米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

7/14 米株が続伸!「7月利上げで打ち止め」観測が強まる...

 13日に発表された「6月の米卸売物価指数(PPI)」の上昇率が、昨日の(CPI)と同様に、市場予想値を下回りました。市場では発表された実績値が「市場予測値を上回るのか、あるいは下回るのか」で、これからの進み行く方向性が極端に異なります。


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6月の米卸売物価指数(PPI)

 公表された(PPI)は前月(5月)と比較すると上昇に転じたものの、実績値が市場予測値を下回ったことで『米連邦準備理事会の利上げが長引くとの観測が一段と後退』したと解釈されて、「投資家からの買いが入った」とされています。かなり手前勝手な都合解釈ですが、ツラの厚い投資家達は『もう、これ以上は待てない。』のです。
 そして、この行き先としては、「次回の7月FOMC会合での利上げが(今回の利上げサイクルにおいて)最後になるのでは・・・。」に繋がっています。つまり、米10年物債券の利回り低下(債券買い)、外為市場でドル安への傾斜、原油先物価格と米株の上昇...etcが、一斉に「右に倣え」で動いているのです。

7月14日のトピックス

  • ダウ工業株30種平均は4日続伸、前日比47ドル71セント(0.1%)高の3万4395ドル14セントで終えています。
  • ナスダック総合株価指数も4日続伸して、前日比219.607ポイント(1.6%)高の1万4138.570で終えました。久々に1万4000を回復し、2022年4月以来の高値を付けています。
  • S&P500種株価指数は、前日比0.8%高い4510.04で終えた。こちらも長い道程でしたが、久々に4500を回復して、2022年4月以来の高値を付けています。

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ハイテク、景気敏感株が買い進まれるも、ディフェンシブ株は売り基調...

 金利低下で相対的な割高感が薄れた高PER(株価収益率)株が買われ、ソフトウエアのマイクロソフトや顧客情報管理のセールスフォースが上昇、米経済の先行き不安が薄れ、景気敏感株である工業製品・事務用品のスリーエムや建機のキャタピラーも上げました。
 反面、ドラッグストアのウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスや保険のトラベラーズといったディフェンシブ株の一角には、引き続き売りが出た模様です。

MYポートフォリオ

 米国株の上伸は、もっともな事なので「応援旗を振っています」が、急激な円高進行(NY市場では137円台も)には閉口します。何事もゆっくりと進んでもらわないと、「傾向と対策」もあったものではありませんから・・・。


編集後記

 「アルゼンチンのインフレ率、6月は115%」との日経記事が掲載(有料会員限定)されていました。
 同国のインフレは干ばつによる穀物生産の不振が響き、5月(114.2%)から更に加速して、上昇率は過去30年で最も大きく、干ばつや通貨安を背景に、食料品やサービスの価格が軒並み上昇しています。
 上昇幅は17カ月連続で拡大、5カ月連続で100%を上回り、通貨ペソは公式相場では1ドル=267ペソ程度で取引されていますが、闇市場では507ペソ程度に下がっています。アナリスト達は、2023年12月の同国インフレ率を160%と見込む程です・・・。
 しかし、同国民に悲壮感はなく、タンゴや盆踊りを楽しく踊っていることでしょう。かの哲学者ニーチェも「悩んだら踊れ、わからないなら笑え」と、ご神託を述べています。


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 これを我が日本に置き換えると、現在の外為138円/ドルが、何と262円/ドルまで、闇市場で値下がる事になります。この円貨レベルは、昭和・平成バブルが始まる前、「日米通貨戦争」が勃発する付近の数値です。今では耐え切れない通貨価値で、「日本沈没」論議が世相を覆い尽くすことでしょう。
 嘗ての『ええじゃないか』は、江戸時代末期の慶応3年(1867年)8月から12月にかけて、近畿、四国、東海地方などで発生した日本の騒動ですが、民衆の智慧は万国共通です。
 

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