米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

1/19 冴えない市況データ、米景気懸念で「株売り・債券買い」...

 年明け以降、発表される「前月の経済市況データ類」はインフレ鎮静化傾向を証するような数値を示し始めています。このことは「利上げスビートが緩んだり、引き上げ幅が縮小したり」と、株式市場・投資家にとって好都合な事象を想定できるので、いつもの如く株式市場は「それ!先取り上昇」を遂げていました。


1/19 冴えない市況データ、米景気懸念で「株売り・債券買い」...1

過剰に受け取った『景気減退を指し示す兆候データ』

 しかし、余りにも、株式市場にとって好都合な『景気減退を指し示す兆候データ』が公表されし過ぎると、逆に投資家は不安になるのものです。そのピークが本日でした。
 更に、市場関係者は「FRB=連邦準備制度理事会の最新の経済報告で『今後、数か月間はほとんど成長しないとの予測』が報告されたこともあって、投資家の間で先行きへの懸念が強まった」と話しています。

 インフレ鈍化を好感した買いで朝方は高く始まったが、米景気減速を示す経済指標を受けた売りが次第に優勢になった。

 米株式相場は年明けから前週末にかけて戻りを試す展開が続いていたため、利益確定や持ち高調整の売りも出た。ダウ平均はこの日の安値圏で終えた。


 午前にはダウ平均は100ドルあまり上昇する場面があった。取引開始前に発表された12月の米卸売物価指数(PPI)が前月比0.5%低下し、市場予想(0.1%低下)を下回った。米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを緩めるとの見方が強まった。


 ただ、前週の12月の米消費者物価指数(CPI)もインフレ鈍化を示していたため反応は限られ、買い一巡後は売りが優勢になった。取引開始前に発表された12月の米小売売上高が市場予想以上に減り、12月の米鉱工業生産指数も市場予想を下回ったことで景気懸念が意識された。


 決算発表シーズンのさなかとあって「企業業績や見通しが弱含むとの警戒感が強まった」(日経新聞 2023年1月19日 6:18)

ダウ工業株30種平均は続落、前日比613ドル強で終了・・・

 ダウ工業株30種平均は続落し、前日比613ドル89セント(1.8%)安の3万3296ドル96セントで終えています。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は8営業日ぶりに反落し、前日比138.100ポイント(1.2%)安の1万0957.013で終えました。
 米経済の先行き不透明感からダウ平均では、ハネウェル・インターナショナルやスリーエム(3M)など景気敏感株が売られ、コカ・コーラなど消費関連株も安値に落ちました。アナリストが投資判断を引き下げたIBMも売り優勢でした。


マイクロソフトが1万人の人員削減を発表…

 マイクロソフトが1万人の人員削減(社員の約5%)を発表、ハイテク企業の経営環境の厳しさが意識されたのも投資家心理の重荷となったようです。アメリカでは、去年11月以降

  • アマゾンが1万8000人を超える規模
  • 旧フェイスブックのメタが1万1000人以上
  • セールスフォースがおよそ8000人
  • ゴールドマン・サックス 約3200人
  • ブラックロックがおよそ500人

の削減を相次いで発表していて、景気減速への懸念が強まるなか、IT大手各社で人員を削減する動きが加速しています。

これなど、欧米企業のいつものこと…

 新型コロナ禍の「巣ごもり需要」が落ち着いたこと、企業側の効率化が進んだこともあって、スリム化に向かっているものと見られています。欧米企業のいつものことで、何も心配する必要はありません。

セントルイス連銀ブラード総裁、出しゃばって「存在をアピール」・・・

 セントルイス連銀のブラード総裁が18日、ウォール・ストリート・ジャーナル紙のインタビューで政策金利を「5%超のレンジに早く移行すべきだ」とワザワザ主張しました。
 月末に開催される次期金利政策会合で、一辺倒の「FRBの積極的な金融引き締め」が続くならば、米景気悪化を招くとの見方も売りを誘ったようです。

MYポートフォリオ

 私にとっては、米国経済に何ら支障な箇所も無く順調し過ぎるように見えますが、これではマネー移動もなく、手数料ビジネスを生業にしているビジネスマンは儲け損ねます。「酢の蒟蒻」と難癖を付けて、何かと売買させる手口を屈指しているのです。

ユナイテッドヘルス・グループ株に再チャレンジ…

 気になるユナイテッドヘルス・グループ株に再度、買い向かっています。前回は早過ぎたようで一旦撤退しました。この企業、言わずと知れた世界最大の米国籍の医療保険会社で、売られる中、株価476ドル台で計6株を買いました。
 50ドル台から転落中の人気薄ファイザー株にも再チャレンジです。今日など、株価45ドル台まで低下、一人負けの状態です。保有が150株を超えました。

You Tubeの苦戦が伝えられるグーグル株…

 今やFacebookやInstagramに次ぐ第3位のソーシャルメディアに成長したTikTok。共に広告収入に依存するYou Tubeの最大のライバルへ成長しています。このようなこともあって、グーグルの株価が冴えません。私などは、今がグーグル株(アルファベット株)の買い時と見ているのですが…。


1/19 冴えない市況データ、米景気懸念で「株売り・債券買い」...2

1/19 冴えない市況データ、米景気懸念で「株売り・債券買い」...4

1/19 冴えない市況データ、米景気懸念で「株売り・債券買い」...5

1/19 冴えない市況データ、米景気懸念で「株売り・債券買い」...6

編集後記

 日銀主催の「金融政策決定会合」が終了して、黒田日銀総裁は長短金利を操作する現行のイールドカーブコントロール(YCC)政策は存続が可能とした上で、長期金利の変動幅のさらなる拡大には否定的な見解を示しました。一言で申し上げると、『現状維持』政策の継続を高らかに宣言したのです。


2023/01/19 長期金利の推移


 結果、新発10年物国債の流通利回りは一時、前日終値よりも0・105%低い0・395%まで低下(債券価格は上昇)し、ドル・円為替は、一時131円台まで「円安」が進みました。しかし、これらは時間経過と共に元に戻り、跡形もなく消え去っています・・・。