米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

8/8 ハト派とタカ派、FRB高官の放言が再び始まった...

 ボウマンFRB理事(タカ派寄り)は5日、「インフレ率を目標の2%まで低下させるためには『追加の利上げが必要』になる。」と述べ、7日にも同様の見解を示しました。このタカ派発言は、米国債格下げの激震と併せ持って、金融市場への逆風になっていました。
 しかし、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁(ハト派寄り)は7日、「FRBの政策金利がピークにかなり近づいている。」「インフレ率が低下していれば、名目金利を来年に引き下げるのは自然なことだ。」と語り、一気に『利下げ』のフレーズが金融市場でクローズアップされたのです。
 この発言に目敏い投資家がすぐさま飛び乗り、3営業日続落していた米国株は一気に反発。米3大株価指数の上昇に大きく寄与しています。

暫く、「FRB高官の放言」に左右される「米株相場」が続く・・・

 FRB高官達の放言癖は今に始まったことではありません。一家言を有する自我の強い者であることは言うまでもなく、陰日向(かげひなた)に支援者の影や所属グループの影響力がちらついて、見え隠れしています。
 これらメンバーは、幼少時代から群では『神童』とも呼ばれ、富裕層出身者なら有名私学校から著名グループ入り、貧困の出であっても財閥系の奨学金制度が充実している米国においては、能力次第という条件付ながら「目を掛けられて」出世街道を歩んでいる猛者です。
 いずれの場合も、その後の閨閥(けいばつとは、妻方の親類を中心に形成された血縁や婚姻に基づく親族関係、又はそれから成す勢力、共同体、仲間などを指す )関係が一層大事になります。

FRB高官達のハト派とタカ派の分類・・・

 ブルムバーグ紙に、次の記事が掲載されていたので紹介します。アナリスト達が本人の了解なしに分類した「タカ派・ハト派」の区分です。

 連邦公開市場委員会(FOMC)の参加者は大きく3つのグループに分かれている。タカ派は政策を引き締める用意があり、インフレを強く警戒している。ハト派は雇用創出を優先する緩和政策を志向する。中道派はその中間の立場だ。


  グループ間の見解の隔たりが大きくなるに伴い、金利の先行きは不透明になり、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が在任中に維持してきた結束が脅かされつつある。これはインフレ対策および投資家や一般市民とのコミュニケーションにおける金融当局の信頼性を低下させかねない。(ブルムバーグ 2023年7月26日 5:45 JST)

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8月8日のトピックス

  • ダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反発、前週末比407ドル51セント(1.2%)高の3万5473ドル13セントで終えています。これは、米連邦準備理事会(FRB)の某ハト派高官が「一段の利上げに慎重な見方」を示し、「相場への追い風」になったことが大きいです。
  • ナスダック総合株価指数は5営業日ぶりに反発。前週末比85.160ポイント(0.6%)高の1万3994.398で終えました。再び、ナスダック市場では「クラウド系銘柄」が勢いを持ち始めています。

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米物流大手「イエロー・コーポレーション」が破綻・・・

 米国トラック物流大手のイエロー・コーポレーションが7日までに、日本の民事再生法に相当する連邦破産法11条(チャプター11)の適用を申請、経営破綻しました。
 多額の負債を抱えるなか、労働組合との対立が深まって自力再建を断念。従業員約3万人を抱える規模の会社です。アメリカらしい「解決策」です。


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もう、働きたくねぇ!

 しかし、これがもとで他社の物流網が更に負担増となり、それら従業員達が「給与上げろ」「過剰労働だ」「社員を増やせ」等と騒ぎが大きくなる程、FRBの利上げが引き続くので痛し痒しです。物流は利幅の薄い業態ですが、何せ「産業の基盤」なので…。
 新型コロナ騒動とウクライナ紛争で物価が高騰、社会構造も突然崩れて、政府の支援金に味をしめ、老若男女共に労働意欲が乏しくなって、何もかも変わってしまいました^^。


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MYポートフォリオ

 円貨でのポートフォリオ総資産が、再び8千万円超えとなりました。これはあくまで、評価上の資産額ですが・・・。
 今年の配当金と分配金の税引き受取額が1万4千ドルを超えて来ました。受け取った半分以上は再投資へ資金を回していますが、ちょいと「浪費」もしています。今のところ、米株サマサマ、円安サマサマです。


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編集後記

 昨日、バフェット氏が率いる米バークシャー社が「4月-6月、株の利益確定に徹した」との新聞報道がありました。長期投資家に分類され易いバフェット氏ですが、実はコツコツと売買利益を積み上げている姿を垣間見せる時があります。

 GAFAM銘柄等の無配当の株式を保有しているだけでは、「評価上の利益及び資産に他ならない」のです。いずれ、どこかで、売却をして利益を確定させなくてはいけません。

株価は「安値に沈んでいる」ことがベターである・・・

 嘗て、バフェット氏は「株価は売却する時だけ高ければ、それでよい...」。それ以外は「株価が地を這うようにずっと低迷していることが望ましい。何故なら、いつでも安値で追加購入できるから...。」これがバフェット流なのです。


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