米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

12/13 年間配当予想額が2万6千ドルを突破・・・

 1万3千ドル台まで落ち込んだ「Myポートフォリオの年間配当予想額」が2021年12月に入り、2万6千ドルまで上昇して来ました。初期投資額は横這いで、ここ3カ月は新規の投資資金の投入はなく、初期投資額の増加分は『① 配当再投資』と『② 売却資金の再投資』によるものです。ETF構成比率が80%を下回るまでにETF売却を進め、②の対応で個別銘柄への新規投資にスタンスを切り替えた結果となっています。

エネルギーセレクト SPDR ETF (XLE)

 現在、Myポートフォリオ内のETFで最も高い分配率(得た配当をまとめて、ETF保有者に分配する)を誇るのは、エネルギーセレクト SPDR ETF (XLE)の4.14%(12/10時点、過去の実績からの推測値。以下、同じ。)です。他、QQQは0.42%、VOOは1.21%、VTIは1.19%とかなり低率です。その見返りとして、当該ETF価格が上昇しないことには割が合わないのです。

フィリップ モリス インターナショナル(PM)

 従前からタバコ銘柄は高配当銘柄として夙に有名で、1株利益の大半を配当に向けている銘柄もあり、余力が生じた決算期には更に自社株買いに資金を投じる程です。
 嗜好品であるがゆえに好不況の幅が小さく、利幅が薄くてもグローバル展開で積み上げれば相当な売り上げとなること、更に『値上げ』という伝家の宝刀を分かり難いように(税率引き上げと合わせる等)実施するなどして、まるで毎年の会計決算は誤差の範囲内に止まるように運営されている印象を受けます。

各国の保健対策が強まる

 今、日本を含めて各国では保健行政の観点から「タバコ」に対して逆風が吹き荒れています。このため、タバコ企業は「加熱式タバコ」に注力、近い将来には紙巻きたばこ全廃から加熱式タバコへの全面切り替えを進めるべく、日本たばこ産業(株)も含めて躍起になっています。益々、小資本の新参企業が入り込める隙間がなくなり、『高い壁と深い堀』が彼の企業の商圏を守ります。
 このような状況下、各国の年金運用資金や退職基金などはタバコ銘柄への投資を拒否(最近は、原油や地下資源銘柄も加わっています)しているのが一般的です。
 大口投資家がタバコ銘柄を避けていますから、インフレ率を除くと今後も大きく株価が跳ねることはなく、配当利回りは高率のまま推移することでしょう。

フィリップ モリス インターナショナル株の年間チャート

 ここでフィリップ モリス インターナショナル株の1月から12月までの年間チャート【緑色】を見てみます。いつのように、ライバル企業との対比を行っています。
【柿色 : アルトリア グループ MO】
【赤色 : ブリティッシュ アメリカン タバコ ADR BTI】


12/13 フィリップ モリス インターナショナル株の年間チャート

月々による売り上げ増減は、あくまで誤差の範囲内?

 会計の専門家でもない私がつべこべ言うのは控えますが、タバコ消費量が逓増や逓減はあり得ても、突然大きく増減すること等、どの国でも起り得ません。あるとするなら、ニセモノ横行による売り上げ減ぐらいでしょう(数年前、アジア某国で実際にあった話で、BTIの製造施設が撤退した程です)。

収益は安定しているが、株価チャートは波を刻む

 にもかかわらず、株価は上記チャートの如く『波を刻み』ます。この波を掻い潜って売買するだけでも結構な資金を獲得できますし、権利落ち日を跨いで保有すると、配当金までもゲットできてしまう優れものです。但し、買い方だけではなく「売り方」も日々の市場に巣くっていますから、事あるごとに「たばこ銘柄」へ売り崩しを仕掛けてきます。増加する評価損にも耐えうる胆力が必要なりますのでご留意下さい。このことは、高配当の「通信銘柄」にも言えますが・・・。

タバコは、最右翼の徴税商品

 マイナスポイントとしては、タバコ銘柄は各国で『嫌われ者』であることですが、言葉とは裏腹に税金の徴収額が莫大なので、おいそれと各国政府は手放すことを決してしないでしょう。ちなみに、我が日本国におけるたばこ販売の徴税額は、年間約1兆円にも上ります。
 そして、PMやBTIなどの多国籍企業にこれら徴税を任せないと、税収がまともに確保できない基盤の弱さが途上国を筆頭に付きまとっています。このため、民族資本が一本立ちできずに育たないのです(中国は多国籍企業の本格進出を拒んでいます)。余談ながら、ロシアでの売り上げ筆頭は、日本企業のJTです。

ETF組込比率に応じた銘柄の評価額と保有個別銘柄の評価額との合算

 毎度の如く、① ETFに組み込まれている個別銘柄を組成比率から逆算して時価総額を抜き出し、② 個別銘柄の時価総額を加算したものを作成して、ポートフォリオ全体を見渡すため、下図リストを自動生成していますので公開します。

個別株を加算したリスト

12/13 ETF組込比率に応じた銘柄の評価額と保有個別銘柄の評価額との合算

ETF構成比に限ったリスト

 個別銘柄を加えずにETFを構成している銘柄だけで組成したリストです。まさに、米国株式市場のトレンドを現している銘柄群が並んでいます。


12/13 ETF構成比に限ったリスト

編集後記

 今週は嫌われ者の「タバコ銘柄」を取り上げてみました。筆頭はフィリップ モリス インターナショナル株です。過去、米国販売に特化させるため分離した「アルトリア グループ社」との再合体を成し遂げると見ています。合体する時期だけの問題でしょう。
 昨今、米国内での合法マリファナ販売報道、お堅い民主党左派も含めて「タバコより習慣性の低いマリファナを・・・」合唱が聞こえて来なくなりました。
 一時期、清涼飲料水やビールでマリファナ入り製品を販売するだの、話題性に事欠かない時期もありましたが、新型コロナ禍で全て吹っ飛び、話題として廃れてしまったのでしょう。しかし、社会が正常化すると再び頭を擡げてきますし、タバコとマリファナの親和性に関しても、いつか別項で取り上げてみたいですね。

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