米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

12/04 中国株の上場廃止で、再びチャイナショック・・・(更新)

11月の米雇用統計

 11月の米雇用統計は、非農業部門の雇用者数が前月比21万人増と市場予想(57万3000人増)を大幅に下回りました。一方、失業率は低下し、労働参加率が上昇するなど雇用情勢の改善を示す部分もみられ、今回は投資家に影響を与える程の内容ではなかったような感じです。(他の懸念事柄があり過ぎ?)

3大株価指数は下落

 ダウ工業株30種平均は反落、前日比59ドル71セント(0.2%)安の3万4580.08ドルで終了。ナスダック総合株価指数も反落、前日比295.848ポイント(1.9%)安の1万5085.472で終了。1カ月半ぶりの安値でした。長期金利が低下したにもかかわらず、ハイテク銘柄は今回は上昇しませんでした。まぁ、毎度々上がることはないですが…。


滴滴出行(ディディ)が、上場廃止の動き

 中国配車サービス大手の滴滴出行(ディディ)が、NY証券取引所からの上場廃止手続きと、香港市場への上場準備に着手すると発表したことを受けて米中関係の不穏な空気が漂い、米国市場に上場している中国企業のADR株式が全面安、投資家心理を曇らせる結果となりました。
 投資家は売り逃げを急ぎ、投機家は逃げる投資家の背中に向けて石をぶん投げている(空売り)かのようです。主要銘柄は下記リストのような動きで、大半の銘柄が52週最安値に沈んでいます。最早、完全に底が割れて株式指標が役に立ちません。空売りした者が勝利を掴むが如くです(何かと規制が好きな日本市場なら、空売り禁止の措置が取られるやも知れません)。

滴滴出行(ディディ)ADRは、22.2%安の6.07で終了

 滴滴は今年6月に1株当たり14ドルで新規株式公開(IPO)を行い、米国を含む世界の投資家から44億ドルを調達したところです。更に、ソフトバンググルーブも未公開時にご親切にも投資を行い、上場後6カ月経過した段階で、市場売却してたんまりと現金化する目論見でした。(孫さんにとっては、アリババ株価の下落と併せて泣きっ面にハチです)

これら中国銘柄は、無配企業が多数

 ここで新たな怒りが・・・。代表的な3社(次のリスト上位3社)を取り上げると、これらは全て「無配銘柄」企業です。『無配 = 企業の資産増加 = 株価上昇 = 売却益の増加』の図式が成り立つからこそ、無配であっても許されるのです。無配企業の株価が下がれば、目も当てられないことは自明であり、一斉に逃げ出す行動しか打つ手がありません。なお、次のリストは1日の動向で、1カ月の動向ではありません。

  • 中国の電子商取引大手アリババ・グループが8.2%安、6千9百万株の取引高で平均値の約3倍。株価は52週最高値から60%オフ。無配銘柄。
  • 中国のインターネット検索大手、百度(バイドゥ)が7.8%安、1千40万株の取引高で平均値の約3倍。株価は52週最高値から61%オフ。無配銘柄。
  • 中国電子商取引大手の京東商城(JDドットコム)が7.7%安、2千30万株の取引高で平均値の約2.2倍。株価は52週最高値から28%オフ。無配銘柄。
  • クレーンシェアーズCSI中国インターネットETFが7%安
  • 中国の電子商取引企業、拼多多(ピンドゥオドゥオ)が8.2%安
  • 中国の動画配信大手ビリビリが7.1%安
  • ゲーム動画配信サイト「虎牙」が12.9%安
  • TALエデュケーション・グループが8.8%安
  • ニューオリエンタル・エデュケーションが9.2%
  • 以下、省略・・・・・

穿った見方を申し上げると・・・

 推理小説と同じく、一番利益を得るものが怪しい奴です。今回の中国ADR株が下落して『誰が一番得をするのか?』をここで考えてみましょう。すると、次の推論が浮かび上がります。なお、今やヘッジファンドは公的には保有数を大きく削減しています。

  1. 米国市場と香港市場・上海市場とのダブル上場であれば、A市場で前もって空売り、後刻開かれるB市場で買戻して売買差益を得ることのできる内外の投資家。但し、売買の流れが継続していることが必須条件。
  2. 今の中国共産党を戦中から陰日向で援助して来たのは、民主党左派とウォール街ユダヤ資本であること。
  3. 中国統治の現政策を変更できる権限を有する中国高級官僚、もしくはその情報を入手できる内外の投資家。
  4. 当該ADR企業のオーナー一族。

