米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

8/06 7月雇用統計、投資家の見立て違いが露わになる...

 株式市場が開かれる前に公表された「7月の雇用統計」は、『ここ一カ月間、色メガネで世間を見過ぎていた』との声が聞かれる程、関係者に衝撃が走った内容でした。

7月の米雇用統計...

 非農業部門雇用者数は、何と前月比+52.8万人増でした。この数値は、アナリスト達の予測から外れて大幅に拡大(市場予想25万8000人)となり、2月以来最大となりました。7月の失業率は3.5%。6月の3.6%から更に低下して、パンデミック前の2020年2月以降で最低の数値となり、再び50年ぶりの低水準付近を回復しています。

結果、何もかも「巻き戻し」のリセット・・・?

 この結果、① 米連邦準備制度理事会(FRB)の大幅利上げ観測が強まり、② 米10年債利回りは2.67%から2.83%へ急伸、③ ドル買いが超加速し、ドル/円は133円08銭から135円00銭へ急伸、④ 米株ダウ先物は200ドル超安へ真っ逆さまに下落しました。何もかも、一瞬で巻き戻しが始まったような印象です。行き着く先は、再度の『FRBの大幅利上げ(0.75%)の織り込み』です。


雇用統計後の為替動向...

鎮火し難い「インフレ」への消火対策、急浮上するのは...

 投資家の意識が薄れ始めていた「イ・ン・フ・レ」を、再び強く呼び出す役割を持って現れたような「7月の雇用統計」でした。

  1. FRBによる高速且つ大幅な金利の引き上げ(続く9月にも、0.75%超の金利引き上げを断行し、10月以降も引き上げスタンスを維持する)。
  2. FRBによる市場への米国債売却、民間から資金を引き上げる(カネ余りによる株価上昇を阻止し、強制的に「需要超過と人手不足」を抑え込む)。

 この2点にFRBの軸足が移って来ると、米国株式市場の不調だけでなく、「ドル高」によって新興国から資金逃避も発生して、世界の金融市場は大荒れとなります。特に、次表のように8月は要注意なのです。


逆に『火種』が増えとるやないか?

 今や火種は、ロシア・ウクライナだけではなく、台湾絡みで米・中の偶発的軍事衝突リスクも考えられます。他人の懐に手を突っ込む「バイデン政権」。動けば動くほど世界貿易が停滞して物流が滞り、至る所でインフレが猛威を振るう展開になっています。

8月6日のトピックス

 ダウ工業株30種平均は反発、前日比76ドル65セント高の3万2803ドル47セントで終えています。ナスダック総合株価指数は3日ぶりに反落、前日比63.025ポイント安の1万2657.56で終えました。



 朝方発表された7月の米雇用統計は、予想を外れる程、労働市場の改善を示す内容でした。結果、米連邦準備理事会(FRB)が積極的な金融引き締めを続けるとの見方から、開始直後は幅広い銘柄に売りが先行しましたが、一巡後は景気後退懸念の和らぎ意識した買いが金融株や景気敏感株に入り、ダウ平均は上昇に転じました。

景気下降気味で原油先物が軟調...

 100ドル超のWTI原油先物価格が大分と続いていたことで、この付近で一旦は100ドル割れとなっています。しかし、原油産出企業の第2四半期決算が世界中で今たけなわに行われています。日米欧、ブラジル等でも好決算で配当引き上げ、自社株買いと目白押しとなっているので、株価はさほど下降することなく推移しています。

MYポートフォリオ

 8月5日(金)、JPモルガン エクイティ プレミアム ETF(JEPI)の分配金が入金されました。素早い証券会社の対応を見た感じがします。配当再投資先として「JEPI」「XYLD」及び「PBR」に全額を投じました。
 なお、受け取った配当・分配総額(税引き)は既に3,763.31ドルまで増加しています。また、初期投資額が963,139.37ドル、今後1年以内に受け取る見込みの配当・分配総額(税込み)は71,284.92ドルまで上昇しています。


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編集後記

 7月の雇用統計が公表され、市場では「歴史上、最も多くの人々が働いている7月であった。」とのささやきが、NY市場で聞こえたとの報道がありました。数値上では失業率が少なくて指摘どおりなのですが、現地の働いている方々にとっては、実感として感じないとの指摘もあります。渦中で暮らす方にとっては、そのようなものなのでしょう。
 私などは、円が対ドルで急落し、一時1ドル=135円台を付けたことにビックリしています。1時間ほどで2円近く円安・ドル高が進み、135円台は7月28日以来およそ1週間ぶりでした。

弱り目に祟り目

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