米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

9/26 週別投資状況分析リスト他...

 『物色銘柄の循環』という言葉を小耳に挟んだことがありますでしょうか?株式市場では同一銘柄や同じセクター銘柄が、「買われ続ける」「売られ続ける」ことは滅多にありません。続く傾向は週間単位で変動する、早ければ数日間で『他所』に移るものです。

今週に動意づいた銘柄

 このような目線で下図を眺めると次週に繋がる傾向を読み取ることができるかもしれません。

■ 一段目(ETF銘柄)

 前週に比べると、今週は7千ドル近くの回復傾向を見せました。すると、きっちりと生活必需品(XLP)や公益企業体(XLU)というディフェンシブ銘柄、ヘルスケアの「VHT」や「XLV」が売られて、結果として週次損益率が下落しています。
 反面、長期金利上昇に伴い原油セクター(XLE)と金融セクター(XLF)は増加を示しています。特に、原油セクターは2週連続の大幅な増加となりました。中国不動産融資の焦げ付き不安の煽りを受けながらも、コロナ禍後の景気先行きを睨んで『エネルギーと金融の先回り手当』を行っている御仁はちゃんといらっしゃるのです。
 平均株価上昇で、米国インデックス系の王者である「VTI」が増加した反面、世界インデックス系の王者である「VT」は伸び悩みを見せました。ドル上昇は新興国の金融市場を不安定(ドルの引き上げ、本国へ回帰)にしますので、VTはモロにその影響を受けたのでしょう。

■ 二段目(個別銘柄)

 フェイスブック株(FB)への売りが厳しかった週でした。これまでの数週間の上昇度合いが強かったので、一旦反動を見せているだけだと考えていますが、株式分割がなければ手を出せる株価でもありません。投資家は「アマゾン株」や「アルファベット株」を目のあたりにしているので、そこまで到達する前に手当てしたい気持ちが強いのでしょう。FBは株価反発のマグマが溜まり切っているのではと思っています。
 ビザ株(V)の株価も反転し始めてきました。金融全般に言えることですが、平均株価の上昇には『金融銘柄の株価上昇が不可欠』ということを頭の片隅にでも置いておかれた方がベターです。
 株価急落時に仕込んだフェデックス株「FDX」とナイキ株「NKE」の株価反転は、いつ頃から始まるのか。あるいは、引き続き続落するのか。全く興味が尽きません。これら企業は業界のトップ企業ですから、先行きの心配は一切不要です。続落が続くなら、強く『買い下がり』を続けるだけ。問題は資金の手当てですが、その時に売却の憂き目を見るのは、恐らく三段目(ETF銘柄)達となるでしょう。


9/26 週別投資状況分析リスト他...

■ 三段目(ETF銘柄)

 景気を占う意味合いで半導体センター(SMH)を取り込みましたが、予想していたとおり盛り返してきています。次世代の産業のコメとまで絶賛されていますが、こういう時に限って『見掛け倒し』になりますから、煽りの言動には注意が必要です。数年後には生産過剰で半導体不況がやって来るとの説もあり、ETF価格もそれなりに高価格ですから・・・。
 景気のバロメーター役の不動産リート(SRET)の価格が続落したことは驚きです。このETFは、金融と原油に連動し易い銘柄なので、一人置いてきぼりとは珍しいです。

■ 四段目(ETF銘柄)

 銘柄数の増減はなく、先週と今週の株価下落時に少量の買い増しを行っています。ロボットETF(BOTZ)は日本企業も数多く含まれたETFなので、日本株上昇の恩恵を受けているのでしょう。将来性もあり、またまだ、安値なので定期購入をお勧めします。
 2週連続してマイナス値が厳しいのはゲームETF(HERO)です。中国のオンラインゲーム規制をモロに受けた影響が大きいものと推測します。これは一過性の最たるもの見ていますので、下落が続くようなら『買い推奨』と考えています。

次週の展開予測

 前段にも買い推奨を何件か述べましたが、今週のNY市場では「個別銘柄の選別」が厳しくなっているのではないかと感じました。ナイキ株やフェデックス株のように、何かのきっかけで『売り浴びせ』を受けます。既に保有している方にとってはとんだ迷惑です。この時、買い増しのチャンスと捉えるか否か。個々の性格的な要素が大きいことでしょう。市場では、次週以降も銘柄選別が続きそうです。そして、週末には10月入りを迎えます。
 月替わりで流れが大きく変動し易いので楽しくもあり、不安でもあります。しかし、長年の傾向分析では、米国株は10月から年末と年始にかけて、上昇傾向に向かうことがデータ上で判明しています。残り少ない9月がチャンスかもしれません。

米国株セクター別の構成比率グラフ

 市場全体を取り込むインデックス系ETFの構成比率が概ね50%、セクターを取り込むETFが概ね43%、個別銘柄が概ね7%の構成比率となっています。米国株への興味が薄れれば、「7%の個別銘柄をETFへ移行」するやもしれません。
 日々、米国株式市場と向き合うこともなく、暮らして行ける水準まで来ていますが、このコロナ禍で休みの日でも外出がままならないこともあり、少し広めの家屋へ屋移りしたい気持ちが強くなっています。この場合、米国株を売却して住宅資金を捻出せざるを得ず、バタバタとしそうです。まぁ、それまでは株式投資を楽しみます。


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