中国企業が監査を受け入れない場合、3年内に上場廃止となる

 上場した外国企業は、米当局の会計監査を受け入れる義務があります。会計監査を受け入れない場合は3年以内に上場廃止となります。米当局から「昨年から監査受け入れを要請しても拒否しているのは、中国と香港の企業だけである」との報告がありました。
 あの中国が経理帳簿、共産党との資金ルートを米国当局に開示することはあり得ないので、遅かれ早かれ、中国企業と香港企業の上場ADR株券は売買停止(上場廃止)まで突き進みます。

他の銘柄でも、売り急ぐ動きが見れる

 米国企業の株式でも、ざっと見ただけでも、DocuSign, Inc.(DOCU)が42.22%安の135.09ドル、Adobe Inc. (ADBE)が8.24%安の616.53ドル、Tesla, Inc. (TSLA)が6.42%の1,014.97ドルてな具合でした。マイナーな銘柄を含めるとザックザックと現われてきます。
 米国企業であっても、どこでどのように中国や香港と繋がっているのか、株価が下がっているのをみれば、不安と疑心暗鬼に陥ってしまいます。


12/04 中国株の上場廃止で、再びチャイナショック・・・

Myポートフォリオ時価等

 株式評価総額は946,642.22ドル(円貨換算106,809,642円)、手許資金と合わせ964,760.86ドル(円貨換算額108,853,968円)でした。株式評価損益額は前週末から▼16,663.17ドル減、前月末から614.26ドル増、年始からみると124,006.05ドル増の150,469.62ドル(円貨換算額16,977,487円)でした。ポートフォリオ内のETF構成比率は79.32%、為替相場(円/ドル)は、112.83円/ドルでした。


12/04 Myポートフォリオ時価等

本日の取り引き状況

 SNSの3兄弟の株価が大分と低下したので、ここらあたりでセットで買い込み始めました。これらは無配継続の先行き不透明な銘柄ですが、このあたりの株価なら投資可能との判断に傾きました。

  • ピンタレスト A PINS 5株
  • スナップ A SNAP 6株
  • ツイッター TWTR 3株

 銃器製品を提供する最古参のスミス & ウェッソン ブランズ(SWBI)が売り込まれ、前日比 ▼6.58(▼28.72%)の16.33ドルまで株価下落していたので新規購入を決めました。併せて、バークシャー ハサウェイ 株への再参入も果たしています。

スミス & ウェッソン ブランズ(SWBI)

 スミス & ウェッソン ブランズ(SWBI)は、昨年にアウトドア部門をスピンオフして銃部門に特化したオールドエコノミー企業です。坂本龍馬が始終懐中に忍ばせていた短銃のメーカーとしても有名で、ちなみに彼の所有したのはNo.1、No.2モデルです。
 本日、四半期決算が冴えず株価が急落した模様 ( ´△`)。短銃が爆発的に売れることは、そうそうありませんからね。

  • バークシャー ハサウェイ B BRKB 11株
  • スミス & ウェッソン ブランズ SWBI 33株

12/04 本日の取り引き状況

【番外編】日本株の購入

 自動車メーカーのスバル株を新規取得しています。金融銘柄の高騰もあり、トータルでプラス圏に浮上しています。午前場でテルモ株、NTT株、KDDI株の買い増しを行いました。

Myポートフォリオ構成比率分析グラフ

 3大株価指数が下落する中、配当狙いのオールドエコノミー個別銘柄がプラス展開を見せた一日でした。今まで、ディフェンシブ銘柄とは名ばかりで全く精彩がなかった銘柄でしたが、今日だけは頼りがいを感じました。但し、株価上昇で買い増しができないのが痛かったです。

12/04 Myポートフォリオ構成比率分析グラフ

12/04 Myポートフォリオ構成比率分析グラフ-2

12/04 Myポートフォリオ構成比率分析グラフ-3

編集後記

 市場が開く前のプレ市場では、対前日終値を上回るパフォーマンスを見せるのですが、時間経過と共にじり貧となるのが今週のパータンでした。これが続くと「様子見姿勢が強く」
なって、傍観者が市場を取り巻くだけになってしまいます。
 株式の売却資金が債券市場に雪崩れ込んでいるのか、今日の10年物利回りは1.3%台まで突入しています。FRBがインフレ抑制のため、市場金利の引き上げを容認する姿勢に転じていますが、逆に「市場金利が低下する」現象が起こっています。
 しかし、株式投資資金の一時的な受け皿預金額が依然として巨額なまま放置されているので、これらが動き出すと、地殻変動が起こるぐらいのマグマが噴き出しそうです。それが眠ったままになるのか否かは、12月の市場パフォーマンスが『明るいこと』が必須条件となります。では、楽しい週末をお楽しみ下さい。(更新日時 : 2021/12/04 19:27)

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