米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

7/21 株価回復は市場の想定内 ??

 案の定と申しますか、NY市場は前日の急落を受けて反発。代表指数のダウ平均を取り上げると、700ドル超と今年最大の下落幅となった前日の株価に対して、549ドル95セント(1.6%)高の3万4511ドル99セントで終了となりました。

  • ダウ平均は、前日比549.95ドル(1.62%)高の3万4511.99ドル。
  • ナスダックは、前日比223.89(1.57%)高の1万4498.88。
  • S&P500種は、前日比64.57(1.52%)高の4323.06。


7/21 株価回復は市場の想定内 ??

現預金比率の維持

 投資諸本では『現預金比率を株式との比較で30%はいつでも手元に持っていたいものです』と記載されているのが一般的です。著者によっては債券と合わせて50%を主張する方もいらっしゃいます。
 何故、「現預金比率が大事なのか」ですが、市場に株価調整(株価暴落)がやって来た時に手持ち資金を活用して買い向かうためです。「保有株式を増加させるために、余裕資金を浮かせておきましょう」という考え方、これは誰もが是とします。
 しかし、前日の700ドルを超える中波の株価調整時、あなたは米国株式を買い増す事ができましたか? できた方はさて置き、できなかった方は何故なのかを一度考えて見て下さい。

米国市場は、大きな上昇相場の途中なのか?

 この論を是とするか否とするかで以降の対応が大きく異なります。株価下落が数日間で反発するのは、周りの投資家が「米国市場は、大きな上昇相場の途中である」と考える方が多いということに他なりません。
 疑心暗鬼でいた方でも、こう何度も短期反発を繰り返して上昇する株式市場を目のあたりにすると、『そう思わないといけない』と考えてしまうのです。株式市場は理屈では説明できないことが沢山あります。


 大分と以前、『100人に聞きました』という名のテレビ番組がありました。正解率を競う番組なのですが、例えば、"クイズ 幼稚園児100人に聞きました。富士山とチョモランマ山はどちらが高いでしょうか?" であれば、幼稚園児がどちらの山が高いと思うかの正解率を言い当てるクイズです。大人であれば「チョモランマ(エベレスト)山」で間違いないですが、就学前の幼児では親しみのある「富士山」と答える割合が高いかもしれません。
 このクイズ構成は、思考的に株式投資と似通っている点が多く、『美人投票クイズ』と言い換えてもよいかもしれません。要は周りがどのように考えているのか、がポイントです。日経新聞の記事を次に引用します。


 新型コロナウイルスのまん延で急落した20年3月以降に続く上昇相場では、一時的に急落しても短期間で元の水準を回復する展開が続いている。そのため、急落場面では買いの好機と考える投資家が多いという。米企業業績や景気の強さを踏まえると、前日の市場の懸念は行き過ぎとの見方も出た。(日本経済新聞 2021年7月21日 5:13)

Buy The Dip(下値を拾う)

 次も日経新聞の記事を引用します。なかなか、しっかりとした記事内容ですが、このような記事は「株価調整の前」に掲載しないと意味がありません。結果を知ってしまってからなら、誰でも書けるからです。とは言っても、これからも株式取引が続くので、十分メリットはあります。


 前日に今年最大の下落を記録した翌20日の米株式相場は「Buy The Dip(下値を拾う)」の動きで急反発した。2020年3月以降続く、押し目らしい押し目がない強気相場。大きな上げ相場の中で一時的な株安を見誤って売りを出すと後で損する「ベアトラップ(弱気のワナ)」に陥る可能性を読み取る市場参加者が多数を占めている。

 S&P500種は過去16カ月にわたり直近の高値から10%超下落するテクニカル調整がなく、さらに20年11月以降は5%の調整すらない。S&P500種は19日の急落で12日に付けた過去最高値から2.9%下落したが、「5%以上の調整がないのであれば、買い場になる」といわんばかりに幅広い銘柄に押し目買いが入った。下値ではすかさず買いが入る展開に「ベアトラップに傾くと負ける」(米国株トレーダー)との声も…。(日本経済新聞 2021年7月21日 6:39)

フィリップ・モーリス株

 多数の銘柄が値を戻す中、煙草の世界最大手であるフィリップ・モーリス株が前日比 ▼3.00(▼3.06%)の94.93ドルで取り引きを終えました。20日発表の四半期決算で、一株あたり利益(EPS)は市場予想を上回ったものの、売上高が市場予想を下回り、21年12月期通期の業績予想を下方修正(為替影響を除いたベースでは上方修正)したことが嫌気されたようです。
 この銘柄は前日も下げていますので、この2日間で5%近い株価下落、正に『優待バーゲンセール実施中』となっていました。フィリップ・モーリス株は減配しないことでも有名なので、配当狙いの方は検討価値(現配当利回り : 4.90%)があります。9株という中途半端な株数ですが、買い増ししました。明日も引き続き株価が下がるようなら、投資妙味が更に大きくなって来ます。