2/26 米国株式市場、今年最大の上げを記録...
停戦交渉の期待感から続伸...
ロシアがウクライナとの停戦交渉に応じる構えを示していることで、紛争の長期化が避けられるとの期待が高まり、売られ過ぎていたと見る投資家の買いが、前日の「ハイテク株買い」から「景気敏感株やディフェンシブ株への買い」にも広がった模様。
しかし、売り方の買戻しが大分と入り込んでいると見られるので、想定を超えるニュースが飛び込み均衡が崩れれば、一気に沈む危険性を抱えながら週末を終えました。
3大株価指数は続伸、今年最大の上げ幅を記録
ダウ工業株30種平均は続伸し、前日比834ドル92セント(2.5%)高の3万4058ドル75セントで終えました。ナスダック総合株価指数は続伸して、前日比221.039ポイント(1.6%)高の1万3694.624で終了しています。
GAFAM銘柄の市場牽引
GAFAM銘柄の市場牽引が目立ち、米国市場での苦しい時のGAFAM頼みは何も変わっていません。再び、投資家は騙された振りをしてでも、これらを買い進むのか否か。私には興味が尽きません。
なぜなら、富裕層はこれら銘柄を既に手放しているからで、買い増しに動いているのは主として個人投資家ではないか、と見ています。雪崩を打つが如く、一気加勢に昇り詰めることもあるかと思いますが、長くは続かないのでは…。
原油先物動向
原油先物相場は4日ぶりに反落しました。利益確定売りに押された模様で、一旦ピークを越えた感がします。このような原油高騰のニュースが報道として出ると、すでに価格のピークが過ぎ去っていることが多く、投機家の動きはほんと早いものです。
総じて、東欧リスクの高まりは「買い」とされる原油先物価格は、本日最高95ドル台まで上昇しましたが、停戦交渉の話が出始めると売りが優勢となり、一時90ドル手前まで下値を広げました。しかし、節目の手前で下げ止まり、週引けにかけては下値を切り上げて終えました。
ロシア産原油のディスカウント
ロシア産原油に関しては「1バレルあたり10ドル程のディスカウント価格が提示されている」との話もありますので、なかなか一直線に先物価格が上昇するのは難しそうです。この話、今は「遠巻きにして眺めているだけの購入希望者」というオチが付いていますが、さて、次週辺りはどうなるのか...。
手許待機資金と配当予定総額...
現時点の手許の現預金はドル貨で$20,889.08、円貨で¥2,413,336と前日から大幅に増加しました。保有していた「IVV」と「VOO」を株価の戻りに合わせて全株売却、主力の「VTI」一部売却によるものです。
新型コロナ禍以降の買い増しで、所期の目的を達した【S&P500種のETF】ですが、ここ数年は基準株価の上昇に伴い、ETF価格が高止まりしていて、少量の買い増しにも多額の現金が必要になるなど、買い増し難い所が難点になっていました。運営会社には、是非ともETF分割で価格を引き下げて頂きたいものです。
株式配当(分配)予定額は、対前日比で減少...
