2/25 「強欲主義」がウクライナ騒乱を他人事に追いやる...
「すわ、これは第三次世界大戦の幕開けか?」「次は、中国の台湾侵攻?」・・・新聞紙上では刺激の強い言葉やキャッチコピーが飛び交い、24日(木)の各国株式市場は売り一色に染まって大きく下落。皆、最終地である米国市場の開場を固唾を飲んで待ったものです。
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下落規模が大きかったが、寄り付き後の混迷だけで...
市場開始前のプレ市場の段階では、左程大きな下落幅で売買が成立していない状況でした。これは、「プレ市場は参加者が少ない」の一言で片づけられる出来事なのですが、本市場寄り付きから激しく平均株価が下落し始めています。
しかし、暫くするとまず「ナスダック」が落ち着きを取り戻し、ジリジリと「ナスダック総合指数」が上昇し始め、「S&P500種」から「ダウ平均」へと上昇が伝播するや、前日終値を超えて『何事もなかったかのように』スイスイと高値圏へ向かって行ってしまいました。
3大株価指数は前日終値から反発...
ダウ工業株30種平均は6営業日ぶりに反発、前日比92ドル07セント(0.3%)高の3万3223ドル83セントで終えました。一時、▼859ドル安まで下がりましたが、徐々に反発しプラス圏で着陸となりました。
ナスダック総合株価指数も6営業日ぶりに反発し、前日比436.098ポイント(3.3%)高の1万3473.585で終了しています。S&P500種総合は、前日比63.20ポイント(1.50%)高の4288.70でした。
米国ハイテク銘柄へ逃避?
巷で噂されているのは、世界経済の停滞に影響を受けにくい『米国ハイテク系銘柄へ資金を逃避』させたのではないか?という推論が出ています。しかし、逃げ足の速いファンド勢の事ですから、少しばかり高値に引っ張り上げてから、さっさと早や逃げするに決まっています。西洋に「死んだ**でも、地面に叩きつければ跳ねる」の譬えがあるので、注意しないといけません。カギとなるのは、2/25(金)週末の動向です。
- 5日連続下げていたこともあり、買い方の『買いたい症候群』が寄り付き後に安値となった銘柄に対して押し目買いを入れたこと。
- 一気に安値まで下がり切った株価に対して、売り方の利益を確定する『買戻し精算』が生じたこと。
- 【他エリアでの騒乱・戦争は買い】のセオリーどおりの悲しい対応した投資家が、多数いたであろうこと。
WTI原油先物価格が最高値を更新し、ゴールド先物価格も高騰...
ニューヨーク原油市場では、産油国ロシアからの供給が滞る懸念が強まり、原油の先物価格が一時、7年7か月ぶりに1バレル=100ドルを超えました。しかし、これも一時出来な動きで、ジリジリと下落し始めて92ドル台まで急落しました。
また、ゴールド価格も1オンス1960ドル台まで急騰した後、1900ドル割れとなるなど、今日は仕手筋にいいように操られました。
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小麦の先物価格上昇し、9年5か月ぶりの高値水準へ...
シカゴ商品取引所では、小麦の先物価格が1ブッシェル当たり一時、9ドルを超え、2012年9月以来、9年5か月ぶりの高値水準に上昇しました。小麦の輸出国であるロシアとウクライナからの供給が今後、滞ることへの警戒感が出ていることが背景にあります。
手許待機資金と配当予定総額...
現時点の手許の現預金はドル貨で$1,569.08、円貨で¥181,431です。保有する株式銘柄の配当(分配)予定額はドル貨で$46,050.02、円貨では¥5,324,718と過去最高額を連日更新しています。
なお、税引き後の月額受領予定額(参考)は、310,609円となりました。正味手取り額になります。ここを、これからどこ迄引き上げられるか、に掛かっています。しかも、ドル・円の為替相場如何でダイレクトに左右されますから、厳しい現実が横たわっています。
*AT&Tの配当額は、既に減配発表時の配当予定額に変更済みです。また、ETF分配金予定額は前年度実績を基に算出しただけで、運営会社から約束されたものではありません。あくまで【目安額】です。増えもするし、減るもします。
本日における売買の詳細
本日は大きく株価が下落したこともあり、ポートフォリオ内の銘柄調整、持ち高調整を再開しました。安値の株式を購入できるメリットがある反面、損切売却も発生しますので、事の軽重を計りにかけて熟慮の上で決定しています。【配当・分配金重視の姿勢】は変わりませんので、一時的な痛みに耐え忍ぶ覚悟の上です。
なお、ETFをコツコツ売却し始めています。利益が乗っていることが第一義ですが、余りにも低率の分配率なので、成長がとまると万事窮すです。
ディフェンシブ銘柄への売りが殺到
今日のトピックスとしては、年明けから上昇していた「ディフェンシブ銘柄」のタバコ株と通信株が序盤から大きく売られました。それも半端ない程の売りです。まさに保有者への【嫌味】以外、思い浮かばないです。もちろん、寄り付きから買い増ししまくりました。そのための「インテル株」売却でしたので・・・。
こまごま銘柄
気に入った銘柄を少数株数で購入する「こまごま銘柄」を復活させました。
- CS クレディ スイス グループ ADR 8株
- K ケロッグ 23株
- LYG ロイズ バンキング グループ ADR 270株
- MBT モバイル テレシステムズ ADR 34株
- UBS UBSグループ 5株
- WU ウエスタン ユニオン 39株
- XRX ゼロックス 3株
【番外】日本株
テルモ株とシスメックス株は十分に株価が下落したので、流石に「買い」が入ったようです。ここまで数年ぶりの下落幅なので、当然だと思います。しかし、基本的に日本株を避けている私は、これ以上は手を出しません。
メガ損保銘柄の新規購入
また、安くはなかったですが、久し振りに「メガ損保株」を購入してみました。お気に入りの三井住友フィナンシャルグループは、依然として高値にあると見ています。ここは安定度の高い「損害保険銘柄」を選択したのです。
編集後記
『侵攻の計画はない』と言い切っていたロシアなのに、支援要請が来たから他国へ攻め入るは、正に【侵略のための侵攻】になります。これではロシア指導者内に【嘘つき者が混じっている】ことになります。「恥の上塗り」「一人殺せば殺人者、多数殺せば英雄」とは、実にうまく言った言葉です。
『噂で買って、事実で売る』『噂で売って、事実で買う』は相場師がよく使う言葉で、今日の米国株式市場は、さしずめ後者の「噂で売って、事実で買う」です。しかし、誰が先人を切って、誰が扇動しているのか。動きがまとまり過ぎているように見えるのですが...。
最後に、映画『ウォール街』のゴードン・ゲッコーが信条としていた「金儲けという強欲主義」は、ウクライナ民衆の生命よりも幾倍も大事という現実を露わにしてしまいました。
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