9/03 8月の雇用統計を脇に置いて、資金退避が続く米国市場...
日本時間の午後10時30分、米国株式市場がオープンしました。これに先立つこと、凡そ1時間前には毎月恒例の「8月の雇用統計」が公表されています。比較的すんなりと同統計内容が株式市場に受け入れられ、平均株価は全て上昇で始まりました。
しかし、これといった理由もなく、時間の経過と共に株価が下落し始め、市場参加者の大きな期待を裏切ったのです。依然として、米国市場では「資金退避」が地下深く蠢めき、隙さえあれば動き出すようで、実に困ったものです^^。
下げ理由が乏しく、ジェットコースター相場が突如現われる...
MYポートフォリオの時価評価額の増減で申し上げると、前日終値からプラス1万2千ドル超の上昇までを記録しています(日本時間3日の午前0時45分頃)。しかし、同日の午前2時前頃には、さしたる理由もなく、平均株価(下図はS&P500チャート)が下落に転じ始めました。
市場スズメの解説では「露ノルドストリームの稼働停止継続を警戒して・・・」とありますが、下がる相場を目の前にして、連休対策の「嫌気売り」も追随して、午前中の買いが瓦解したのでは...と考えています。
纏めてみると・・・
- 「ノルドストリームの稼働停止継続が発表...」大変なことですが、突拍子のないことではなく、以前から本件は示唆されていたので「後付けロジック」と見ています。
- 米国では9月5日が「Labor Day」の祝日。土日祝3連休が予定されています。この連休を控えて、「持ち高調整(嫌気売り)」が意識されたのでは...。
- 市場が閉まる最後30分では、下げ過ぎ感が強く意識され「調整買いの反転」が行われています。これなど、自分たちの「売り過ぎ」に驚いたホトトギスのように「買い戻し」が入っています。
- 日中高値から安値まで、ダウ平均の下落幅は844ドルにも達しています。
8月の雇用統計
米国の雇用者数は8月も堅調な伸びを示して市場予想を上回っています。労働参加率の改善により失業率は上昇。米金融当局にとっては強弱入り交じる内容となりました。
8月の非農業部門雇用者数
非農業部門雇用者数は前月比31万5000人増加でした。
(ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は29万8000人増)
前月は52万6000人増(速報値52万8000人増)に下方修正されています。
8月の失業率
8月の失業率は3.7%。6カ月ぶりの高水準となりました。
(市場予想3.5%、前月から上昇したのは1月以来)
米連邦準備制度理事会の元理事(現、シカゴ大学のランドール・クロズナー氏)は、「これこそ米金融当局が求めているものだ」と指摘し、「より多くの人が労働市場に戻りつつある。これは市場の引き締まりを和らげる一助になる。」との談話を公表しました。
9月3日のトピックス
ダウ工業株30種平均は反落、前日比337ドル98セント安の3万1318ドル44セントで終了しました。ナスダック総合株価指数は何と6日続落となり、前日比154.261ポイント安の1万1630.865で終えています。
これじゃ、まるで「自作自演の如き」市場の動き...
朝方発表の8月の米雇用統計で雇用者数の伸びが市場予想の範囲内にとどまり、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ加速の懸念が和らいで買いが先行しました。
しかし、金融引き締めの長期化が景気を冷やすとの観測自体は変わらず、投資家の胸中で抱かれ続けていることもあり、買い一巡後は売りが一気に優勢となり、下げに転じました。
このような対応は、コンピュータ処理が常です。コンピュータソフトに「アルゴリズムをどのように組み合わせているのか」に全て掛かっています。決して表に現れませんが…。
MYポートフォリオ
「JEPI JPモルガン エクイティ プレミアム ETF」における8月運用の分配金が、次のとおり確定しました。JPMorgan Equity Premium Income ETF-ETF Shares
- 権利落ち日が9月1日、分配金支給日が9月7日。入金は8日~9日頃でしょう。
- 1株当たり分配額が0.55894ドル。
- 分配権利を獲得した株数は3020株。
- 分配総額が1687.9988ドル(税込み)。手取りは7掛けで概算額を得ています。
MYポートフォリオ最大のETFである「JEPI」・・・
この結果、直近12カ月実績から見込まれる年間分配額が1株当たり5.697ドル、分配率は10.34%へ上昇しました。MYポートフォリオ最大の「JEPI」なので影響が大きく、ポートフォリオにおける年間「配当額 + 分配額」の見込み額を次のように改定しました。今年に入って、順調過ぎる程に金額が伸張しています。
- 配当等の年間見込み額 $75,492.41(前日からの増減額 : $701.08)
- 配当等の年間見込み額(円) 10,585,168円(前日からの増減額 : 99,873円)
- 配当等の月額見込み額(税引き) $4,403.72(前日からの増減額 : $40.90)
- 配当等の月額見込み額(税引き、円) 617,468円(前日からの増減額 : 5,826円)
- 現在の為替相場 (円/ドル) 140.22円(前日からの増減額 : 0.02円)
コカ・コーラ・ユーロパシフィック・パートナーズ(CCEP)
新規で22株を手配しました。通算2度目の購入となります。なお、ディフェンシブ銘柄「CCEP」はイギリスの消費財メーカーで、コカ・コーラ製造元として各種飲料などを製造・販売しています。
配当回数は年2回、配当率は現株価比で4.64%
主力の炭酸飲料のほか、エネルギードリンク、水、ジュース、スポーツドリンク、紅茶、コーヒー、アルコール飲料などを提供しています。欧州、オーストラリア、太平洋地域およびインドネシアで事業を広く展開中です。1株は47.59ドル。久々の48ドル割れでした。配当回数は年2回(5月、11月)で、配当率は現株価比で4.64%となっています。
編集後記
ぶっちゃけトークですが、26日に開催された「ジャクソンホール会議」から1週間。今日あたりは、至る所で「値上がる筈の動き」が垣間見られていました。米市場オープン前の先物の推移、アジアや欧州の株式市場の上げ基調など、総合的に見て「一旦、26日の悪夢を断ち切る」動きを感じたものです。
「8月の雇用統計」の発表を真正面に受けながらも、米国株が順調よく滑り出したので、一安心された方々が多数いらっしゃった事でしょう。よもや、場中にドデン返しが待っているなど、夢想だにしなかった筈です。
日々、落穂拾いのしんがり追走で疲れる1週間でした。土日祝(米国祝日)の3連休で、一息ついて下さい。では・・・。
弱り目に祟り目
- 株式撤退加速、8月末に1.3兆円流出-景気後退ショックをBofA警告 - Bloomberg
- 8月は強気派の期待かなわず、全主要資産が下落-1981年以来の悪さ - Bloomberg
- ロシア、エネルギーを武器として利用 欧州の消費者に=米政権 | ロイター
- アマゾン、米施設40余りが閉鎖か計画取りやめに-配送業務の規模縮小 - Bloomberg
- 焦点:原油高騰で動き出すカナダ海洋油田開発、渦巻く期待とリスク | ロイター
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