9/08 FRB公表の米地区連銀経済報告(ベージュブック)に注目?...
米国株においては、久し振りの株価反発となりました。7日、連邦準備制度理事会(FRB)は、米地区連銀経済報告(ベージュブック)を公表しました。その中で、8月29日までの経済状況を「7月以降の経済活動は横ばい」と【下方修正】したのです。
これに意をよくした投資家は「株買い推奨」に動き、売り方の買戻しも巻き込んで、日本時間の午前3時過ぎ頃から米株が一段高に傾き始め、ダウ平均値は400ドル近くまで上昇しました。
しかし、これは下げベクトルの中で、気まぐれな反発を見せただけ。FRBに従うが如き「株価の右肩下がり」傾向は、何も変わっていません...。
今まで、話題にすら上らなかった米地区連銀経済報告(ベージュブック)
恥ずかしながら、私はこの「ベージュブック」の存在自体さえ知らず、今日の今日、初めて「FX報道」で知ったのです。少なくとも、私の回りにおいては今まで話題にすら上らなかった報告書の類です。
今日、このベージュブックが注目されたのは、連邦準備制度理事会(FRB)が各地区の物価動向をどのように見ているのか・掴んでいるのかを、投資家が少しでも早く知りたいからです。唯、それだけです。
米地区連銀経済報告(ベージュブック)の内容...
物価は依然高止まりで上昇基調ながら、12地区の内で9地区が物価の伸びは弱まったと報告。インフレがFRBの望む正しい方向に進んでいることが明らかになった模様です。
NY連銀、8月世界サプライチェーン指数が1.47と発表...
こちらも、日頃は話題にすら上らない「世界サプライチェーン指数」が脚光を浴びました。8月の同指数は7月の1.75から低下しました。
NY連銀はレポートの中で「8月の同指数の低下はかなり広範に及ぶ。全世界で配送時間の短縮が過去最高のペースで進んだと解釈できる」と指摘。「依然として、対前年比でも歴史的に高水準だが、8月は圧力が幾分緩和した」と報告しました。
低下した同指数とベージュブックの内容が市場スズメの目に止まり、「株買い・債券買い・ドル売り」材料の一部にされています。
8日、ケイトー研究所での討論会に、パウエルFRB議長が参加予定...
更に、パウエル議長の細かいスケジュールでは、ケイトー研究所の「40周年記念金融カンファレンス」が開催されて、招待を受けて同議長が討論会に参加する予定です。
同議長の発言は、ジャクソンホールのスタンスを踏襲したものでしょうが、市場参加者は彼の言葉の端々に何かヒントが隠されていないかを、息を殺して聞き耳を立てるでしょう。
株式市場が調整しているので、「ジャクソンホール以上のタカ派傾斜の発言はない」と踏んでいますが、9月「FOMC」の利上げ幅を巡る言及があるか否か、に注目が集まっています。う~ん「ケイトー研究所」、初めて聞く名称です。
ドル/円為替で、政府・日銀への対策試しが続く…
円相場の動向は、日本銀行が政策変更にどの程度近づいているかを見極める最も重要な材料の一つだとみられています。
具体的には「円が下落するたびに、それはイールドカーブコントロール(YCC)政策をやめるタイミングか否か、を日銀に問い掛ける。」「口先介入以外に対処策がない場合、市場は金融政策引き締めまでにはまだ道のりがあることをこうしたリップサービスから読み取れる。」という見方を解説しいるサイトがありました。納得できる見方ですね…。
9月8日のトピックス
ダウ工業株30種平均は3営業日ぶり反発、前日比435ドル98セント(1.4%)高の3万1581ドル28セントで終えました。ナスダック総合株価指数は8営業日ぶりに反発して、前日比246.991ポイント(2.1%)高の1万1791.900で終了しました。
米長期金利の低下と米原油先物相場の下落が株買いを後押し...
ダウ平均は8月16日に付けた直近の高値から、9月6日まで3週間で3千ドル強下落していましたので、短期的に「売られすぎ」とみた買いが幅広い銘柄に入ったようです。
何処の誰が先陣を切ったのか不明ですが、米長期金利の低下と米原油先物相場の下落が株買いを後押ししました。
8日、欧州中央銀行(ECB)が理事会を開催し、金利を引き上げ...
欧州中央銀行(ECB)は、急速に拡大する域内のインフレを抑え込むため、2会合連続の大幅な利上げ(一説には0.75%)を決める見通しです。この結果、日本の金融政策との方向性の違いが意識され、「円安が一段と加速する可能性」が高まります。
MYポートフォリオ
唯々、平々凡々と「受け取った配当金・分配金」の再投資を続け、ポートフォリオ拡充を図るだけです・・・。
編集後記
「何かのキッカケさえあれば、一気に駆け上がりたい」。市場参加者の意気込みが、遥か海の向こうからギンギン伝わってくるような『束の間の株上げ』でした。このマグマが市場の底辺に蠢いている限り、米国株式市場の未来は安泰です。
WTI原油先物価格の下落は、米国政府の強い意向が働く?...
原油先物価格の下落はバイデン政権の策略が後押ししているものと見ています。次の報道記事内で「バイデン米大統領がエネルギー供給を強化し価格を引き下げるために、必要なあらゆる手段を講じることを確約したと発表した。」とあるように、先物価格の引き下げに全力投球しているのでしょう。暫く、これが続くので逆らわない事です。
なお、厳しい新型コロナウイルス対策が続く中国での石油需要減速が懸念される中、WTI先物価格の50日移動平均が、200日移動平均を下回り、テクニカル分析で一段安の可能性を示す「デッドクロス」を形成したことが警戒されているのは事実です。
弱り目に祟り目
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