米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

3/8 想定どおりの議会証言でも、売りネタにする株式市場...

 7日、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は、米上院における議会証言で『利上げペース加速と利上げ長期化の可能性を示唆』しました。
 責任ある議長として当然の発言内容です。2月以降、発表された1月の米国経済指標(物価データ等)が予想以上に活況であったことで、「さもありなん」と思われていたので、特段、驚くことでもありません。

FRBは、「金利引き上げと高金利の維持」で物価高を抑え込む・・・

 昨年末以来、FRB議長やFRB高官は、至る所で、何度も繰り返して「利上げの頻度と高金利施策の維持で、インフレの芽さえも強く抑え込む」と宣言しています。今回の証言内容もこれに沿ったもので、特段、目新しいものではありません。騒ぐ方がどうかしています!


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マスコミ報道を鵜呑みにしてはいけない・・・

 しかし、市場参加者にとっては『インフレ高止まりと金融引き締め加速の懸念が強まった』となるようです。これは、すんなりと利上げ停止へ進むよりも、「少しの間でも、混乱を生じさせた方が、市場から利益を得やすから」に他なりません。
 我々は、天地をひっくり返す、次のようなマスコミ報道を鵜呑みにしてはいけません。金融関係者の総意になっているような印象を受けてはいけないのです。

 米上院銀行委員会で半期に1度の証言に臨んだパウエル議長は、冒頭から引き締めに積極的なタカ派姿勢を見せた。直近の経済データの強さに言及し「最終的な政策金利の水準が従来の想定よりも高くなる可能性があることを示している」と述べた。

 JPモルガンは「3月(21~22日)の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に公表する参加者の政策金利見通しが切り上がることを予告した」と分析する。

(中略)

 シティグループは「雇用統計が強ければ、3月の利上げ幅が0.5%になると予想するのに十分だ」とみる。

 市場ではインフレに歯止めをかけるために「0.5%への利上げ幅拡大を推奨する」との声もあるが、一般的な投資家は引き締め加速を相場の悪材料とみなす。

 「米景気減速が本格化し、米消費者などが痛みを感じるのはこれからだ」。債券市場では金融政策の影響を受けやすい2年債利回りが5%台と2007年以来の水準に上昇した。(日経新聞 2023/3/8)

ウクライナへ無尽蔵に兵器を流し込めば、収まるものも収まらない・・・

 古今東西、国同士の戦争が始まると、各層における消費を喚起し、流通通貨の増量もあって「経済活況のピーク」が長々と続きます。所謂、消耗戦と云われる「それ」です。
 ウクライナ紛争は、①米国兵士の人的損害がないこと。②陸戦も他国の領土であること。③製造して直ちに叩き壊すのが戦争の正義であること。正規に米国議会の承認を得て、米国産の軍事兵器を製造しては、せっせとウクライナへ回送しています。
 ①~③だけをみても、米国経済を刺激して、金回りがよくなるのです。朝鮮動乱時の日本の立ち位置と同じ。早急な停戦に勝るものはなしです。


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資本主義は、最終受益者(消費者)が金利を負担する・・・

 このような戦乱状況が続く限り、市中金利を現行の『2倍』に引き上げても、さほど経済データが落ちないでしょう。蝕まれるように、疲労・困憊するのは下層にいる国民達です。
 何故なら、増大(引き上げ)する【金利】債務を、末端(消費者)へ押し付ける(金利負担分を回収する)のが企業であって、金融資本主義のシステムなのです。
 見事、反骨精神のある方が反発して高給をゲットすれば、「未だ労働環境が鎮静化していない」と称して、更に金利を引き上げるのが中央銀行の姿です。

3月8日のトピックス

 ダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反落、前日比574ドル98セント(1.7%)安の3万2856ドル46セントで終えています。S&P500種は前日比62.05ポイント安い3986.37で終了。ナスダック総合株価指数も続落し、前日比145.404ポイント(1.2%)安の1万1530.333で終了しました。


MYポートフォリオ

広げ過ぎた保有銘柄数を絞って任意売却を実行しました。


編集後記

 債券市場では、金融政策の影響を受けやすい「2年債利回りが5%台」と、2007年以来の水準に上昇したようです。2年物債券利回りが5%とは恐れ入ります。そして、ここからまだまだ引き上げ続けると、米国エリート達は息巻いているのですから・・・。
 嘗て、日本の平成バブル時期、1年物定期預金利回り(都市銀行)が5.5%であったことを覚えています。たしか、5年物利付債券(ビック、ワイド)利回りが7.5%でした。30年超の住宅ローンは生保以外になく、銀行は20年が一般的でした。更に、融資額の20%の「頭金」を求めていました。
 しかし、高金利時代もいつの間にか、鎮まることでしょう。我々の前に忽然と「利下げ局面」が現われるのです。その時、エネルギーを自給自足できる米ドルの価値は、どの様に置き換わっているのか、米国株はインフレの洗礼を受けて、株価を膨らませているのか。なかなか、興味が尽きません・・・。


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