米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

2/17 今回は「1月の卸売物価指数の上昇」と来たもんだ...

 難なく2月の残り日数を過ごせると思いきや、朝方、「1月の卸売物価指数」の発表があり、これが市場予想値以上に上昇したのを受けて、お決まりの『早期の米利上げ休止観測が後退』と市場から烙印を押されてしまいました。結果、米株売りが優勢に・・・。
 更に、FRB高官の『継続的な利上げ必要』のおせっかい発言もあって、米長期金利が3.87%まで上昇。無残にも、ダウ平均は朝方に400ドル超下げました。主役は入れ替われども、結果の行動は一点に絞られます。

1月の米卸売物価指数(PPI)

 1月の米卸売物価指数(PPI)は、前月比0.7%上昇と前月(0.2%下落)から、誰も望んでいない程に力強い上昇に転じ、市場予想(0.4%上昇)をも上回りました。コア指数(エネルギー・食品を除く)も市場予想値以上に上昇しています。
 14日に発表された「1月の米消費者物価指数(CPI)」に続く、FRBによる利上げ継続を促す証となります。米社会に巣くう「根強いインフレ圧力の強さを示した指標」と、市場でガッツリと受け止められました^_^。

クリーブランド連銀のメスター総裁が、講演で内情を暴露・・・

 16日、クリーブランド連銀のメスター総裁(下記写真、FOMCの投票権なし)が基調講演で、先の1月31日-2月1日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)で、自身は『0.25%ではなく0.5%の利上げを主張していた』ことを明らかにしました。歯に衣を着せね物言いで、米利上げ継続を主張しました。


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セントルイス連銀総裁も、前回の会合で0.5%の利上げを支持・・・

 上記の講演内でメスター総裁は、セントルイス連銀のブラード総裁(下記写真、FOMCの投票権なし)も前回の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、0.5%の利上げを支持していたことを明らかにしました。この両名は、次回のFOMCで「0.5%の引き上げ主張の煙幕を張る可能性あり」と受け取られたのです。


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ブレイナード副議長が、国家経済委員会(NEC)委員長へ転任(就任)...

 比較的ハト派と見られていたブレイナード副議長(下記写真、FOMCの投票権あり)が今月中にFRBを退任、国家経済委員会(NEC)委員長へ就任することになりました。この結果、FOMC内の構成人員の色分けは『タカ派優勢に傾く』と見られています。


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債券市場では、6月の利上げを新たに織り込み始めた模様・・・

 金融市場では、「5月の利上げを最後」として、FRBが「利上げを一旦停止する」との見方が優勢でした。しかし、ここ数日間でこの見込みが180度転換し、6月の利上げを50%程織り込み始めた模様です。
 こうなると、株式市場・外国為替市場へ与える影響が強く現れ、債券売り・株売り、ドル高・円安が現われやすく、売り優勢となることでしょう。

2月17日のトピックス

 ダウ工業株30種平均は反落、前日比431ドル20セント(1.3%)安の3万3696ドル85セントで終えています。ナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反落、前日比214.759ポイント(1.8%)安の1万1855.834で終了しています。


公表データから、次の行動を予測する動きに終始する・・・

 朝方発表の1月の米卸売物価指数(PPI)が市場予想以上に上昇したのを受け、早期の米利上げ休止観測が後退し、株売りが優勢となりました。
 更に、口の軽い面々、米連邦準備理事会(FRB)高官による『一段の利上げに積極的な発言』が、強く株式相場に圧し掛かり、上昇への重荷となった模様です。暫く低迷を余儀なくされるものと見られています。

MYポートフォリオ

 2021年、大手製薬会社メルクからのスピンオフとなった製薬企業「OGN オルガノン」を平均購入価格25ドル前半で120株、新規購入しています。(対前日終値比▼4.39、▼15.00%)予想配当率は4.50%です。


編集後記

 今、米国株式市場では「コール・ブットのオプション」が深く進行中している模様です。 淡い凪のように大きな変動が現われない米国株式市場ですが、次のように、裏方では『株価急変』に備えた対応や、『仕掛け』の芽を植え込むこと等が頻繁に行われています。

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