米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

5/19 小売り銘柄の総崩れで、先行き不透明感が強く漂う...

 昨日はウォールマート株の決算発表が冴えずに同株が急落、本日は米小売り大手のターゲット株が25%安まで売られて同業他社へ波及するハタめちゃな展開となりました。ざっくりと例を挙げると次のとおりです。

  • ターゲット株 対前日▼53.67ドル安、同▼24.93%安
  • ウォールマート株 対前日▼8.92ドル安、同▼6.79%安
  • コストコ株 対前日▼61.07ドル安、同▼12.45%安
  • ホームデポ株 対前日▼15.77ドル安、同▼5.24%安
  • ダラーツリー株 対前日▼22.55ドル安、同▼14.42%安
  • ウォルグリーンズ株 対前日▼3.77ドル安、同▼8.39%安

小売りは固定経費の高い業態

 米国小売り銘柄は、高値安定の株価で維持されていたので、一旦崩れ始めると止めようがなく、支えきれない感じです。雇用人員も多く固定費用の高い業態なので、売りターゲットになると厳しい現実が待っていそうです。更に、配当率が低いですから...。

不要不急の出費を抑える傾向が強まる

 米国内のインフレ亢進により「消費者は食品やガソリン価格の高騰に応じて不要不急の出費を抑えるようになったようだ。(ミラー・タバックのマシュー・マリー氏)」との言及がありました。ターゲットの決算内容では、食品や生活必需品の販売は底堅い半面、家電製品などは振るわなかったようです。

売上高の伸びに利益が伴っていない実態が露呈する

 前日発表の4月の米小売売上高が堅調で、株式市場では個人消費への楽観が強まったばかりでした。ウォールマート株の落ち込みは軽視されていたのです。
 しかし、ターゲットの決算発表でも同様の事象が現われたことで、発表された「小売売上高」はインフレで押し上げられた面が強く出ているだけで、『売上高の伸びに利益が伴っていない実態』がであることがバレたようです。期しくも、昨日のウォールマート、本日のターゲットの決算発表が浮き彫りにしたと捉えられています。

値嵩株、大型株の下落で平均株価が軟化する

 今回のように値嵩株や大型株が10%超も下落すると、平均株価算出に影響が大きく現れるので、引きずるダメージが想定以上に残ります。GAFAMならまだしも、脇を固めるべく安定した生活必需品銘柄が落ち込むと、S&P500あたりがキツイと見ています。

5月19日のトピックス

 小売り業への売り攻撃で、消費関連株の下げが目立ち、投資家心理が悪化。前日に戻りが目立ったハイテク株も売り直された。

ダウ平均は4営業日ぶり大幅に反落

 スマートフォンのアップルは6%安となり、ソフトウエアのマイクロソフトや顧客情報管理のセールスフォースも沈み、ダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに大幅に反落した。前日比1164ドル52セント(3.6%)安の3万1490ドル07セントで終え、年初来安値を更新した。なお、下げ幅は今年最大...。

ナスダック総合株価指数、S&P500種株価指数も大幅に反落

 ナスダック総合株価指数も大幅に反落して前日比566.369ポイント(4.7%)安の1万1418.154で終了しました。ネット通販のアマゾン・ドット・コムは7%安となるなど総崩れでした。S&P500種株価指数も前日比165.17ポイント(4.0%)安の3923.68、ダウ平均と並んで年初来安値を更新しました。

マイポートフォリオ

 今日の下げで、今週で得た評価益を吐き出して元の位置へ引き戻されました。しかし、悔悟の念は微塵もありません。安くなったという事は少ない元手で株式を手に入れられるからに他ならないからです。『安く売ってくれて、今日もありがとう。』

アップル株、マイクロソフト株、ETF『VT』の新規購入

 そろそろ手頃な値段へ下がつて来ているので、アップル株、マイクロソフト株の試買いを実行しました。損保のALLY株も少量ですが買い込みました。また、ヨーロッパの早期復調を祈ってETF『VT』を取り込みました。

日本株の売却

 概ね、1週間分の昼食代を捻出できる利益が生じていたので、保有する日本株を全て売却して撤退しました。ここしばらく、日本株は快調に飛ばしていましたので、このタイミングの売却はグッドタイミングでした。

バフェットの保有株トップ30

著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる米投資会社バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)がSEC(米証券取引委員会)に提出した2022年3月末時点のフォーム13Fが公開されました。
 以下は前回2月14日に発表された2021年12月末時点との保有株式を比較したものです。資料は「石原 順氏、マネクリ マネックス証券のお金と投資のオウンドメディア」から借用しました。

5/18 バフェットの保有株トップ30-1

左程、長期投資には拘っていない

 バフェット氏&バークシャー社は、世間からも『長期保有』という名声を自他ともに得ていますが、実は短期売買も頻繁にこなしています。年4回の公表に対象とならない銘柄も入れると、裏でどのようなことを行っているのか、我々は伺い知れません。バフェット氏も人の子ですから、我々と大差ないのでは?

徴収した保険料、払い戻しが生じるまでコストゼロの資金を運用...

 平均株価が下がるとファンドや投資信託は『解約が増加』しますから、資金を得ている運営者はその対応に煩わされます。しかし、バフェット氏やバークシャー社はコストゼロの資金を運用しているので、決して破綻することがないのです。

かつて、ソフトバンク孫氏がドイツの再保険会社買収を公言した...

 個人投資家の中には、レバレッジ全盛の昨今、相場急落時に追い証に迫られて市場から一発退場命令を食らってしまう人も出るでしょう。株価下落時を跨いで長期運用などできない方も多い。しかし、バフェット氏やバークシャー社は【余裕で対応】できるのである。かつて、ソフトバンク孫氏がドイツの再保険会社買収に乗り出したこともあるぐらいですから...。

5/18 バフェットの保有株トップ30-2

編集後記

 幾度となく申し上げている【強気のワナ】・・・。昨日と今日、物の見事に現われましたね。何度も掲載しますので叩き込んで下さい。

  1. ショートカバー(売り方の買い戻し)で相場が反発する。
  2. 安心感から新規の買いも入る。
  3. その後、再び下落する。
  4. 新規の買いが入った分、その投げ売りで次の下落幅はさらに大きくなる。
  5. これが【強気のワナ】と呼ばれる動きである。
  6. 株価チャート上で、大波・小波の「右肩下がり」が延々とみられる。

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