米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

2/13【番外編】ETFと個別銘柄、誰でも悩むのが当たり前...

 ETFは、日本語で「上場投資信託」と呼ばれています。例えば、ETFは米国S&P500等の「株価指数に連動するように運用」されている投資信託の一種です。一般的に、ETFが連動を目指す指数は複数の個別銘柄で構成されているので、ETFを構成している個別銘柄も複数になり、分散投資が効いていることになります。

ETF1銘柄で分散投資が可能・・・

 このことから、ETFの投資先は複数の個別銘柄になっていて、ETF1銘柄に投資するだけで分散投資が可能になります。そして、個別銘柄と同じく、ETFも取引所に上場しているので、株式と同じようにリアルタイムで売買取引することができます。


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ETFのメリット、デメリット・・・

 個別銘柄と比べて最大デメリットは、保有しているだけでもコンマ以下の手数料が年単位で徴収されることです。最大メリットは、運用中、その中の個別銘柄が「倒産の憂き目」にあったとしても、直ぐに入れ替えがおこなわれて、ETF自体のダメージが最小限で収まることです。その他に関しては、他者がお書きになっているブログ等を参照して下さい。

つまるところ、ETFは富裕層の投資先?であるのか・・・

 米国のETF商品は、数多く組成されているので選ぶことに苦労しないこと、年間手数料が微々たるものなのでお得な・優れた投資商品に仕上がっています。『米国製ETF = 個人投資家サイドに立脚している投資信託』と言い切れます。
 但し、概して日本製はこの限りに非ずです。極論すると『日本製ETF = 販売サイドに手数料が転がり込む投資信託』でしょうか...。しっかりと仕様書を読み切って下さい。

1株単位で購入が可能・・・

 惜しむらくは、著名な人気ETFは高い市場価格になっているので、おいそれとは買い増しし難くなっていることぐらいでしょうか。100ドル超の市場価格が付いているETFを、組成・販売会社が1/5分割でもしてくれるとベストです。そうなると、米国ETFは一株から購入できるので、日々単位で自動定期・定額購入もOKになりますし・・・。

但し、ETFはあくまで平均値の集合体でしかないこと・・・

 優れもののETF商品ですが、株式につきものの株価の上下動に関して、あくまで複数銘柄の平均値の集合体でしかないので、次のような弱点が見受けられます。
 よって、該当される方は、投資開始年齢にも拠りますが、ETF投資をサブ、個別銘柄投資をメインに据えられることをお勧めします。但し、あなたが「数十年かけても、コツコツETF投資で財を成すんだ....」とお考えの貴兄であるなら、私は決して止めはしません。

  • 月間に数百ドル単位の少額投資では、将来的に得る利益が少な過ぎること。
  • 銘柄選択の才覚ある方にとっては、大きく儲け損ねること。
  • ハラの据わった博才ある方にとっては、市場の株価下落時に多額の投資を行ってもリターン額が知れていること。

株式投資の専従者以外の方には、ETFをお勧め・・・

 貴方が株式投資の専従者ではなく、他の仕事で収入を得ている方であって、資産保全に株式投資を選ぶ場合は、平均株価指数に連動する米国製ETFに資金を投下することをお勧めします。あれこれと個別銘柄のデータ収集を行う必要もなく、ネット証券ではクリック1回でこと済んでしまうからです。

ウォーレン・バフェット氏は、個別銘柄オンリー・・・

 反面、資産倍増を狙った投資を行いたい方にとって、ETFは物足らないものに映ります。定まった投資方針をお持ちの方なら個別銘柄への投資をお勧めです。その根拠として、彼のウォーレン・バフェット氏は、決してETFへ投資したりしません。しかし、彼は妻に対して、次のような優しい言葉を投げ掛けています。


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   投資の神様と呼ばれるウォーレン・バフェット氏は、妻に対して「私が死んだら遺産の1割を米国短期国債に、残り9割をS&P500に連動するインデックスファンド(ETF等)に投資すること。」と、運用アドバイスを残しているエピソードは有名です。

米国株を全て飲み込むETF「VTI」の紹介・・・

 VTIとは、米国の資産運用会社「バンガード社」が提供するETF(上場投資信託)で、米国株式市場全体(概ね4000社)に投資するETF商品です。「長い目で見て、成長を続ける米国株に投資したいが、どの個別銘柄に投資すればよいのか分からない」という投資家にお勧めの一品です。

[5年間の株価チャート]

Vanguard Total Stock Market Index Fund (VTI) Interactive Stock Chart - Yahoo Finance

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*上記5年間チャート図の中で、大きく落ち込んでいるのは、新型コロナ騒動があった時です。真一文字に株価の下がり切っているのが見て取れます。肝っ玉の据わった方は、このような時に買い出動するのがベストですが、買っても買っても、株価は下がり続けました。

世界を全て飲み込むETF「VT」の紹介・・・

 VTとは、米国の資産運用会社「バンガード社」が提供するETF(上場投資信託)で、世界株インデックスに連動するETFに投資する商品です。米国、日本、欧州や中国などの新興国を含む全世界の株式市場に丸ごと投資することができます。世界の株式市場の約98%カバーを目指しています。

[5年間の株価チャート]

Vanguard Total World Stock Index Fund (VT) Interactive Stock Chart - Yahoo Finance

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*VTのチャート図の動きは、VTIと似たり寄ったりになっています。米国株は世界株式市場へ大きな影響を日々与えていますので、米国市場の平均株価が値下がると、世界株式市場でも値下がるのが常です。反発する日などは数える程しかありません。

ETFの選択に迷ったら、「VTI」か「VT」を・・・

 米国株に軸足を置きたい方は「VTI」を、世界に分散投資を図りたい方は「VT」をお勧めします。市場価格比でみると2対1となっています。現在、VTIが205ドル程、VTが92ドル程です。

決まった約束事・・・

 「ETFをこれと決めた以上」は、株式低迷時であっても「定期・定額の追加購入」を停止してはいけません。株価低迷時も淡々と買い増しを続けていないと、株価上昇時に恩恵がなくなってしまい、何のための株式投資なのか意味をなさないからです。これは絶対的な決まり事ですから、必ず遵守しなくてはいけません...。

編集後記

 月々の収入から株式投資へどれ程の額の資金を投下できるかが大事です。例えば、月額1万円から始めると年12万円なので、「無いよりあった方がベター」的な扱いになります。
 少額であれば、気合が入らないのは私だけなのか、分かりませんが、このブログをワザワザ読んでいる方なら「無理してでも、最初の数年間は・・・」的な考えをお持ちでしょう。その心意気が大事だと思います。
 今や、オリンピックの陸上長距離走レースでも、最初から飛ばすのが勝利への第一歩です。更に「後方追走、ゴール前で一気に抜き去る追い込み馬」が本命になると、決まって波乱のレース結果となるのは偶然ではありません。何事も「前方」で事に当たることです。


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