米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

10/30【番外編】GAFAMを再評価! 一株でも保有すべき?...

 今年の春以降、3大株価指数(平均株価)が同年1月のピーク時から20%近く下落しています。このような時こそ「苦しい時の神頼み」の如く、投資家達は『GAFAM』に頼って、これらの保有比率を上げているのが普通です。先週、それを狙い撃ちするように、決算データの悪化を煽った、半端ない程の『売り方の絨毯爆撃(じゅうたんばくげき)』がありました。

GAFAMの構成銘柄

 GAFAMとは、単にGoogle(Alphabet)、Apple、Facebook(Meta)、Amazon、Microsoftの頭文字を組み合わせた名称です。これら企業は、御承知のように「世界的規模で営利活動を行っている米国籍の多国籍企業」です。


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株価が上がる根拠...

 一般的に定義すると「売上や利益の上昇率の度合いに比例する」のが株価です。米企業の場合は四半期ごとに決算と次期見通しを公表するのが常ですから、株価が上下する激震が少なくとも年4回訪れるのです。

株価を上げた銘柄は、いつか株価を下げる...

 『上げたものは下げる』と言われる根拠の一つは、この年4回の決算(四半期決算)にあります。余程の世界的ヒットで他社が簡単に追随できないものでない限り、売上や利益が増加し続けることは不可能です。
 具体的には「人々に行き渡り」「飽きられ」「類似品が出回り」、挙句は「ピーク時を過ぎる」と株価が下がり始めるのです。更に、株式市況全般が悪化したりすると「平均株価産出の構成銘柄の一員ゆえに連れ安」にもなります。

干し上がった湖面を嘆いてもダメ、満々と蓄えた湖面に安心してもダメ...

 株価は上げ下げを常に繰り返して、投資家をやきもきさせますが、干し上がった湖面を眺め、今までの事をあれこれ嘆いてもダメです。また、満々と水を蓄えた湖面に安心して、意気揚々と追加資金を際限なく投資するのもダメです。

直近一年間、GAFAM銘柄の株価推移・・・

 先週、GAFAM銘柄の第3四半期決算発表が続きました。当初の見込みでは、対前年度同期比では大きく減益との報道もあって身構えていた投資家達は、17時の発表を受けて「時間外取引の売り」で応え、META株などへ何と終値比20%超安となる売りを浴びさせたのです。もちろん、実情の売りも幾分かはあったでしょう(翌日の本市場前での売り逃げ)が、大概は超短期取引での利益を目論んだ空売りでした。
 この時など、既に、GAFAMを保有していた方は身を切らされる思いで眺めていたことでしょう。私などGAFAMを保有していない者は、翌日に買いを入れるべく資金手配を行うだけで事足りていましたが・・・。

銘柄別の株価動向...

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最も下落が厳しいのは、Facebook(Meta)

 最も激しく株価が下落しているのは、言わずと知れた「META」です。月間アクティブユーザー数が全世界で30億人を有する最大のSNSの雄ですから、嘗てはヘッジファンドから絶大の人気を博していました。その結果、一時は300ドル超の株価を謳歌していた時もありましたが、今は1/3へ下落した僅か100ドル弱に過ぎません。

③ / ①(1年前の株価対比)

 METAは僅か30.7%、Google、Amazon、Microsoftの3銘柄は60%-70%、Appleのみ104.0%と現状維持となっている状況です。ハイテク系(ナスダック指数)の下落率が30%近く落ち込んでいるので、META以外は良しとすべきでしょう。

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③ / ②(3カ月前の株価対比)

 METAは61.7%、Google、Amazon、Microsoftの3銘柄は85%前後、Appleは99.0%と踏ん張っている状況です。十分こなれた株価となっているのが判ります。Apple以外は・・・。

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GAFAMをまとめて「面倒見る」のもあり?・・・

 下図は、GAFAM銘柄を1株ずつ保有した場合の積み上げグラフです。1年前には1121ドルであつたものが、今や690ドルにしか届きません。その差は何と431ドルです。資金的に余裕があれば「GAFAMのセット買い」が面白い...。

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(私見ですが)GAFAMに決算分析は必要なし・・・

 GAFAMは、全社ともプラットフォームビジネスを展開しています。簡単に記すと、Googeは「ネット検索」、Appleは「スマートフォン」、Facebookは「ソーシャルネットワークサービス」、Amazonは「買い物」、Microsoftは「パソコン」といった具合です。

 これらは深く我々の生活に浸透して、最早なくなったら困るほどのインフラになっています。失えば今までの生活レベルが維持できない所まで達しています。
 3カ月毎の売上高や収益額が一時的にマイナスとなっていても、少し風向きが変われば手が届かない程の株価上昇をみせます。よって『GAFAMに決算分析は必要なし・・・』が私の持論です。

今後の生活インフラが、どの方向に進むのか...

 今のような、安値に陥ってどうしょうもない時期にこそ、GAFAMは新規買い・買い増しすべき銘柄だと捉えています。要は、今後の生活インフラがどの方向に進むのか、ライバル企業出現の有無など、これらをじっくりと考えて決断することです。毎期の決算値を追い求めることではないと考えます。まぁ、余剰の投下資金があればの話になりますが・・・。

編集後記

 29日午後10時15分頃、韓国ソウル市の繁華街・梨泰院(イテウォン)の下り坂の路上で「将棋倒し」が発生しました。ハロウィーンを前に若者でにぎわう繁華街に、救急車のサイレンが鳴り響き、前方で人が倒れた後も人波は前に進み続け、5~6層に積み重なっていったということです。
 この結果、150人を超える方々(日本人2名を含む)が犠牲になりました。死因は大半が圧死とのことですが、到底信じられない光景が現場では発生したのでしょう。亡くなられた方のご冥福をお祈りします。


ソウル市の繁華街・梨泰院(イテウォン)の下り坂の路上で「将棋倒し」-1

ソウル市の繁華街・梨泰院(イテウォン)の下り坂の路上で「将棋倒し」-2

(事故発生直前、ソウル市の繁華街・梨泰院(イテウォン)の下り坂・路上)


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