保有する株式銘柄の配当(分配)予定額はドル貨で$45,814.50、円貨では¥5,292,995と前日から幾分下がっています。これは、保有銘柄の売却で現預金残高を増加させたことで、減少となったものです。
ETFの分配率は低くて、目も当てられない
金額で▼235ドル減少ですが、2万ドル弱の現預金残が増加しているので、潜在的には1000ドル程の配当金等の増加を手にした勘定になります。ETFは値動きは軽いのですが、分配率が目も当てられない程低いので資産形成には役立ちません。このため、いつかは売却して一旦現金化が必須になります。保有し続けているだけでは、常に「評価益」に留まり続け、下がれば泡と消えます。なお、税引き後の配当金等の月額受領予定額(参考)は、308,758円です。う〜ん、30万円台を何とか死守しています。
*AT&Tの配当額は、既に減配発表時の配当予定額に変更済みです。また、ETF分配金予定額は前年度実績を基に算出しただけで、運営会社から約束されたものではありません。あくまで【目安額】です。増えもするし、減るもします。
本日、週間における売買の詳細
本日は株価が上昇したので静観状態でした。このような日は眺めるのが基本です。なお、売却タイミングを計っていた「IVV」と「VOO」の全株売却、「VTI」の一部売却を実行しています。繰り返しになりますが、手許現預金の増加及び評価益の現金化が目的です。根拠はないですが、近々ウクライナ情勢で一波乱あると踏んでいます。
金利引き上げとウクライナ侵攻の両面対峙
3月に米国の金利引き上げがほぼ確定しているので、この前後に株式市場は再び荒れ模様となることでしょう。ウクライナ侵攻との両面対峙は、市場にとってキツくないでしょうか? このこともあって、一旦、ポートフォリオ内の現預金比率を引き上げておきたかったのです。もちろん、何も無いことを望んでいますが、米国株式市場も【強欲なプロ】がワンサカと集まっている戦場なので…。
市場得意のアカ抜け
なお、レアなケースとしてですが、金利引き上げが決定すると【市場得意のアカ抜け】
と称して、株式が反して買い進まれることも十分に有り得えます。よって、買い増しするなら、金利引き上げ前の騒乱時だと見ています。株式市場は何が起こるか分からない、いわゆる「魔物」が潜んでいるので・・・。
こまごま銘柄
少数の銘柄を追加しました。アリババ株(BABA)が52週最安値を更新したので、これを記念して3株を購入したのを皮切りに、オランダの通信会社(VEON)、ブラジルの鶏会社(BRFS)、ブラジルの新興デジタル銀行(NU)、決済サービス会社(PSFE)などです。
- BABA 阿里巴巴集団(アリババ グループ)ADR 3株
- BRFS BRF ADR 10株
- CS クレディ スイス グループ ADR 8株
- K ケロッグ 23株
- LYG ロイズ バンキング グループ ADR 270株
- MBT モバイル テレシステムズ ADR 59株
- NU ヌー ホールディングス 24株
- PSFE ペイセーフ リミテッド 2株
- UBS UBSグループ 5株
- VEON ビオン ADR 12株
- WU ウエスタン ユニオン 39株
- XRX ゼロックス 6株
- XLP 生活必需品セレクトセクターSPDRファンド 17株
【番外】日本株
日経平均株価が上昇しているのにもかかわらず、珍しくメガ損保株の株価が下落していました。それも誰かが図ったように3銘柄共にです。なお、売られ過ぎていたテルモ株、シスメックス株の株価戻りが顕著です。
全体を見渡して...
一週間を通した損益では、本日の株価戻りがあっても【▼4000ドル程】に沈んでいます。それ程に売られていた米国株ですが、この2日間は全くと言っていい程「金利引き上げ」が話題にも上らない日でした。ロシアへの制裁と欧米がブーメランで受ける衝撃度が、いかに株式市場を直撃したのかが伺い知れます。
次週には3月入りとなりますので、またまたゾロソロと【市中金利の引き上げ時期、引き上げ幅】騒動も、投資家を右往左往させることでしょう。引き続き、不安定となる時期が続きます。ウクライナと金利引き上げのダブルパンチは強烈となりそうです。
編集後記
「~は断じて許されることではない。」「世界が声を大にしてロシアに早期撤退と謝罪をさせなければならない。」これらは、ロシア・中国に弱腰で絵空事を夢見ている日本マスコミが紙上で畳みかけて述べている言葉です。私などはこの見出しを見るにつけ、何を吠えても大新聞社が守ってくれる彼らに対して、ある種の嫌悪感を感じてしまいます。
佐賀藩士山本常朝によって口述された「葉隠れ」書に『武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり』の一説があります。山本常朝の本意は、「死んだ気で事に臨み、あたれば何だってできる」です。また、同署には「人間の一生はわずかの事なり。好いたことをして暮らすべきなり。」とも説いています。
大国が養成している多数の軍人にとっては「死ぬこと = 生きること」は同義語であり、彼らは極限状態に置かれると自らの死、友の死を恐れません。
今回のウクライナ騒動は、昨年末にバイデン大統領が「米国はウクライナへ派兵しない」、2/24にNATOも「ウクライナへ派兵しない」と公言した時、ウクライナの行く末が不幸にも決まってしまったのです。ロシア・プーチンは、ベラルーシとウクライナを手放して、決して欧米寄りにはさせません。何があってもです。
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