米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

7/7 ダウ平均とS&P500種は反落、ナスダックは過去最高値...

 ここ連日に亘り安定していた「ダウ平均」と「S&P500種」は寄り付きから揃って反落、ハイテク銘柄の比率が高い「ナスダック指数」は3日続伸して過去最高値を更新する等、まさに真逆の動きとなりました。米国債10年利回りは1.352%(対前日比-0.081、-5.62%)まで低下(債券買い)、インフレ・利上げに向かう機運など吹き飛んだ感がありました。

7/7 ダウ平均とS&P500種は反落、ナスダックは過去最高値...

売買動向

 売買動向としては、マイクロソフトやフェイスブックなどのハイテク銘柄が上場来の高値を更新するなど、株式相場を下支えしました。下落したのは、資本財銘柄等の景気敏感株全般、石油銘柄、金融銘柄が全面安、更に「中国政府が海外上場の自国企業に規制強化」を打ち出したことで、中国籍企業ADRが売られました。

中国政府が海外上場の自国企業に規制強化

 真偽の程は不明で私の独断推測ですが、この規制強化は、突き詰めれば、当該企業からドル資金を吐き出させるイジメに他ならないと考えています。上場直後(ドルをガッポリ持っている)にこの種の行動に出るとは、非共産主義国投資家への背任行為と映っても仕方ないです。この影響で、上場直後の滴滴出行(ディディ)は20%安と急落し、アリババ集団や百度も売られました。
 また、報道によると、滴滴出行は上級管理職へ総額30億ドルのストックオプションを設定しているとのこと。しかも、経理上で30億ドルの費用計上を行っているオマケも付いています。つまり、全て会社負担で総額30億ドルの滴滴出行株式をタダで与えるもので、6カ月後のロックアップ以降、売却して現金化できます。これこそ、五十歩百歩です。


非製造業景況感指数が市場(アナリスト)予想を下回る

 7月6日に発表された「6月の米国非製造業景況感指数」は60.1(対前月-3.9、対予測-3.2)にとどまり市場予想を下回ったことで、『米景気の勢いがピークアウトしたとの見方』が浮上。過去最高値付近にある株式を売却し一旦利益確定、このため全面安に向かった思われます。明日以降も同様の『売り』が継続するか否かに注視です。7日には、米連邦準備理事会(FRB)が米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨(6月開催分)を公表します。

米金利低下で円買い強まる

 NY市場で米国債10年利回りが1.352%まで低下したので、111円台まで落ち込んでいた円相場は1ドル=110円60~70銭に上昇して取り引きを終了しました。私は、更なる円高を予想していますが、原油先物価格が下がれば、現状維持の見方が妥当かもしれません。

思うに...

 株価を下げる銘柄と上げる銘柄の2極化がハッキリと現れた一日でした。市場の終了時刻に近づくに連れ、株価下落幅を縮小してきたのでNY市場の底力を感じましたが、週明け月曜日の大幅な株価下落は、市場関係者の目を覚ますのに充分なインパクトがありました。