やっとまともな反応（金利引き上げによる株売り）が現われました。FRBが米国金利を０．５０％引き上げると公表したにもかかわらず、各市場ではさしたる反応を見せず、パウエル議長会見に対して「酢の蒟蒻的な講釈を垂れる報道だけ」が目に付く程度でした。

欧州中央銀行も「主要政策金利を２．５０％」へ引き上げ・・・

　一晩明けて、欧州中央銀行も市場アナリスト達の予想どおり、主要政策金利を０．５０ポイント引き上げて２．５０％に決定しました。ECBのラガルド総裁は、FRBパウエル議長よりも超タカ派姿勢の印象が強い方です。これによって、欧州の各株式市場が寄り付き前後から急落するなど、不運な空気が世界の株式市場を覆ったのです。

矛先が日本の円貨へ向かった・・・

　売り方為替トレーダーとして、金利引き上げを受けたユーロ貨を売り込めないので、代わりと言っては何ですが、ドル・円為替が円安に独歩傾斜する程に売られました。主な経済国では、相も変わらず「日本」だけが低金利政策を維持・貫いているからです。まぁ、これもあと数カ月の命、次は円高がやって来ます。

「１１月の米国小売業売上高」が、市場予想を下回った・・・

　発表された「１１月の米国小売業売上高」が市場予測値を下回ったことから、米国景気の主力である『個人消費』が減速することへの懸念が強まり、米国市場で３大平均株価指数が大きく崩れました。
　これまで底堅さを示していた個人消費に対して、「猛烈なインフレーションによる価格高」と「FRBの相次ぐ利上げ」が、消費者マインドへ強く影響を及ぼしているという受け止め方が意識され、米国経済への先行き警戒が一気に強まりました。実は、これが真っ当な「感情と行動」なのです。

起こるべくして起こった「米国株売り」・・・

　連続の金利引き上げを決めた米国で起こるべくして起こった株式市場の下落なので、さしたる心配は不要です。消費減退に関しては、コロナ禍の中でも買いまくり習性が強かった米国人が、単に「休憩している」だけです。誰でも小休止、いっぷくしますから・・・。

しかし、これも株価調整の範囲内に過ぎない・・・

　時間の経過と共に、株式市場も平常心を取り戻すことでしょう。それまで「安値」と判断できる銘柄があれば、積極的に買い込んでおくことをお勧めします。下げ続ける市場で買い行為に打って出ることは辛く・苦しいですが、ここを踏ん張らないと「資産が増えない」のです。

１２月１６日のトピックス

　ダウ工業株30種平均は続落し、前日比764ドル13セント（2.2%）安の3万3202ドル22セントで終えています。今日の下げ幅は９月中旬以来、３カ月ぶりの大きさでした。ナスダック総合株価指数も続落、前日比360.360ポイント（3.2%）安の1万0810.526で終了しました。ハイテク総本山のGAFAM陣も総崩れでした。

「金融引き締め継続が景気後退を招く」との警戒心が強まる・・・

　米連邦準備理事会（FRB）による「金融引き締め継続」が「景気後退を招く」と警戒され、景気敏感株やハイテク株など幅広い銘柄に売り圧力が強まりました。結果、ダウ平均の下げ幅は一時９００ドルを超えたのです。

MYポートフォリオ

　本日だけで、手元資金から総額２万８千ドルを超える投資額を注ぎ込みました。内訳は次のとおりです。全て既存の保有銘柄に対して行っただけでが、投資額の半分以上を、今じゃ片隅に置かれている、嘗ての栄光銘柄「GAFAM」へ集中投資している私です。

編集後記

　いつのまにやら、米国株式市場のダウ平均株価が３万４千ドルの高値圏へ到達していた昨今。金融当局から「政策金利が４％近くまで」引き上げられている中、更に「これからも引き上げる宣言」が行われている中、平均株価がここまで駆け上って来ること自体、『異常な株高』と形容されても仕方ない程の出来事でした。
　「寄り付き後、風雲急にダウ平均値を７００ドル程引き下げた、今日の株式市場の動き」が、ある面で正しいと思うのは私だけでしょうか？
　週末の金曜日、今日の株価推移が大事です。ダラダラ下がり続けるのか、心機一転、新たな局面を演出するのか、大事なところです。