、
国際エネルギー機関(IEA)は、中国が原油需要の伸びを牽引し、2023年の世界の石油需要が過去最高になるとの見通しを公表
しました。

全般的に買い意欲が、「売り」を飲み込んだ様子・・・

 市場開始の序盤から落ち込んでいたダウ工業株30種平均は、4営業日ぶりに反発しました。さすがにダウ平均値が3万3千ドルを下回ると、リバウンド買いがすかさず入ったようです。下げ続ける理由もなく、反発は時間の問題と見られていました。
 なお、1月21日からは、FRB高官が対外発信を控える「ブラックアウト期間(1月31日~2月1日に開く次回FOMC会合)」に入りますので、今回のウォラー理事の談が最後ぐらいでしょう。

1月21日のトピックス

 ダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反発、330ドル高の3万3375ドルで終えた。ナスダック総合株価指数も3日ぶりに反発しています。同指数は、昨年末からの上昇率が6%と、ダウ平均の1%、S&P500種株価指数の3%を上回っています。


ハイテク株や新興国へ、資金を振り向けつつ・・・

 この日の株式市場を総括すると、2022年に下げが目立った「大型ハイテク株の株価上昇」が、市場心理の好転に寄与しました。グーグルの親会社アルファベットは5%高、ネットフリックスは8%高でした。
 米景気悪化への懸念に身構えながらも、投資家は年初からハイテク株や新興国に資金を振り向けつつあります。これを支えるのは、米国の高インフレのピークアウトに加え、中国経済の再開が支えとなっているのです。

MYポートフォリオ

 今日の株価上げで、GAFAM銘柄への買い込みは一旦中断の様相を呈しています。これでは株価上り幅が大きく・急速であるので対処しきれません。但し、24日のマイクロソフト社から始まるGAFAM全般的「通年決算内容」は芳しくないことが想定されています。
 このような時は、悪材料の出尽くし感が強まって上げ潮となる場合がありますが、米株の場合、数日間は売られるのが普通ですから、このタイミングで買いを入れる手段が残されています。

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編集後記

 またまた、海外ハゲタカファンド(カナダ系の不動産投資会社)へ、大阪の超優良地である「中之島」に位置する「リーガロイヤルホテル(大阪市)の土地と建物を売却する事案」が発覚しました。同ホテルは新型コロナ禍で青息吐息に陥ったようです。


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 同ファンドは2019年、武田薬品工業の大阪本社ビルなどを購入した実績があるとのことですが、海の向うでは、コロナ禍の真っただ中、GAFAM企業はニューヨークの土地・建物を買いまくっていたのと好対照な出来事です。
 昨今の円安で利幅が大きくとれると皮算用したのでしょう。暫くはホテル事業に勤しんだ後、ゴールドマン・サックスあたりを巻き込んで、数倍の値段で転売して資金を回収する...、いわば確信犯です。円安が日本の地盤沈下の旗振り役です。